18名全員放伝、指導陣14名が見守る34[花]放伝式

2021/03/14(日)17:26
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第75回 感門之盟の2日目、突破式に続いて行われたのは、花伝所の放伝式だ。[破]を修了したものだけが許される、師範代養成コースである。

 

第34期[花]では、18名が演習を行い、全員みごとに放伝を迎えた。指導陣14名とともに、式目の型を確かめながら、情報へのヨリヒキを楽しみまねぶ34期となった。このうち15名が4月開講の47[守]で、師範代デビューを控えている。

 

今回、34[花]では、4名の新しい花伝指導陣が誕生した。初の花伝錬成師範をまっとうした4名へ、松岡正剛校長から「花伝」の二文字を書した扇が贈られた。編集学校の要、方法の奥義を託すかのようである。

 

◆加藤めぐみ 花伝錬成師範

 

◆吉居奈々 花伝錬成師範

 

◆山田細香 花伝錬成師範

 

◆網口渓太 花伝錬成師範

 

それぞれの扇には、ちいさな遊びこころが踊る。たとえば加藤と吉居の扇には、くろぐろとした「花」と「伝」のあいだを取りもつように、英字スタンプのふりをした「KTMG」「NANA」の4文字がちょこんと並ぶ。それはまるで、ずしりとした花伝式目をかろやかに入伝生に伝えるふたりの姿にも見えてくる。

 

 

続いて、花伝錬成師範を複数回つとめた方へ、松岡校長が厳選した1冊「師範選書」が授与された。授与を受けたメンバーはこの10名。

 

竹川智子 花伝師範

白川雅敏 花伝師範

林朝恵 花伝師範

小川玲子 花伝師範

岩野範昭 錬成師範

小倉圭吾 錬成師範

竹川智子 錬成師範

中村麻人 錬成師範

和田めぐみ 錬成師範

深谷もと佳 花目付

三津田知子 花目付

 

 

『宮沢賢治 デクノボーの叡知 

(今福龍太/新潮選書

 

 

 

また今回は、司会の八田も知らないサプライズがあった。

今期はじめて「花目付」就任となった深谷もと佳に、特別に「花目付」の書が贈られたのだ。

 

指導陣へのねぎらいの拍手が止む間もなく、本楼は放伝生たちの晴れ舞台「教室名発表」へとなだれこんでいった。

  • エディスト編集部

    編集的先達:松岡正剛
    「あいだのコミュニケーター」松原朋子、「進化するMr.オネスティ」上杉公志、「職人肌のレモンガール」梅澤奈央、「レディ・フォト&スーパーマネジャー」後藤由加里、「国語するイシスの至宝」川野貴志、「天性のメディアスター」金宗代副編集長、「諧謔と変節の必殺仕掛人」吉村堅樹編集長。エディスト編集部七人組の顔ぶれ。

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コメント

1~3件/3件

山田細香

2025-06-10

 この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
 建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。

山田細香

2025-06-10

 藤森は人間の生と死のプロセスをノートに書きつけ、霊がどこに行くかをずっと考えてきた。そして人間が死ぬ場所としてドンピシャの高さを見つけ出している。それが檜の1本柱の上に建つ地上4mの《徹》だ。春になると満開の桜の中に茶室が浮かび上がる。桜は死を連想させる。この高さの絶妙さを目の当たりにすると、美しさだけでなく恐怖さえも感じてしまうのだ。

堀江純一

2025-06-06

音夜會の予習には『愛は愛とて何になる』(小学館)が是非ともおススメ。松岡校長も寄稿しています。
さらに、あがた森魚さんの映画監督第一作「僕は天使ぢゃないよ」は、なかなかの怪作なのでご興味のある方は是非どうぞ。
監督・脚本・主演・歌唱あがた森魚で、他にも横尾忠則、大瀧詠一、緑魔子、桃井かおり、山本コウタロー、泉谷しげる、鈴木慶一などなど無駄に豪華キャストなのに、なぜかヒロイン役が一般人(たぶん...)で、びっくりするほどのセリフ棒読み。さすがにこれはダメだろうと思いながら観ているうちに、だんだんこの子がいい感じに見えてくるから不思議。あがたさんの「愛の理想形」を結晶化させたような作品です。