マダム池澤の汁ヴ・プレ♪ レンオンハルモニア狂想曲 44[守]

2020/02/26(水)09:09
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「トレモロ―ン♪」とハルモニアする鐘の音。2020年2月2日(日)、編集工学研究所の学林堂にて細田陽子師範代(時鐘連音教室)と、橋本高志師範代(事代ハルモニア教室)の合同汁講が行われた。

 

 

細田師範代がリアル編集稽古のお題01番を出題。「自己紹介:奏でるワタシ わたしを楽器に喩えたら?」。一堂、あんぐり輪口になって、しばし無言のシンキングウォーキング。やがて、学林堂のテーブル囲んで、自己紹介のときがくる。その回答(以下、【シャンテ】)に、イシスのマダムこと師範・池澤祐子が歌アワセ・ツッコミする。

 

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一番手は、事代ハルモニア教室(以下、ことはる)のスピードマスター・杉林洋輔さん。教室では出題から1時間~2時間で回答しているつわもの。

 

【シャンテ】わたしはカラフルなピアノです。そのココロは、一見鮮やかだがその実、何をしているかわからない。

 

【マダム】無意識が意識化されるには、方法が必要ですね。お稽古つんで外を歩いて哲学しよう。ワープしてパリのシャンゼリゼへ! オニヴァ!

 

     『オー・シャンゼリゼ』 by ダニエル・ビダル

 

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二番手は、ことはるのタンゴとインコをこよなく愛する北條玲子さん。

 

【シャンテ】わたしは、複雑怪奇なバンドネオン。そのココロは、マニアでマイノリティーなモノが大好き言葉を磨いて個性を表現していきたい。

 

【マダム】足さばきもすさまじく、皆既、回帰でタンゴの風にムセちゃいます。数寄ものの処方箋は、やっぱり恋心ね。ラムール~♪

 

https://youtu.be/5bK_wwVwJME

     『恋心』 by 岸洋子 

 

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三番手は、時鐘連音教室(以下:連音)の橋本萌(めぐみ)さん。大阪から夜行バスにノッテやってきた近畿大学4年生。4月からは社会人。

 

【シャンテ】わたしは、うわずりがちなアルトリコーダーです。そのココロは、成人してアルトの域まで来たが、まだまだ未知を行きます。

 

【マダム】音域を広げるには、やっぱり日々これ鍛錬よね。とはいえ、なるようになるさ!ってペギーさんもいってるわ。ケ・セラ・セラ。

 

     『ケ・セラ・セラ』 by ペギー葉山

 

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四番手も連音の柳瀬浩之さん。編集稽古は仕事に使えると実感著し。

 

【シャンテ】わたしは、指揮者に憧れるコントラバスです。そのココロは、周りの人の魅力を引き出す存在でいたい。

 

【マダム】重低音渋いわね、引き立てることでボーン・ボーンって鈍色の耀き。セ・シ・ボ~ン♪

 

https://youtu.be/s3cE-dlBaxE

     『セ・シ・ボン』 by 越路吹雪

 

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五番手は、ことはるの早川路子さん。豪徳寺で招き猫とも会ってきた。お仕事では、本まみれの日常です。

 

【シャンテ】私は音(キー)の少ない、子供の木琴です。そのココロは、この教室で、まだまだ自分にも伸びしろがあるなと気づけて、シロフォンになれる余地が見つかったからです。

 

【マダム】ヴィアン~♪ シロフォンになって打ってでましょ。そしてキカセルのです。アイのテ・ネコのテ。

 

     『聞かせてよ愛の言葉を』 by 金子由香利

 

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おおとりは、稽古は締切に間に合わせるがモットー・ことはるの杉浦健さん。富士山の御膝元からやってきました。

 

【シャンテ】わたしは黒鍵ばかりのピアノです。そのココロは、基本ズレがちで、鍵盤の総数が少ない。編集稽古を通じて鍵盤の数を増やしたいです。

 

【マダム】アロウ。黒鍵のエチュードか。白い鍵盤のセカイがさくらんぼが実るころには、広がるダロウ。 BY紅の豚

 

https://youtu.be/k_aIkebqGfI

     『さくらんぼの実る頃』 by 加藤登紀子

 

アラ? シンパ?

ウイ! サヴァ!

 

卒門まであと2週間というこの日、編集力の芽吹きを察知した鈴木康代学匠、和田めぐみ番匠、八田英子律師。カッと目を開き、互いに顔を見合わせた3人のアタマの中の吹き出しには「卒門は必然、進破は当然」の文字が踊り、そのシンパシーはECHOとなって響き合っていたはずだ。

 

OH OH YOUR ON FIRE 

TO BE HA!HA!HA!

 

     『ECHO』 by Little Glee Monster 

 

  • 池澤祐子

    編集的先達:エディット・ピアフ。21守破エディット・ピラフ教室師範代で、ステージネーム アラ♪ピラフと名乗るシャンソン歌うたい師範。松丸本舗エディターのあと児童指導員に転身。子どもにイッケと親しまれる。登場はいつも「ボンジュール♪~」。

コメント

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山田細香

2025-06-10

 この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
 建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。

山田細香

2025-06-10

 藤森は人間の生と死のプロセスをノートに書きつけ、霊がどこに行くかをずっと考えてきた。そして人間が死ぬ場所としてドンピシャの高さを見つけ出している。それが檜の1本柱の上に建つ地上4mの《徹》だ。春になると満開の桜の中に茶室が浮かび上がる。桜は死を連想させる。この高さの絶妙さを目の当たりにすると、美しさだけでなく恐怖さえも感じてしまうのだ。

堀江純一

2025-06-06

音夜會の予習には『愛は愛とて何になる』(小学館)が是非ともおススメ。松岡校長も寄稿しています。
さらに、あがた森魚さんの映画監督第一作「僕は天使ぢゃないよ」は、なかなかの怪作なのでご興味のある方は是非どうぞ。
監督・脚本・主演・歌唱あがた森魚で、他にも横尾忠則、大瀧詠一、緑魔子、桃井かおり、山本コウタロー、泉谷しげる、鈴木慶一などなど無駄に豪華キャストなのに、なぜかヒロイン役が一般人(たぶん...)で、びっくりするほどのセリフ棒読み。さすがにこれはダメだろうと思いながら観ているうちに、だんだんこの子がいい感じに見えてくるから不思議。あがたさんの「愛の理想形」を結晶化させたような作品です。