【告知】MM対談実現 多読ジムSP「読了式」公開LIVE!

2021/12/07(火)17:02 img
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「マツオカのM」と「マサチのM」、あわせてMM対談がもうまもなく実現する。今月12月19日(日)、松岡正剛校長と大澤真幸さんの対談ライブが放映される。イシス編集学校の新講座《多読ジム・スペシャルコース「大澤真幸を読む」》の修了を記念して行われる「読了式」に組み込まれた、まさにスペシャルなプログラムである。読了式は、イシス編集学校の受講者であってもなくても誰でも参加可能だ。

 

 

おそらく対談は「世界史」もしくは「世界」という壮大なスケールの編集像をめぐって展開される。なぜなら、多読ジム・SPコース「大澤真幸を読む」の課題本が、『〈世界史〉の哲学』(講談社)という大著シリーズだったからだ。とはいえ、本書を「まったくの未読だ」という方も、イベントの参加に及び腰になる必要は、まったくない。

 

大澤真幸といえば、語ればチャーミング。書かせれば、なおチャーミング。かつ、ドリーミング。ナマ真幸のマジカルなモード編集に乗ってしまえばこっちのもの。知の両巨匠を前にして、わずかな知識の有無を気にしている場合であろうか。むしろこのイベントをきっかけに大澤真幸、特にナマ真幸の魅力を堪能してもらえれば本望である。

そうは言われても大澤真幸をまったく知らない、不安だという方もいるだろう。そんなみなさんのために(ではないけれど)、松岡校長が『〈世界史〉の哲学』の超要約版ガイドを提供してくれている。これだけ読めば参加資格の半分以上を手にしたようなもの(残り半分以下は「3300円(税込)」の格安チケットを購入するだけだ)。「セイゴオほんほん」の「ほんほん45 大澤真幸を多読する」には次のように書かれている。

 

◆その多読ジムで、この秋から大澤真幸の『〈世界史〉の哲学』(講談社)という大著シリーズをみんなで読むことになった。すばらしいシリーズで、こんな本は日本になかった(世界でもない)。

◆古代篇がキリスト教と資本主義の両面から世界を眺望する見方を、中世篇は都市が「死体」によって繁栄した理由や愛を説く宗教がセックスを原罪にした理由などを解く見方を、近世篇がルネサンスと宗教革命とニュートン力学が矛盾しあい連携しあいしながら世界観をつくりあげようとしたプロセスを浮き彫りにする。近代篇は「主体の誕生」とドストエフスキーを通した「資本主義の父殺し」の2冊になっていて、西洋近代が大半の世界ゲームをつくりあげたのはどうしてなのか、その仕組みに問題がないのかということを問う。東洋篇はあれほど中国やモンゴルが巨大な世界帝国をつくりあげたのに、なぜ世界史の主人公を欧米が握ったのか、では東洋の思想システムには何が長けて、何がなかったのか、そこをめぐる。

ここまでMM対談を中心にご案内したが、むろんメインディッシュは「読了式」アンド「大澤真幸賞」の発表であることはお忘れなく。約一ヶ月で一万字書き上げた”知まみれ””知みどろ”の読書戦士たちの有終の美の見届けてほしい。プログラムは次の通り。ふるってご参加ください。

 

ISIS FESTA 多読ジム・スペシャル「読了式」
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●日時:2021年12月19日(日)14:00~17:00

●出演:大澤真幸(社会学者、多読ジムスペシャル著者ゲスト)
    松岡正剛(イシス編集学校校長)ほか指導陣

●プログラム:
  1)読了式
  2)大澤真幸さんによる「特別賞」発表・講評
  3)大澤真幸×松岡正剛校長【スペシャル・セッション】

▼視聴申込はこちらから(受講生以外。zoom利用)
https://shop.eel.co.jp/products/detail/363

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  • 金 宗 代 QUIM JONG DAE

    編集的先達:宮崎滔天
    最年少《典離》以来、幻のNARASIA3、近大DONDEN、多読ジム、KADOKAWAエディットタウンと数々のプロジェクトを牽引。先鋭的な編集センスをもつエディスト副編集長。
    photo: yukari goto

コメント

1~3件/3件

山田細香

2025-06-10

 この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
 建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。

山田細香

2025-06-10

 藤森は人間の生と死のプロセスをノートに書きつけ、霊がどこに行くかをずっと考えてきた。そして人間が死ぬ場所としてドンピシャの高さを見つけ出している。それが檜の1本柱の上に建つ地上4mの《徹》だ。春になると満開の桜の中に茶室が浮かび上がる。桜は死を連想させる。この高さの絶妙さを目の当たりにすると、美しさだけでなく恐怖さえも感じてしまうのだ。

堀江純一

2025-06-06

音夜會の予習には『愛は愛とて何になる』(小学館)が是非ともおススメ。松岡校長も寄稿しています。
さらに、あがた森魚さんの映画監督第一作「僕は天使ぢゃないよ」は、なかなかの怪作なのでご興味のある方は是非どうぞ。
監督・脚本・主演・歌唱あがた森魚で、他にも横尾忠則、大瀧詠一、緑魔子、桃井かおり、山本コウタロー、泉谷しげる、鈴木慶一などなど無駄に豪華キャストなのに、なぜかヒロイン役が一般人(たぶん...)で、びっくりするほどのセリフ棒読み。さすがにこれはダメだろうと思いながら観ているうちに、だんだんこの子がいい感じに見えてくるから不思議。あがたさんの「愛の理想形」を結晶化させたような作品です。