「おしゃべり病理医のMEdit Lab」YouTubeにも進出!

2021/04/16(金)13:12
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おしゃべり病理医が、とうとう世界に飛び出した!

 

遊刊エディストの愛読者なら「おしゃべり病理医」といえば誰を指しているかが、ピンときているだろう。遊刊エディストでは「をぐら離」で、そしてイシス編集学校では[離]世界読書奥義伝多読ジムでも、しゃべりまくる…いや、大活躍の小倉加奈子さんだ。

 

小倉さんが出演している「おしゃべり病理医のMEdit Lab ―医学Medicine × 編集Editで世界を読む―」の紹介動画がYouTubeに公開された。

 

小倉さんは順天堂大学の准教授でもあり、病理医でもあるセンセーなのだが、編集への思いは人一倍。「編集と医学をつなげたい!」と妄想?(構想!)したことを実現させてしまうパワフルウーマンなのだ。

そんなエネルギッシュ加奈子の相談を受けた吉村堅樹林頭がプロジェクトを立ち上げて完成させたのが「おしゃべり病理医のMEdit Lab」だ。

 

こうして「おしゃべり病理医のMEdit Lab」は、編集⼯学研究所と順天堂⼤学の共同研究で開発となり、経済産業省が展開する「STEAMライブラリーVer.1」で2021年3月1日から公開されている。

 

「情報編集の『型』」をベースとして、知っておくと便利な医学知識に「バイオ」「歴史」「読書」といった別の分野をかけあわせたインタースコアなデジタル教材として、中高生対象に展開している。

「ふーん、中高生向けかぁ」と思ったら大間違い!

「情報と情報の『アイダ』」にある意味や関係を発見し、新たな価値を見出していく編集を身につけながら、医学知識や医療現場の実際とその他の学問との関連を実感できる、大人にも目から鱗のコンテンツだ。

 

小倉さんの情熱もたっぷり入る濃密で重層で肉厚なコンテンツで、こだわりまくった映像レクチャーとユニークなワークが特徴だ。その内容を紹介しよう。

 

「おしゃべり病理医のMEdit Lab」コンテンツを紹介

テーマ0:ガイダンス&プレワーク

医学をベースに、情報の扱い方、考え方、発想の仕方を学ぶ準備運動。新型コロナウイルスをつかった見立てのワークに、病理医が日頃つかう見立てのワザもご紹介。

 

テーマ1:医学×バイオ

医学×バイオ1~4

情報を調べる方法を編集から学び、新たな見方の発見をワークで体感。ウイルスを編集術で調べた後は、免疫のしくみを「免疫劇場」で楽しく解説します。

なかなか難しい免疫のしくみや感染モデル。オリジナルカードゲーム「MEditウイルスバトル」で遊びながら、理解を深めましょう。

その後は、医学の枠にとどまらず、ウイルスと社会現象を比較してモデル思考をワークで体験します。

 

テーマ2:医学×歴史

医学×歴史1~4

バナナを病理診断して、様子の変化を区切る意味を知ります。日本の医学や病名の歴史を学びながら「名」についての理解を深め、独自の病名を考えるワークにもチャレンジ。

道具の発見の歴史から、未来のプロセスを考える編集ワークをしたり、病院の歴史と感染症の歴史を学び、差別や死についても考えます。

 

テーマ3:医学×読書

医学×読書1~3

「医学×読書」はポストワーク。カエルくんの医療面談のあと、医師のカルテの書き方の型を学びます。担任の先生のお悩みカルテにもトライ。

読書は「読むこと」と「書くこと」。ツイート文に情報を凝縮させ、モードを駆使したツイート文や目次読書にチャレンジ。本を読まずに本の紹介コラムを書きましょう。

 

 

いかがだろうか。単なる「動画教材」ではない、と感じていただけたのではないだろうか。

まずはYouTube動画で「おしゃべり病理医のMEdit Lab」のモードをつかんでいただこう。

 

 

YouTube動画のあとは、そのまま経済産業省の「STEAMライブラリーVer.1」で、それぞれのコンテンツにどっぷり浸かっていただきたい。

コンテンツを視聴した暁には、ぜひ「おしゃべり病理医のMEdit Lab」プロジェクトメンバーとご唱和を!

Let’s MEdit Q!

  • 衣笠純子

    編集的先達:モーリス・ラヴェル。劇団四季元団員で何を歌ってもミュージカルになる特技の持ち主。折れない編集メンタルと無尽蔵の編集体力、編集工学への使命感の三位一体を備える。オリエンタルな魅力で、なぜかイタリア人に愛される、らしい。

コメント

1~3件/3件

山田細香

2025-06-10

 この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
 建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。

山田細香

2025-06-10

 藤森は人間の生と死のプロセスをノートに書きつけ、霊がどこに行くかをずっと考えてきた。そして人間が死ぬ場所としてドンピシャの高さを見つけ出している。それが檜の1本柱の上に建つ地上4mの《徹》だ。春になると満開の桜の中に茶室が浮かび上がる。桜は死を連想させる。この高さの絶妙さを目の当たりにすると、美しさだけでなく恐怖さえも感じてしまうのだ。

堀江純一

2025-06-06

音夜會の予習には『愛は愛とて何になる』(小学館)が是非ともおススメ。松岡校長も寄稿しています。
さらに、あがた森魚さんの映画監督第一作「僕は天使ぢゃないよ」は、なかなかの怪作なのでご興味のある方は是非どうぞ。
監督・脚本・主演・歌唱あがた森魚で、他にも横尾忠則、大瀧詠一、緑魔子、桃井かおり、山本コウタロー、泉谷しげる、鈴木慶一などなど無駄に豪華キャストなのに、なぜかヒロイン役が一般人(たぶん...)で、びっくりするほどのセリフ棒読み。さすがにこれはダメだろうと思いながら観ているうちに、だんだんこの子がいい感じに見えてくるから不思議。あがたさんの「愛の理想形」を結晶化させたような作品です。