この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。

1560キロもの距離を軽々と超え、石垣島と結んでオンライン・エディットツアーが行われます。2023年はET(エディットツアー)が多数開催されていますが、ここのところ、東京・世田谷のイシス編集学校内ブックサロンスペース本楼でのリアル開催が続いていました。そんな中、今回は久しぶりのオンライン開催。ナビゲーションを担当するのは、石垣島在住の大濱朋子師範です。
中学校で美術の授業を担当する教員として、また子を持つ母として、イシス編集学校に学び続けるのは、ここで何より「学びの楽しさ」に出会えたから。大濱師範は、編集学校で学んだ「編集の型」を活かしてコミュニケーションをとることで、生徒やご自身の子供との関わり方が、明らかに変わったそうです。型を意識して行動すると、見え方が変わってきたり、相手の反応が変化したり、人も自分も場も生き生きと活性化させることができるようになったといいます。
当日は、アートな大濱師範から、いくつか編集の型をご案内し、一緒にワークショップを行います。大濱師範が編集学校の基本コース[守]に入門を決めたのは、ワークライフバランスに悩んでいる時でした。日常の違和感を可能性が広がるように解きほぐす方法として、イシス編集学校の「編集の型」が役に立っているのだとか。忙しいから挑戦しないのではなく、忙しいからこそ受講してみた。そんな経験談もご用意して、皆様のご参加をお待ちしています。
《オンラインEdit Tour》
オンラインで編集ワークショップを開催いたします。どなたでもお楽しみいただける内容ですので、編集についての知識は必要ありません。遠方や海外にお住まいの方、外出が難しい方でも、お気軽にご参加ください。
■日時:2023年10月9日(月)14:00-15:30(オンライン開催)
■費用:1000円(税抜き)
■会場:オンライン(お申し込みの方にZoomアドレスをご案内します)
■人数:10名様まで
■対象:どなたでもご参加いただけます。
■ナビゲーター:イシス編集学校師範 大濱朋子
■内容:イシス編集学校の「編集稽古」をワークショップ形式で体験いただ
きます。ナビゲーターとの対話を重視した内容ですので、マイク・カメラオ
ンでご参加ください。少人数での開催となりますので、お一人おひとりのご
質問にもじっくりとお答えいたします。
■お申し込みはこちらから:https://shop.eel.co.jp/products/detail/602
エディスト編集部
編集的先達:松岡正剛
「あいだのコミュニケーター」松原朋子、「進化するMr.オネスティ」上杉公志、「職人肌のレモンガール」梅澤奈央、「レディ・フォト&スーパーマネジャー」後藤由加里、「国語するイシスの至宝」川野貴志、「天性のメディアスター」金宗代副編集長、「諧謔と変節の必殺仕掛人」吉村堅樹編集長。エディスト編集部七人組の顔ぶれ。
イシス編集学校のアドバイザリー・ボード「ISIS co-mission」(イシス・コミッション)に名を連ねる9名のコミッション・メンバーたちが、いつどこで何をするのか、編集的活動、耳寄りニュースなど、予定されている動静を […]
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コメント
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2025-06-10
この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。
2025-06-10
藤森は人間の生と死のプロセスをノートに書きつけ、霊がどこに行くかをずっと考えてきた。そして人間が死ぬ場所としてドンピシャの高さを見つけ出している。それが檜の1本柱の上に建つ地上4mの《徹》だ。春になると満開の桜の中に茶室が浮かび上がる。桜は死を連想させる。この高さの絶妙さを目の当たりにすると、美しさだけでなく恐怖さえも感じてしまうのだ。
2025-06-06
音夜會の予習には『愛は愛とて何になる』(小学館)が是非ともおススメ。松岡校長も寄稿しています。
さらに、あがた森魚さんの映画監督第一作「僕は天使ぢゃないよ」は、なかなかの怪作なのでご興味のある方は是非どうぞ。
監督・脚本・主演・歌唱あがた森魚で、他にも横尾忠則、大瀧詠一、緑魔子、桃井かおり、山本コウタロー、泉谷しげる、鈴木慶一などなど無駄に豪華キャストなのに、なぜかヒロイン役が一般人(たぶん...)で、びっくりするほどのセリフ棒読み。さすがにこれはダメだろうと思いながら観ているうちに、だんだんこの子がいい感じに見えてくるから不思議。あがたさんの「愛の理想形」を結晶化させたような作品です。