イチ推し! 編集部セレクション [2023年8月]

2023/08/24(木)08:30
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推しキジ oshikiji カバー写真

毎月公開されるEdist記事は30本以上! Edist 編集部メンバーが厳選した、見逃せない今月の推しキジをお届けします。

 

2023年夏。皆様はいかがお過ごしでしょうか? 暑さを吹き飛ばして、推しキジ・セレクションを少しでも癒しのひと時にしていただきたい!と、今月は、おひとりスペシャル・ゲストをお呼びしました。

 

エディスト読者ならピンと来るであろう「やどかり」!そう、チーム・ヤドカリから、久しぶりの登場、網口渓太師範です。物語講座の指導陣ロールを終えた網口師範が、この夏、どんな記事にときめいたのか? みなさんも編集学校ならではの“きゅん”を思い出していただけることでしょう。

 

さあ、いったいどの記事が推されたのか?それでは今月の推しキジをどうぞ! 

 

    • 1チーム・ヤドカリ 網口’s 推しキジ!  
    •      ー 希望の目でPick!

 

⦿近場のコンビニ気分で編集稽古【51守汁講】

記事越しにではありますが、近場のダイモーン教室の汁講の様子をみていると、編集ってやっぱり、躊躇してないで使うから面白いんだなって気がつかされます。社長をゴリラに見立てるとか、ポケモンバトルにSNSのアーキタイプを見い出すとか、めっちゃ編集していて稽古欲が湧いてきます。汁講なんてもう何年も出てないですが、あぁ、これだこれだと、編集稽古していた当時を思い出しました。

あと、ある学衆が松岡校長の千夜千冊に感銘を受けている場面もいいですね。その出来事を「真似る」というキーワードと、教室名の「近場」を合わせて記事に落とす。守と教室のらしさもたっぷりで、編集エナジーがチャージされました。──網口 渓太 

 

マツコ
マツコ
イシス編集学校のなかの青春のひとこまのような場面が「汁講」だと、マツコは思います。テキストだけでやり取りする教室のメンバーが、ドキドキしながら顔をあわせる機会。今回、網口さんはそのなかでもいくつもの”きゅん。”な場面を切り出して評してくださいました!さすが初音ミク太郎教室の師範代〜。この記事でまたまた編集エナジーがチャージされたとのこと。”編集ってやっぱり、躊躇してないで使うから面白いんだな”と網口さんがおっしゃるとおり、私たちは躊躇せず、ますます編集を使って世の中を面白くしていきたいものですね。

続いて、この御方も、ああ青春のひとこま。をPickしてくださいましたよ。

    • 2 チーム渦・角山’s 推しキジ!
    •      ─ ウズの発生を発見でPick!

 

⦿ぎょっとして指南の先の世界かな―師範代が見た51守伝習座

当欄には「エディスト・チーム渦」として加わっているのだけれど、角山の今期の編集学校ロールとしては「守師範」だ。今回は守師範だからこその視点でピックアップしたい。実は今期51[守]は、師範・師範代のエディティングキャラクターを表出するという目標で動いている。春先の「師範エッセイ」、師範コラボ記事「師範×師範×エディット」が一例だ。これって実は、初の試みなんだぜ(エヘン)。師範代たちも筆をとった。畑本ヒロノブ師範代が自身の汁講を記事にすれば、一倉広美師範代は伝習座を描出した。特に一倉師範代の記事がね、うん、すごくいい。師範代の迷いや恐れや揺れを正直に明かしながら、師範代としての「わたし」が眼前の出来事を受け止め、乗り越えんとしている姿を描いた。今しか書けない記事だ。「あいつらが書くなら私だって!」という決意が、51[守]に渦巻いている。 ── 角山 祥道

マツコ
マツコ
網口さんにつづき、角山さんが[守]の稽古模様をPick。今回は角山さんから「守師範」のフィルターが躍動しました。関わる人たちのキャラクターが記事を通じて立ち上がることを目指しているとのこと、なるほど、その人その人の特徴が記事ひとつひとつから見えてきますね。私が[守]を学んだ頃には、まだSNSもエディストもなくて、教室でのやり取り以外、師範代や教室仲間の人となりを知ることができなかったんです。今は様々なメディアがあって、エディストがもちろんあって、そこからも気配や雰囲気を感じられて、いい時代になったし、みなさんの筆の力で一層カラフルな[守]を感じられますね。

 

  • 3マエストロ上杉’s 推しキジ! uesugi
          応援ファンファーレでPick!

