この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。

毎月公開されるEdist記事は30本以上! Edist 編集部メンバーが厳選した、見逃せない ”今月の推しキジ” をお届けします。
5月8日から基本コース[守]がはじまりました。そして、前回の感門之盟からスタートしたJUSTチームが、編集学校の中を”JUST”しつづけた春でもありました。師範エッセイがうまれ、初インスタ・ライブが行われ、俺の編集力チェックも初公開。イシス編集学校、爆裂編集中。
みなさんも、スピーディーな列車にどうぞご乗車ください。さあ、それでは今月のイチオシ、いってみよぅー!
◎遊刊エディスト編集部◎ 吉村堅樹 林頭, 金宗代 代将, 川野貴志 師範, 後藤由加里 師範, 上杉公志 師範代, 梅澤奈央 師範、角山祥道 師範、松原朋子 師範代
⦿【募集◆定員30名】「今福龍太を読む」 多読スペシャル第三弾
多読ジムスペシャルにあの今福龍太が登場する。校長・松岡正剛がその著作が出るたびに瞠目する文化人類学者である。千夜千冊1085夜では 『クレオール主義』が取り上げられている。「クレオール」「イマージュ」「書物」「ユートピア」「群島」「ホモ・ルーデンス」の6つのキーワードでその著作島宇宙を巡り、旅日記と読書マップを仕上げるという特別講座。今福龍太のその思想と詩的文体は、まだ体験していない未読の方にこそ味わってもらいたい。 ──吉村 堅樹
マツコ’s plus one! ?第2弾記事もあります。こちらも要チェック!
【まだ間に合う!】「今福龍太を読む」篇 多読スペシャル第3弾
お申し込みはこちらから!
校長が玄々書に認めた「渦々」をまさに体現しつづける人。それが「ジャイアン」こと角山祥道師範です。これまでも初師範代と並行してエディストを連載するなど、新しい試みを自らプロアクティブに実践しつづけられています。そんな角山さんがこの春取り組んだのが「編集力チェック」でした。
この「俺の編集力チェック」とは、イシス編集学校のたくさんのユニークな師範代たちが、オレ流、ワタシ流のオリジナルお題をつくり、師範代自らが指南をするという、編集力チェックの新たなスタイルです。ジャイアンは見事にそのロールを果たし、この春から開講の51[守]にも、ジャイアンの指南を受けて入門なさった方が何人もいるのだとか。
角山さんが次にどんな「別様」を体現してくださるのか、楽しみでなりません^^── 上杉 公志
マツコ’s Plus one!
ジャイアンだけじゃないゾ!!!
【新編集力チェック02】 師範・阿曽祐子は「”好き”で思考を活性化させる!」
⦿デザイナー穂積が明かすセイゴオディレクション【51守 伝習座】
[守]師範代が一番最初に行うイニシエーションは「教室名をもちいて編集学校のフライヤーを作成せよ」というお題。作成したフライヤーは伝習座で発表をします。
こちらの記事はそのフライヤー発表に対するデザイナー穂積のコメントを切り取ったもので、校長松岡から伝授された「3つのない」をあげています。
穂積が校長からデザインに関して常に言われてきたことは「主張がない、気配がない、見立てがない」という3点。
これは写真にも当てはまるではないかと目の覚める思いがしました。心に銘記したいディレクションの1つとなりました。──後藤 由加里
4 角山’s 推しキジ!
─ チーム渦・角山’s 推しキジ!─ ウズウズを発見、でPick!
情報は、区切ったり、名付けたりすることで、イキイキと立ち上がります。エディストは、フレームが弱いせいで損している記事もちらほら(ちょっと辛口)。ではフレームで成功しているのは? という好例がこの記事です。わずか100字のレビューにも関わらず、カメラ部の気の利いた写真×花伝所×千夜千冊というフレームによって、読んで見て楽しい記事に昇華しています。取り上げる本にも関係線が濃く引かれている。フレームマジック、というと失礼に受け取られるかもしれませんが、これぞ、ザ・編集ですね。そうそう、区切られた空間は、渦も起きやすいのです。 ──角山祥道
マツコ’s Plus one!???
インスタで見ると、またひときわ写真におさめられた千夜千冊が光ります
みなさんのオシは、見つかりましたか?
以上、2023年4月の記事から、エディスト編集部の”イチ推しキジ” を厳選してお届けしました。
エディスト編集部
編集的先達:松岡正剛
「あいだのコミュニケーター」松原朋子、「進化するMr.オネスティ」上杉公志、「職人肌のレモンガール」梅澤奈央、「レディ・フォト&スーパーマネジャー」後藤由加里、「国語するイシスの至宝」川野貴志、「天性のメディアスター」金宗代副編集長、「諧謔と変節の必殺仕掛人」吉村堅樹編集長。エディスト編集部七人組の顔ぶれ。
イシス編集学校のアドバイザリー・ボード「ISIS co-mission」(イシス・コミッション)に名を連ねる9名のコミッション・メンバーたちが、いつどこで何をするのか、編集的活動、耳寄りニュースなど、予定されている動静を […]
田中優子の酒上夕書斎|第一夕『普賢』石川淳(2025年5月27日)
学長 田中優子が一冊の本をナビゲートするYouTube LIVE番組「酒上夕書斎(さけのうえのゆうしょさい」。書物に囲まれた空間で、毎月月末火曜日の夕方に、大好きなワインを片手に自身の読書遍歴を交えながら語ります。 &n […]
【多読アレゴリアTV】一倉広美の「イチクラ!」着物をアートでコーデする
芽吹きの春から滴りの夏へ。いよいよ熱を帯びてきた多読アレゴリアの旬をお届けします。松岡正剛より「支度天」の名を受けたダンドリ仕掛け人・武田英裕キャスターと共に、守師範の一倉広美がアシスタントをつとめる『多読アレゴリアTV […]
この春オープンした「多読ジムClassic(25春)」も、数日のアディショナルタイムを経て、5月28日に今シーズンを無事に終了しました。3つのトレーニングお題を一挙出題! という初の試みのなか、好きなお題から、自由に行っ […]
イシス編集学校で予定されている毎月の活動をご案内する短信「イシスDO-SAY(ドウ-セイ)」。 6月のDo-Sayをお届けします。今月はイベントを多数予定していますよ!そして、イシス編集学校初のクラブ活動 […]
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2025-06-10
この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。
2025-06-10
藤森は人間の生と死のプロセスをノートに書きつけ、霊がどこに行くかをずっと考えてきた。そして人間が死ぬ場所としてドンピシャの高さを見つけ出している。それが檜の1本柱の上に建つ地上4mの《徹》だ。春になると満開の桜の中に茶室が浮かび上がる。桜は死を連想させる。この高さの絶妙さを目の当たりにすると、美しさだけでなく恐怖さえも感じてしまうのだ。
2025-06-06
音夜會の予習には『愛は愛とて何になる』(小学館)が是非ともおススメ。松岡校長も寄稿しています。
さらに、あがた森魚さんの映画監督第一作「僕は天使ぢゃないよ」は、なかなかの怪作なのでご興味のある方は是非どうぞ。
監督・脚本・主演・歌唱あがた森魚で、他にも横尾忠則、大瀧詠一、緑魔子、桃井かおり、山本コウタロー、泉谷しげる、鈴木慶一などなど無駄に豪華キャストなのに、なぜかヒロイン役が一般人(たぶん...)で、びっくりするほどのセリフ棒読み。さすがにこれはダメだろうと思いながら観ているうちに、だんだんこの子がいい感じに見えてくるから不思議。あがたさんの「愛の理想形」を結晶化させたような作品です。