この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。

本をきっかけに、問いを深める。ゆるくカジュアルに、世界知と遊ぶ。
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3月のテーマは「こども力」。春が近づくと、スキルアップしなきゃとなぜか追い立てられる気持ちになります。でも、もしかすると、大人になった私たちは何かを「身につける」というより、こどものころにもっていた力を「取りもどす」ほうが大事なのかも? 「学びほぐし」とも訳される「アンラーン(unlearn)」をどのようにしていったらいいのでしょう?
いま私たちに必要な「こども力」って何なのか、本とともに考えていきます。第1回目は、レイチェル・カーソンのあの名著を取りあげます。
▽今回のトピック
スキルアップ?アンラーン?/朝永振一郎の名言「これが科学の芽」/あの『センス・オブ・ワンダー』登場/そもそもセンス・オブ・ワンダーって何/「リスさんのクリスマスツリーだ!」/ヒヤシンスが曲がったのは、自分としゃべるため/どうして人々は満点の星空を見ないのか/ヌードモデルの肌が地層に見えてきた。ニレヨーコ体験談/パスツールのセレンディピティ/『西の魔女が死んだ』を思い出す(語り手:ニレ、おじー、はるにゃ)
▼紹介したゲスト本
『センス・オブ・ワンダー』レイチェル・カーソン(著)、上遠恵子(訳)、新潮社
『西の魔女が死んだ』梨木香歩(著)新潮文庫
▲旬感ノートより
\ 速報 /
アプリ「スマートニュース」内「SmartNews+」にて最新記事公開されました!今回のシリーズは「時は金なり?」です。
●「時は金なり」って「働け」って意味なの?! 格言に隠された驚きの真実
※アプリをDLしなくとも、リンク先から記事がご覧になれます
ほんのれん編集部ウメ子としては、「Time is Money」に隠された新自由主義的価値観にだいぶびっくりしたものでした。あの格言、ただの道徳じゃなさそうです。
ほんのれん編集部
編集工学研究所×丸善雄松堂が提供する一畳ライブラリー「ほんのれん」の選書やメディア制作を手掛けるメンバー。関西弁で跳ねるデザイン知カンガルー・仁禮洋子(ニレヨーコ)、小鳥の風貌ながら知的猛禽類な山本春奈(はるにゃ)、昭和レトロを愛する果敢なコンパイル亀・尾島可奈子(おじー)、2倍速で情報収集する雑読チーター・梅澤奈央(ウメコ)ほか。ほんのれんラジオは毎週水曜更新中。ほんのれん編集部公式noteにこれまでのアーカイブを蓄積してます。https://note.com/honnoren/
「正しさ」ってどこまで正しい?炎上、ポリコレ、etc。なんでこんなに息苦しいのか。
ほんのれんラジオの最新エピソードが公開されました! イシス編集学校で世界読書奥義伝[離]まで了えた4名(ニレヨーコ、おじー、はるにゃ、ウメコ)がお送りするほんのれんラジオ。 ほんのれんvol.27は、 […]
【お便り紹介回】みんな「ほんのれんラジオ」聞いて、どんなこと考えてるの?感謝、深謝、ありがとうございます!
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技術が変わればカラダも変わる?デジタル化で得るもの失うもの、アナログに取り戻したいものは?人間と機械の、これからの関係性?【アフタートーク】
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【参加者募集中】ほんのれんラジオ公開勉強会 6/8「カラダ、使えてる?」
ほんのれん編集部では、5月号のテーマ「カラダ、つかえてる?ーデジタル時代の身体」をつかった、公開勉強会を開催します。 現在podcastで配信中の「カラダ、つかえてる?」の内容を踏まえ、実際に「カラダ」を動 […]
デジタル時代、カラダとどう付き合う?ヒントは武道にあり!ジョブズの愛読書『弓と禅」から、体と精神まるごと集中 MAX状態に入る方法を探ってみた
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コメント
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2025-06-10
この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。
2025-06-10
藤森は人間の生と死のプロセスをノートに書きつけ、霊がどこに行くかをずっと考えてきた。そして人間が死ぬ場所としてドンピシャの高さを見つけ出している。それが檜の1本柱の上に建つ地上4mの《徹》だ。春になると満開の桜の中に茶室が浮かび上がる。桜は死を連想させる。この高さの絶妙さを目の当たりにすると、美しさだけでなく恐怖さえも感じてしまうのだ。
2025-06-06
音夜會の予習には『愛は愛とて何になる』(小学館)が是非ともおススメ。松岡校長も寄稿しています。
さらに、あがた森魚さんの映画監督第一作「僕は天使ぢゃないよ」は、なかなかの怪作なのでご興味のある方は是非どうぞ。
監督・脚本・主演・歌唱あがた森魚で、他にも横尾忠則、大瀧詠一、緑魔子、桃井かおり、山本コウタロー、泉谷しげる、鈴木慶一などなど無駄に豪華キャストなのに、なぜかヒロイン役が一般人(たぶん...)で、びっくりするほどのセリフ棒読み。さすがにこれはダメだろうと思いながら観ているうちに、だんだんこの子がいい感じに見えてくるから不思議。あがたさんの「愛の理想形」を結晶化させたような作品です。