 

⦿【破 物語編集術体験ツアー 8/26開催】 別様の世界のつくり方

⦿【本楼に行けるチャンス】8/26(土)14時〜イシス編集学校 学校説明会を開催します

2023年の夏は、各地で花火大会やお祭りが復活。コロナの感染拡大も気になりますが、夏らしい夏が久々にやってきました。

イシスの夏も例外ではありません。イシス編集学校では、未入門者が編集工学を体験できるお祭りイベント「エディットツアー」と「学校説明会」をぞくぞくと開催予定。2万冊の本棚空間を体感できる本楼開催も多いので、ご関心のある方をお誘いあわせの上、ぜひこの機会にご参加くださいませ。──上杉 公志

 

<今後のエディットツアーの開催予定>

  https://es.isis.ne.jp/admission/experience

<今後の学校説明会の開催予定>

  https://es.isis.ne.jp/admission/briefing

マツコ
マツコ
応用コース[破]の内容を、基本コースに行かなくても体験ができるという、[破]のエディットツアーは、先々の深みを知る上でもとってもよい企画ですよね。8/26の朝と午後に、連続してぜひ編集三昧の土曜日にしていただきたいものです。

あまり内側をお見せすることがない編集部ですが、上杉さんはsocial media担当でもあるのですよね。いま、X(旧Twitter)もFacebookも、エディットツアーや学校説明会のお知らせを絶賛展開中です。師範代経験者がナビゲイター役をすることが大変好評で、参加された方々から充実の感想をいただいています。たくさんの方に編集を経験してみていただきたいですね。

本当にびっくりするぐらいに続々と、週に1回ぐらいやっていきますので、ベストなタイミングを選んで皆さんご参加ください〜!

4 後藤’s 推しキジ! 
      ─ 夏休みに読んでほしいでPick!

 

⦿編集かあさんvol.45 兄と妹と教科学習

「宿題しなさい」と言わないと決めると我が子たちがどうなるか。

ある事情で「勉強しなさい」と言えない編集かあさん。宿題がない長男と毎日宿題がある長女を観察していると二人のアイダに変化がおとずれたという。詳しくは記事を読んでいただきたいが「宿題」というものに自分や我が子がどう付き合ってきたか、何をどうやって「学習」したらいいか、深く振り返るきっかけを与えてくれる記事です。──後藤 由加里

マツコ
マツコ
編集部は、長男さんの成長を、コラムを通じて見守ってきましたね。こんな兄弟のほほえましいやり取りは、編集学校用語でいえば、「インタースコア」の最先端と言えるのではないでしょうか。知識のあるものがないものに、上から下に教えるのではない。できる人ができない人に指導するのではない。お互いにスコアを相互にやり取りして、交し合って、なにかそこに未知の関わり合いがうまれる感じ。学校の在り方も、これから変わっていってほしいですね。一様ではなく、別様・多様なスタイルを受け入れ、潜在的な可能性を伸ばす場が日本にないものか? あ、そうだ、イシス編集学校という方法・場がありますね!(笑)

 

マツコ’s Plus one!

 

編集かあさん家の長男さんは、そうとう編集的!なコラム5選(マツコ・セレクト)

 

?編集かあさんvol.3 「なかまはずれ」のすうがく始め

?編集かあさんvol.8 「ん」のつく言葉

?編集かあさん家の千夜千冊『宇宙と素粒子』

?編集かあさんvol.25 ジャガイモの種子

?編集かあさんvol.27 なんでもスコア

 

マツコ
マツコ
それと、松岡正剛校長の新刊がありますよね!イシス編集学校からも編集に参加した方々がいらっしゃるとのこと。要チェック!

 

https://twitter.com/seigowhibi/status/1689573995522428928

5 吉村林頭’s 推しキジ! 

 


      ─ ISISの今でPick!

 

⦿宮崎駿・映画公開記念増補版【マンガのスコア】

⦿君のクイズを日常に-アブダクション考-【おしゃべり病理医72】

「マンガのスコア」と「おしゃべり病理医」。エディスト黎明期を支え続けてきた二大連載が、2023年7月に同時掲載された。「マンガのスコア」の堀江純一は宮崎駿監督の最新作『君たちはどう生きるか』の公開と重ねての再掲載、「おしゃべり病理医」の小倉加奈子は「大澤真幸の編集宣言」に刺激を受けての記事アップと、どちらも旬の与件を逃さないエディスト魂が光った。ファンとしては、二人の連載頻度が上がることや新連載をどうしても期待してしまう。──吉村 堅樹

マツコ
マツコ
えーっと。右に同じでございます。堀江画伯にも模写王としてカムバしてほしいし、おしゃべり病理医の独自な目線の詰まったおしゃべりをまた定期的に聞きたいです。1回の記事ではなく、長く連載を持つということは、かなり大変なことで、エディストの中でも、実はそう多くはいらっしゃらないんですよね。そうとう準備にも時間がかかるし、コミット高く良質な記事を出し続けるのは、まさに編集魂が必要ですよね。久しぶりの堀江節に小倉節、皆さんもお楽しみいただけたのではないでしょうか?

