この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。

公開されるエディスト記事は、毎月30本以上!そのなかからエディスト編集部メンバーが厳選した、もう一度読みたい注目の”今月の推しキジ” をお届けしています。
今回は3月に公開された記事の中から、推しキジを紹介、それではいってみよー!
あなたのイチ推しはどれでしたか?
スタジオらん・まつみち(松井路代)さんの「無人書店・奈良町ふうせんかずらに”スタジオらん”棚あります」、「畑本ヒロノブの実況つんどく宝島」に続く、第3回「ニッチも冊師も」はヨーコ(中原洋子)冊師、第4回はリカちゃん(石井梨香)冊師が書いてくれました。ジャズシンガーでもあるヨーコ冊師は記事冒頭、楽譜を広げ、音楽の話題で突っ走るのかと思えば、翻訳の話、情歴の話にトランジットし、そして「資本主義問題」へと突っ込んでいく。翻訳といえば、先日の感門では多読スペシャル「鴻巣友季子を読む」の読了式も行われた。「鴻巣友季子を読む」ではイシス史上初めて、翻訳のお題も出題されたのだが、実はヨーコ冊師も読衆として参加していました。
リカちゃん冊師は、ファン・ボルム『ようこそ、ヒュナム洞書店へ』という韓国の小説を取り上げ、”多読ジムとは何か”を読衆の声を交えつつ紹介しています。例えば「他人の読書が自分のものになっていく」、「一生読まないかもしれない本に出会えるのも多読ジムならでは」。なるほど、確かにその通り。次季の多読はSFに遊びます。詳しくは予告記事へ。 ── 金 宗代
「ニッチも冊師も」って何ですか?な方のために、ここでおさらいしましょう。「ニッチも冊師も」とは、2023年12月に始まった、多読ジムの指導陣”冊師”たちによるコラムのこと。多読ジム参加者たちは、スタジオに分かれて、各冊師のナビゲーションのもと、読書の腕を鍛えているわけなのです。この先を知りたい方は、石井冊師の『ようこそ、ヒュナム洞書店へ』を読んでいただけるといいですね。中原冊師のコラムからは、楽譜→ヴァース→情報の歴史など、”かさね”の技が効いているなと感じます。イシス編集学校で学ぶ編集術が随所にみられる、ベテラン指導陣によるコラム♪ これからも要チェック!
ー 近大番からデビュー記事!でPick!
2月某日、52[守]卒門に向けた近大交流会での事件を記事にした稲森久純師範代のエディストデビュー記事です。(事の顛末は記事を読んでいただくとして)事件を編集契機とした近大番チーム、そのことをカラッとユーモラスに釣りと重ねながら記事にした稲森師範代。最後まで楽しく読み進め、エディストで初めて目にする魚拓にも驚かされました。チャームとユーモアに溢れた稲森師範代、今期52[破]では「釣果そうか!教室」から「蝶か釣果教室」に出世魚して、破師範代登板です。 ── 後藤 由加里
7CHAとは、、、CHANCE、CHAIN、CHARGE、CHALLENGE、CHARM、CHANNEL、CHANGE。
どれも編集契機になるものなわけですね。今回は、ピンチをChanceに、ムードをChangeして、いっきに編集エンジンをChargeした。そんな感じの数時間だったようです。7CHAって、どこかウェブにのっているのかなと検索すると、Japan Knowledgeに「近畿大学アカデミックシアター特集」があって、7CHAのコーナーについて書かれていました。学生さんはあらわれませんでしたが、近大では編集が生きていますw 詳しくはこちら→ https://japanknowledge.com/articles/libguide/009.html
─ 好き!の力でPick!
⦿【イシスの推しメン25人目】楽天副社長から風越学園理事長へ。なぜ本城慎之介はイシス編集学校に驚いたのか
2本の記事の間で迷いに迷い、最終的にこちらを選んだ理由は、やっぱりインタビューが好きだから! 仕事で多くの方をインタビューしてきましたが、「この人」「この場所」「この時間」でなければ表出しなかったであろう言葉に出会える瞬間が好きでした。本記事では、手袋を焦がすエピソードが超突起でありつつ、インタビュイーである本城さんがイシスを再受講した際の気づきはまさに、聞き手が吉村林頭/八田律師であったからこそ生まれた「学校づくり」を地にしたインタースコア。変わらないでいられる前段階にあった「よもがせわほり」まで想起させてぐっと来ます。イシスの資源はやはり人。本インタビューシリーズは高らかにそう宣言しています。── 羽根田 月香
マツコ’s plus one?
