【84感門】司会のバトンは最終組へ

2024/09/14(土)22:16
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 退院式もいよいよ大詰め。典離・特別賞受賞者の発表を前に、感門之盟司会リレーのバトンは最終組に手渡された。2010年~2014年のアイコンとして選ばれたのは村井宏志・三津田知子のペア。
 
 本日はキリッと締まった着物姿で登場した村井。7離退院の時に誂えた一張羅だ。
 村井が7離を受講した2011年、東日本大震災、原発のメルトダウンと日本は危機を迎えていた。その中で自身も切実を抱えた当時を「渾沌とした社会と向き合う季で、文巻に向き合うことがアジールだった」と振り返った。

 

 

 また感門之盟を支えるボランティア「感門団」の発足は村井のプロフィールとして欠かせない。感門之盟をもっと良くしたいという有志は大勢いると、集った仲間を信じる心が人を動かした。感門団は今や感門之盟に欠かせない存在である。
 

 

 色鮮やかな法衣姿で登場したのは三津田。離の火元組、花伝所の花目付など多くのロールを務め、受講者を励まし残念を掬い取ってきた。高野山で得度したのは2010年。
 この装束は、自身が師範代として迎えた感門之盟で纏っていた想い出の装い。感門之盟という場がもつ可能性を信じ「何かが起こるこの場で、相転移を起こす一滴になりたい」という願いを装いに込めた。指には智慧の神・ガネーシャの指輪が嵌められている。
 
 ちなみにそろって師範を経験した姉妹は、いまだ三津田姉妹のほかに現れていない。

 

 

 
 
火元組として活躍した二人にバトンが手渡され、感門之盟はいよいよラストスパート!
  • 西宮・B・牧人

    編集的先達:エルヴィン・シュレーディンガー。アキバでの失恋をきっかけにイシスに入門した、コンピュータ・エンジニアにして、フラメンコ・ギタリスト。稽古の最中になぜかビーバーを自らのトーテムにすることを決意して、ミドルネーム「B」を名乗る。最近は脱コンビニ人間を志し、8kgのダイエットに成功。

コメント

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山田細香

2025-06-10

 この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
 建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。

山田細香

2025-06-10

 藤森は人間の生と死のプロセスをノートに書きつけ、霊がどこに行くかをずっと考えてきた。そして人間が死ぬ場所としてドンピシャの高さを見つけ出している。それが檜の1本柱の上に建つ地上4mの《徹》だ。春になると満開の桜の中に茶室が浮かび上がる。桜は死を連想させる。この高さの絶妙さを目の当たりにすると、美しさだけでなく恐怖さえも感じてしまうのだ。

堀江純一

2025-06-06

音夜會の予習には『愛は愛とて何になる』(小学館)が是非ともおススメ。松岡校長も寄稿しています。
さらに、あがた森魚さんの映画監督第一作「僕は天使ぢゃないよ」は、なかなかの怪作なのでご興味のある方は是非どうぞ。
監督・脚本・主演・歌唱あがた森魚で、他にも横尾忠則、大瀧詠一、緑魔子、桃井かおり、山本コウタロー、泉谷しげる、鈴木慶一などなど無駄に豪華キャストなのに、なぜかヒロイン役が一般人(たぶん...)で、びっくりするほどのセリフ棒読み。さすがにこれはダメだろうと思いながら観ているうちに、だんだんこの子がいい感じに見えてくるから不思議。あがたさんの「愛の理想形」を結晶化させたような作品です。