まだら、まんだら、九天玄氣組。

2019/08/01(木)17:00
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 西の果てに九天玄氣組(きゅうてんげんきぐみ)という九州パラダイスがある。ここに集う組員は、仕事も居住地も世代もバラバラ。趣味趣向もまったく違う。学衆や師範代、師範もまぜこぜ。受講期も1期から現在までと幅広い。そんなまだらな面々を結ぶ共通項目はひとつ、「九州」である。九州在住はもちろん、住んでいなくとも九州になにかしら縁があり、卒門さえすれば組員になる資格がある。

 現在、組員は45名。顔ぶれはバラエティにとむ。たとえば、美食快食系、指先魔術系、仙境画人系、瓢箪偏愛系、天然芸人系、硝子作家系、こってりインテリ系、知の温泉系、健食指南系、茶界開拓系、珈琲エディット系、野宿座禅系、世界遊人系、アタックチャンス系…などと分類したくなるほど、まったくもって一貫性がない。これがめっぽう愉快ツーカイなのである。

 

 

 組員は随時募集中だが、とくに紹介を重視している。興味があれば、まず学林局や師範に尋ねてみてほしい。「この多彩な顔ぶれの面々と一緒に編集を冒険してみたい」と希む、好奇心旺盛な九州編集人との出会いを待っている!

 

  • 中野由紀昌

    編集的先達:石牟礼道子。侠気と九州愛あふれる九天玄氣組組長。組員の信頼は厚く、イシスで最も活気ある支所をつくった。個人事務所として黒ひょうたんがシンボルの「瓢箪座」を設立し、九州遊学を続ける。

コメント

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山田細香

2025-06-10

 この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
 建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。

山田細香

2025-06-10

 藤森は人間の生と死のプロセスをノートに書きつけ、霊がどこに行くかをずっと考えてきた。そして人間が死ぬ場所としてドンピシャの高さを見つけ出している。それが檜の1本柱の上に建つ地上4mの《徹》だ。春になると満開の桜の中に茶室が浮かび上がる。桜は死を連想させる。この高さの絶妙さを目の当たりにすると、美しさだけでなく恐怖さえも感じてしまうのだ。

堀江純一

2025-06-06

音夜會の予習には『愛は愛とて何になる』(小学館)が是非ともおススメ。松岡校長も寄稿しています。
さらに、あがた森魚さんの映画監督第一作「僕は天使ぢゃないよ」は、なかなかの怪作なのでご興味のある方は是非どうぞ。
監督・脚本・主演・歌唱あがた森魚で、他にも横尾忠則、大瀧詠一、緑魔子、桃井かおり、山本コウタロー、泉谷しげる、鈴木慶一などなど無駄に豪華キャストなのに、なぜかヒロイン役が一般人(たぶん...)で、びっくりするほどのセリフ棒読み。さすがにこれはダメだろうと思いながら観ているうちに、だんだんこの子がいい感じに見えてくるから不思議。あがたさんの「愛の理想形」を結晶化させたような作品です。