この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。

あのころは無邪気に信じていたでしょう、「おとなのほうが、すごい」と。しかし、おとなになった私たちは、それが真実でなかったことに気づきます。ユニークな言葉選びや、豊かな想像力、意表をつく色づかい。こどもの小さなアタマには、おとなの私たちが失ってしまった自由な発想力が満ちています。
イシス編集学校では、社会のルールでガチガチになってしまったアタマをほぐす編集稽古を行っています。開校以来23年間で3万人の受講生を輩出し、小学4年生から88歳までがともに学ぶインターネットの学校です。
講座で実際におこなわれている【編集稽古】を無料で体験できる【編集力チェック】が長らくご好評をいただいておりますが、このたび編集力チェックに新メニュー「はねる物語」がリリースされました!
新メニューは、イラストを見てお話を考えるという物語編集力が問われる内容です。文字が書けなくてもタイピングが出来なくても、おしゃべりができる年齢であれば何歳からでも体験いただけるものになりました。
登録は簡単。お名前と年代(お子さんのお名前・年代でOK)とメールアドレスを入力して、回答を送るだけ。一両日以内にイシス編集学校の師範代から【指南メール】をお返しします。10分もあれば、スマホからパソコンからタブレットからのご回答が可能です。ぜひお気軽にエントリーください。(保護者のみなさまの代筆、未入門の大人のみなさまの挑戦も歓迎します)
イシス編集学校 presents
[編集力チェック]おやこ向け〜はねる物語〜
▼エントリーはこちらから
https://qe.isis.ne.jp/index/2023oshogatsu01
■開発秘話
それはプレリリースでの出来事。30代から50代の大人たちは、このお題にたいへんな抵抗を示したのでした。「正直、導入にしては難易度が高い」「これを子どもができるとは思えない」……つぎつぎと難色の声があがります。
そんなしかめ面の大人を尻目に、6歳、9歳、10歳のこどもたちは意気揚々と回答するのでした。「スマホ画面を見せたら、じっと見て10秒くらいで回答ができていました」「6歳でもすぐに物語を作っていました」。こどもの発想力を見せつけられたおとなたちは、あっけに取られるばかりでした。
おとなは躊躇い、こどもは弾む。思考の柔軟性が如実に判明するこのお題、あなたの「こども度」を測ってみては。
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[新体験‼︎]5分でわかる「編集力チェック」子どもと楽しめるコース登場。期間限定★お題に回答すると無料で師範代の指南が受けられます。
梅澤奈央
編集的先達:平松洋子。ライティングよし、コミュニケーションよし、そして勇み足気味の突破力よし。イシスでも一二を争う負けん気の強さとしつこさで、講座のプロセスをメディア化するという開校以来20年手つかずだった難行を果たす。校長松岡正剛に「イシス初のジャーナリスト」と評された。
イシス編集学校メルマガ「編集ウメ子」配信中。
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コメント
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2025-06-10
この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。
2025-06-10
藤森は人間の生と死のプロセスをノートに書きつけ、霊がどこに行くかをずっと考えてきた。そして人間が死ぬ場所としてドンピシャの高さを見つけ出している。それが檜の1本柱の上に建つ地上4mの《徹》だ。春になると満開の桜の中に茶室が浮かび上がる。桜は死を連想させる。この高さの絶妙さを目の当たりにすると、美しさだけでなく恐怖さえも感じてしまうのだ。
2025-06-06
音夜會の予習には『愛は愛とて何になる』(小学館)が是非ともおススメ。松岡校長も寄稿しています。
さらに、あがた森魚さんの映画監督第一作「僕は天使ぢゃないよ」は、なかなかの怪作なのでご興味のある方は是非どうぞ。
監督・脚本・主演・歌唱あがた森魚で、他にも横尾忠則、大瀧詠一、緑魔子、桃井かおり、山本コウタロー、泉谷しげる、鈴木慶一などなど無駄に豪華キャストなのに、なぜかヒロイン役が一般人(たぶん...)で、びっくりするほどのセリフ棒読み。さすがにこれはダメだろうと思いながら観ているうちに、だんだんこの子がいい感じに見えてくるから不思議。あがたさんの「愛の理想形」を結晶化させたような作品です。