本城さんが登場する記事 TOP3
◆『情報の歴史21』アカデミックセット発売決定!(教育機関及び学生・生徒向け)
◆軽井沢風越学園の中学生「編集」でみらいをつくる!【ワークショップレポ】
◆AI時代を生きる子供に伝えたい、学校経営者・教員・保護者が学ぶ「編集術」(edu.watch.impress.co.jp/)
4 マエストロ上杉’s 推しキジ!
─ 応援ファンファーレでPick!
【第83回感門之盟】「エディット・タイド」Day1 公開記事総覧
【第83回感門之盟】「エディット・タイド」Day2 公開記事総覧
【第83回感門之盟】「エディット・タイド」Day3 公開記事総覧
ゴールデンウィークも過ぎ、青々した新緑の季節へ移ろうとしています。こうした節目といえば、3月に3日間にわたった感門之盟の日々を連想したくなりませんか。感門を、多様なライターのまなざしから切り取られた記事でご一緒に振り返りたく、チョイスしました。 ──上杉 公志
JUSTライターとして、エディスト記事を執筆してみたい方、
いつでもご参加をお待ちしています!
以上、2024年3月の記事から、エディスト編集部の”イチ推し” を厳選してお届けしました。
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エディスト編集部
編集的先達:松岡正剛
「あいだのコミュニケーター」松原朋子、「進化するMr.オネスティ」上杉公志、「職人肌のレモンガール」梅澤奈央、「レディ・フォト&スーパーマネジャー」後藤由加里、「国語するイシスの至宝」川野貴志、「天性のメディアスター」金宗代副編集長、「諧謔と変節の必殺仕掛人」吉村堅樹編集長。エディスト編集部七人組の顔ぶれ。
イシス編集学校のアドバイザリー・ボード「ISIS co-mission」(イシス・コミッション)に名を連ねる9名のコミッション・メンバーたちが、いつどこで何をするのか、編集的活動、耳寄りニュースなど、予定されている動静を […]
田中優子の酒上夕書斎|第一夕『普賢』石川淳(2025年5月27日)
学長 田中優子が一冊の本をナビゲートするYouTube LIVE番組「酒上夕書斎(さけのうえのゆうしょさい」。書物に囲まれた空間で、毎月月末火曜日の夕方に、大好きなワインを片手に自身の読書遍歴を交えながら語ります。 &n […]
【多読アレゴリアTV】一倉広美の「イチクラ!」着物をアートでコーデする
芽吹きの春から滴りの夏へ。いよいよ熱を帯びてきた多読アレゴリアの旬をお届けします。松岡正剛より「支度天」の名を受けたダンドリ仕掛け人・武田英裕キャスターと共に、守師範の一倉広美がアシスタントをつとめる『多読アレゴリアTV […]
この春オープンした「多読ジムClassic(25春)」も、数日のアディショナルタイムを経て、5月28日に今シーズンを無事に終了しました。3つのトレーニングお題を一挙出題! という初の試みのなか、好きなお題から、自由に行っ […]
イシス編集学校で予定されている毎月の活動をご案内する短信「イシスDO-SAY(ドウ-セイ)」。 6月のDo-Sayをお届けします。今月はイベントを多数予定していますよ!そして、イシス編集学校初のクラブ活動 […]
コメント
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2025-06-10
この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。
2025-06-10
藤森は人間の生と死のプロセスをノートに書きつけ、霊がどこに行くかをずっと考えてきた。そして人間が死ぬ場所としてドンピシャの高さを見つけ出している。それが檜の1本柱の上に建つ地上4mの《徹》だ。春になると満開の桜の中に茶室が浮かび上がる。桜は死を連想させる。この高さの絶妙さを目の当たりにすると、美しさだけでなく恐怖さえも感じてしまうのだ。
2025-06-06
音夜會の予習には『愛は愛とて何になる』(小学館)が是非ともおススメ。松岡校長も寄稿しています。
さらに、あがた森魚さんの映画監督第一作「僕は天使ぢゃないよ」は、なかなかの怪作なのでご興味のある方は是非どうぞ。
監督・脚本・主演・歌唱あがた森魚で、他にも横尾忠則、大瀧詠一、緑魔子、桃井かおり、山本コウタロー、泉谷しげる、鈴木慶一などなど無駄に豪華キャストなのに、なぜかヒロイン役が一般人(たぶん...)で、びっくりするほどのセリフ棒読み。さすがにこれはダメだろうと思いながら観ているうちに、だんだんこの子がいい感じに見えてくるから不思議。あがたさんの「愛の理想形」を結晶化させたような作品です。