【特集】ETS群島リレー08@豪徳寺 本楼おやこ塾 ギュッと読み書き編集

2019/10/08(火)12:14
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 2019年8月11日、親子向けの編集体験講座の本楼おやこ塾が開催された。今回のテーマは読書感想文に効く「読み書き編集ワーク」。小学3年生から中学2年生まで8人が挑戦した。

 

 ナビゲーターの得原藍(39[破])は、子育てまっ最中の母であり、身体や運動の仕組みの専門家だ。軽快な司会進行にのって、子どもたちは好きな本のキャッチコピーをつくる。キーワードを決め、ホットワードを取り出し、それらをつないでコピーを書いていく。途中、イシスならではの連想と要約の稽古も加わる。

 

 しばらく首をかしげていた子もなんとか時間内に書き上げ、全員が渾身の一文を披露。「みんながビリになりたがる」「原点回帰と冒険は表裏」など、本の魅力を濃縮した傑作コピーが生まれた。

 

 「なんでビリがいいのか気になるね」「帰ることと行くことが同じなんて大胆な見方」といった評価に子どもはニコニコ。親たちもホッとして表情がやわらいだ。型を使った読み書き編集は、考えをグンと広げてギュッとまとめる。宿題の作文にもきっと役立つ。

 

  • 原田淳子

    編集的先達:若桑みどり。姿勢が良すぎる、筋が通りすぎている破二代目学匠。優雅な音楽や舞台には恋慕を、高貴な文章や言葉に敬意を。かつて仕事で世にでる新刊すべてに目を通していた言語明晰な編集目利き。

コメント

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山田細香

2025-06-10

 この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
 建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。

山田細香

2025-06-10

 藤森は人間の生と死のプロセスをノートに書きつけ、霊がどこに行くかをずっと考えてきた。そして人間が死ぬ場所としてドンピシャの高さを見つけ出している。それが檜の1本柱の上に建つ地上4mの《徹》だ。春になると満開の桜の中に茶室が浮かび上がる。桜は死を連想させる。この高さの絶妙さを目の当たりにすると、美しさだけでなく恐怖さえも感じてしまうのだ。

堀江純一

2025-06-06

音夜會の予習には『愛は愛とて何になる』(小学館)が是非ともおススメ。松岡校長も寄稿しています。
さらに、あがた森魚さんの映画監督第一作「僕は天使ぢゃないよ」は、なかなかの怪作なのでご興味のある方は是非どうぞ。
監督・脚本・主演・歌唱あがた森魚で、他にも横尾忠則、大瀧詠一、緑魔子、桃井かおり、山本コウタロー、泉谷しげる、鈴木慶一などなど無駄に豪華キャストなのに、なぜかヒロイン役が一般人(たぶん...)で、びっくりするほどのセリフ棒読み。さすがにこれはダメだろうと思いながら観ているうちに、だんだんこの子がいい感じに見えてくるから不思議。あがたさんの「愛の理想形」を結晶化させたような作品です。