【メルマガサンプル】「セブンイレブン」と「墾田永年私財法」の共通点は?【ゴロ合わせの記憶術】

2022/07/01(金)08:59
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松岡正剛が校長のイシス編集学校、メルマガやってます

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イシス編集学校 メールマガジン
編集ウメ子vol.3 ゴロあわせの記憶術
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早押しクイズです。

 

   平安京遷都は何年?

 

はいっ!

なくよウグイス平安京、794年!

 

おぉ~~大正解です。

おっと、名乗りそびれました、

イシス編集学校師範の梅澤奈央(通称ウメ子)です。

 

学生時代、ゴロ合わせって
お世話になりましたよね。

いま流行りの「鎌倉殿」も、
「いい国つくろう鎌倉幕府♪」と
すぐにゴロが思い浮かぶでしょう。

 

じゃあ、聞いてみましょう。
 室町幕府滅亡は何年?
 奈良の大仏が建ったのは?
 日清戦争は?日露戦争は?

 

……こう聞かれると、
パッと答えられませんよね。

でも不思議じゃありませんか?

 

鎌倉幕府も室町幕府も
おなじく中学時代に覚えたのに、
室町幕府のほうはすっかり
忘れてしまう。

なぜなんでしょう。

 

ここには、
人間の記憶と再生に関わる
大きな謎が隠れています。

 

   ◆ ◆ ◆

 

じつは「ゴロ」というのは、
かつて「語路」と綴りました。
つまり、
言葉に道筋をつけるのが
「ゴロあわせ」。

たとえば五七五にするとか、
リズムを付けることも
広義のゴロあわせと
言えるでしょう。

 

 

ほら、
「墾田永年私財法」って
なんだか知らないけど
覚えてません?これって、
「コンデンエーネン・シザイホー」
という七五調だから

記憶に残るわけです。

 

ほかにもほら、
「三井住友ビザカード」とか
「千と千尋の神隠し」だって、

「セブンイレブン、いい気分」も、

そういえば、

「飛んで火に入る夏の虫」も、

米津玄師の《Famingo》も

《津軽海峡・冬景色》も

よくみてみれば七五調でできています。


そして冒頭の
「鳴くよウグイス平安京」も
七五調だからなんとなく
心地がいいんですよね。

 

794年とか
1192年(いまは違うようですが)
など、無味乾燥な数字であっても、
リズムや意味を追加することで
何十年も記憶に残る言葉へと
作り変えることができるんです。

 

  ◆ ◆ ◆

 

人間が何かを思い出すとき、
つまり記憶を再生するときは、
なんらかの「インデックス」が必要です。
「平安京」とか「鎌倉幕府」とか。

でも、そのような
インデックスだけがあっても
中身もくっついてこなければ意味がない。

 

本棚から本を出すとき
本の表紙だけがベロンと
出てきても意味ないですもんね。

インデックスと
中身にあたる部分を
やわらかいゴム紐で結ぶのが、
今日お伝えした「ゴロ」だったわけでした。


みなさんもぜひ、なにか
覚える必要があることがあったら
「言葉の道」を作るのを
意識してみましょう。

 

また、プレゼンをするときや、
スピーチをするときなど、
なんらかの
「記憶に残りやすい言葉」を使うと、
グッと印象に残りやすくなります。
こちらもおすすめです。

 

 ◆ ◆ ◆

 

イシス編集学校は、
私たちが脳みそで行っている
「情報編集」を学んでいきます。

 

ということは、
記憶と再生にまつわる謎にも迫れるし、
もしかして記憶力もよくなるのかも?

 

そんなイシスの編集稽古が気になる方は
いつでも無料の「編集力チェック」で。
https://es.isis.ne.jp/web_taiken/entry1.html

 

ではまた~

イシス編集学校 師範 梅澤奈央

 

◆本日の参考書籍

 『ちょっと本気な 千夜千冊虎の巻』松岡正剛、求龍堂

 『日本文化の核心』松岡正剛、講談社現代新書

 

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  • 梅澤奈央

    編集的先達:平松洋子。ライティングよし、コミュニケーションよし、そして勇み足気味の突破力よし。イシスでも一二を争う負けん気の強さとしつこさで、講座のプロセスをメディア化するという開校以来20年手つかずだった難行を果たす。校長松岡正剛に「イシス初のジャーナリスト」と評された。
    イシス編集学校メルマガ「編集ウメ子」配信中。

コメント

1~3件/3件

山田細香

2025-06-10

 この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
 建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。

山田細香

2025-06-10

 藤森は人間の生と死のプロセスをノートに書きつけ、霊がどこに行くかをずっと考えてきた。そして人間が死ぬ場所としてドンピシャの高さを見つけ出している。それが檜の1本柱の上に建つ地上4mの《徹》だ。春になると満開の桜の中に茶室が浮かび上がる。桜は死を連想させる。この高さの絶妙さを目の当たりにすると、美しさだけでなく恐怖さえも感じてしまうのだ。

堀江純一

2025-06-06

音夜會の予習には『愛は愛とて何になる』(小学館)が是非ともおススメ。松岡校長も寄稿しています。
さらに、あがた森魚さんの映画監督第一作「僕は天使ぢゃないよ」は、なかなかの怪作なのでご興味のある方は是非どうぞ。
監督・脚本・主演・歌唱あがた森魚で、他にも横尾忠則、大瀧詠一、緑魔子、桃井かおり、山本コウタロー、泉谷しげる、鈴木慶一などなど無駄に豪華キャストなのに、なぜかヒロイン役が一般人(たぶん...)で、びっくりするほどのセリフ棒読み。さすがにこれはダメだろうと思いながら観ているうちに、だんだんこの子がいい感じに見えてくるから不思議。あがたさんの「愛の理想形」を結晶化させたような作品です。