 

マツコ’s Plus one!?

 

?マンガのスコア アーカイブ

 【Archive】マンガのスコア 各作家のキーブックはこれだ!!

 

?おしゃべり病理医 アーカイブ

 【Archive】おしゃべり病理医・編集ノート

 【Archive】世界読書奥義伝[離]の日常「をぐら離」

 

みなさんのオシは、見つかりましたか?

以上、2023年7月の記事から、エディスト編集部の”イチ推しキジ” を厳選してお届けしました。

  • エディスト編集部

    編集的先達:松岡正剛
    「あいだのコミュニケーター」松原朋子、「進化するMr.オネスティ」上杉公志、「職人肌のレモンガール」梅澤奈央、「レディ・フォト&スーパーマネジャー」後藤由加里、「国語するイシスの至宝」川野貴志、「天性のメディアスター」金宗代副編集長、「諧謔と変節の必殺仕掛人」吉村堅樹編集長。エディスト編集部七人組の顔ぶれ。

  • ISIS co-mission (イシス編集学校アドバイザリー・ボード)

    イシス・コミッション DO-SAY 2025年6月

    イシス編集学校のアドバイザリー・ボード「ISIS co-mission」(イシス・コミッション)に名を連ねる9名のコミッション・メンバーたちが、いつどこで何をするのか、編集的活動、耳寄りニュースなど、予定されている動静を […]

  • 田中優子の酒上夕書斎|第一夕『普賢』石川淳(2025年5月27日)

    学長 田中優子が一冊の本をナビゲートするYouTube LIVE番組「酒上夕書斎(さけのうえのゆうしょさい」。書物に囲まれた空間で、毎月月末火曜日の夕方に、大好きなワインを片手に自身の読書遍歴を交えながら語ります。 &n […]

  • 【多読アレゴリアTV】一倉広美の「イチクラ!」着物をアートでコーデする

    芽吹きの春から滴りの夏へ。いよいよ熱を帯びてきた多読アレゴリアの旬をお届けします。松岡正剛より「支度天」の名を受けたダンドリ仕掛け人・武田英裕キャスターと共に、守師範の一倉広美がアシスタントをつとめる『多読アレゴリアTV […]

  • 【タドクラ通信(25春)】「私の本棚」、続々誕生中!

    この春オープンした「多読ジムClassic(25春)」も、数日のアディショナルタイムを経て、5月28日に今シーズンを無事に終了しました。3つのトレーニングお題を一挙出題! という初の試みのなか、好きなお題から、自由に行っ […]

  • 水無月

    イシスDO-SAY 2025年6月

    イシス編集学校で予定されている毎月の活動をご案内する短信「イシスDO-SAY(ドウ-セイ)」。   6月のDo-Sayをお届けします。今月はイベントを多数予定していますよ!そして、イシス編集学校初のクラブ活動 […]

コメント

1~3件/3件

山田細香

2025-06-10

 この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
 建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。

山田細香

2025-06-10

 藤森は人間の生と死のプロセスをノートに書きつけ、霊がどこに行くかをずっと考えてきた。そして人間が死ぬ場所としてドンピシャの高さを見つけ出している。それが檜の1本柱の上に建つ地上4mの《徹》だ。春になると満開の桜の中に茶室が浮かび上がる。桜は死を連想させる。この高さの絶妙さを目の当たりにすると、美しさだけでなく恐怖さえも感じてしまうのだ。

堀江純一

2025-06-06

音夜會の予習には『愛は愛とて何になる』(小学館)が是非ともおススメ。松岡校長も寄稿しています。
さらに、あがた森魚さんの映画監督第一作「僕は天使ぢゃないよ」は、なかなかの怪作なのでご興味のある方は是非どうぞ。
監督・脚本・主演・歌唱あがた森魚で、他にも横尾忠則、大瀧詠一、緑魔子、桃井かおり、山本コウタロー、泉谷しげる、鈴木慶一などなど無駄に豪華キャストなのに、なぜかヒロイン役が一般人(たぶん...)で、びっくりするほどのセリフ棒読み。さすがにこれはダメだろうと思いながら観ているうちに、だんだんこの子がいい感じに見えてくるから不思議。あがたさんの「愛の理想形」を結晶化させたような作品です。