この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。

本をきっかけに、問いを深める。ゆるくカジュアルに、世界知と遊ぶ。
「ほんのれんラジオ」の最新回が公開されました!
1/31に公開されたのは、シリーズ10作目「時は金なり?」の3本目。
どうしてシンデレラは、12時を1分でもすぎると魔法が解けてしまったのか。今回のエピソードでは、ついにその謎に迫ります。機械時計によって、どのように人々の生活が変わってきたのか。時計が小型化されて起きた変化とは。そして、「時計の歴史」と「本の歴史」の共通点とは。
▼今回のエピソードのトピックはこちら
定時法と不定時法のおさらい/15世紀ヨーロッパ、広場に時計塔登場/ピーターパンが時計にイタズラしたビッグベン/鐘が鳴るから腹が減る?/農村的生活から都市的生活へ/17世紀の時間観がわかる「シンデレラ」/だからシンデレラは慌てて走り去った/鐘の音=タイムカード打刻時間?/はるにゃの「シンデレラ」深読み/嗚呼、時計が支配者のものへ/超絶ブラック!工場長が時計をいじって、労働時間を水増し/ガス燈登場でアフターファイブ誕生→パブで労働者が団結/ほんのれん4月号、あれば見てね/働く時間が管理されるなら、休日も制度化されるぜ/1980年代、電子時計の登場/柱時計から腕時計へ/公→共→個/時計と鉄道のカンケイ/長崎・大阪と、東京との時間感覚はけっこう違う/「時計の歴史」と「本の歴史」がめっちゃ似てる(語り手:ニレ、おじー、はるにゃ)
▼紹介したゲスト本
『時計の社会史(読みなおす日本史)』角山榮(著) 吉川弘文館 2014
『時計の時間 心の時間 』一川誠(著)教育評論社 2009
『情報の歴史21』 松岡正剛監修 編集工学研究所&イシス編集学校 構成
▲ほんのれん旬感ノート2024年1月号より
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書物はどこから来てどこへ行くのか? 読書の5000年史をたどる!
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ほんのれん編集部
編集工学研究所×丸善雄松堂が提供する一畳ライブラリー「ほんのれん」の選書やメディア制作を手掛けるメンバー。関西弁で跳ねるデザイン知カンガルー・仁禮洋子(ニレヨーコ)、小鳥の風貌ながら知的猛禽類な山本春奈(はるにゃ)、昭和レトロを愛する果敢なコンパイル亀・尾島可奈子(おじー)、2倍速で情報収集する雑読チーター・梅澤奈央(ウメコ)ほか。ほんのれんラジオは毎週水曜更新中。ほんのれん編集部公式noteにこれまでのアーカイブを蓄積してます。https://note.com/honnoren/
「正しさ」ってどこまで正しい?炎上、ポリコレ、etc。なんでこんなに息苦しいのか。
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技術が変わればカラダも変わる?デジタル化で得るもの失うもの、アナログに取り戻したいものは?人間と機械の、これからの関係性?【アフタートーク】
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【参加者募集中】ほんのれんラジオ公開勉強会 6/8「カラダ、使えてる?」
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デジタル時代、カラダとどう付き合う?ヒントは武道にあり!ジョブズの愛読書『弓と禅」から、体と精神まるごと集中 MAX状態に入る方法を探ってみた
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2025-06-10
この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。
2025-06-10
藤森は人間の生と死のプロセスをノートに書きつけ、霊がどこに行くかをずっと考えてきた。そして人間が死ぬ場所としてドンピシャの高さを見つけ出している。それが檜の1本柱の上に建つ地上4mの《徹》だ。春になると満開の桜の中に茶室が浮かび上がる。桜は死を連想させる。この高さの絶妙さを目の当たりにすると、美しさだけでなく恐怖さえも感じてしまうのだ。
2025-06-06
音夜會の予習には『愛は愛とて何になる』(小学館)が是非ともおススメ。松岡校長も寄稿しています。
さらに、あがた森魚さんの映画監督第一作「僕は天使ぢゃないよ」は、なかなかの怪作なのでご興味のある方は是非どうぞ。
監督・脚本・主演・歌唱あがた森魚で、他にも横尾忠則、大瀧詠一、緑魔子、桃井かおり、山本コウタロー、泉谷しげる、鈴木慶一などなど無駄に豪華キャストなのに、なぜかヒロイン役が一般人(たぶん...)で、びっくりするほどのセリフ棒読み。さすがにこれはダメだろうと思いながら観ているうちに、だんだんこの子がいい感じに見えてくるから不思議。あがたさんの「愛の理想形」を結晶化させたような作品です。