典離発表!世界読書奥義伝 第16季[離]【第84回感門之盟】

2024/09/14(土)23:40
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今年3月にはじまった世界読書奥義伝 第16季[離]は、火元校長松岡正剛のつぎの言葉から口火が切られた。退院式の冒頭、校長の言葉を読み上げる太田香保[離]総匠の声が、約400人が詰めかけた大感門会場に響いた。

 

「世界読書奥義伝」とは、諸君が「世界」と「世界たち」に向かうための【セイゴオ・グノーシス】を提供するものです。その奥義は「A is B」を「A as B」に読み替えることにあります。「何を、何のために、何として、何に向けて」読み替えるのか。そこが前代未聞のプログラムの溌溂とした臓器です。わたしの臓器は悲鳴をあげていますが、そんなことは気にしないで、門を掠めて飛び切ってください。

 

18週にわたる稽古の末、門をかすめて飛び切った離学衆は25名。そのなかから、「18週間一貫して目覚ましい稽古ぶりを見せたと、火元組全員が納得し選りすぐった」(太田香保[離]総匠)という離学衆にのみ与えられるのが「典離」である。

 

第84回感門之盟「番期同門祭」Day1、16[離]典離発表式が行われ、4名に典離の称号と典離認定の品が贈られた。認定の品はなんと押し寿司の型。「校長から、16[離]典離のみなさんのためにこれを用意するようにと言い渡されたものです。この型に校長は自分の手でなにかを施すつもりだったのでしょう。残念ながらそれは叶いませんでしたが、きっとこういうことをやりたかったのだろうということを想像して仕上げました」(太田)

 

栄えある典離受賞者はこちら!

 

◆言命院 高本沙耶さん◆

 

◆兆励院 内村放さん◆

 

◆言命院 外山雄太さん◆

 

◆兆励院 仁禮洋子さん◆

 

 

受賞者のみなさん、おめでとうございます!

  • 福井千裕

    編集的先達:石牟礼道子。遠投クラス一で女子にも告白されたボーイッシュな少女は、ハーレーに跨り野鍛冶に熱中する一途で涙もろくアツい師範代に成長した。日夜、泥にまみれながら未就学児の発達支援とオーガニックカフェ調理のダブルワークと子育てに奔走中。モットーは、仕事ではなくて志事をする。

コメント

1~3件/3件

山田細香

2025-06-10

 この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
 建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。

山田細香

2025-06-10

 藤森は人間の生と死のプロセスをノートに書きつけ、霊がどこに行くかをずっと考えてきた。そして人間が死ぬ場所としてドンピシャの高さを見つけ出している。それが檜の1本柱の上に建つ地上4mの《徹》だ。春になると満開の桜の中に茶室が浮かび上がる。桜は死を連想させる。この高さの絶妙さを目の当たりにすると、美しさだけでなく恐怖さえも感じてしまうのだ。

堀江純一

2025-06-06

音夜會の予習には『愛は愛とて何になる』(小学館)が是非ともおススメ。松岡校長も寄稿しています。
さらに、あがた森魚さんの映画監督第一作「僕は天使ぢゃないよ」は、なかなかの怪作なのでご興味のある方は是非どうぞ。
監督・脚本・主演・歌唱あがた森魚で、他にも横尾忠則、大瀧詠一、緑魔子、桃井かおり、山本コウタロー、泉谷しげる、鈴木慶一などなど無駄に豪華キャストなのに、なぜかヒロイン役が一般人(たぶん...)で、びっくりするほどのセリフ棒読み。さすがにこれはダメだろうと思いながら観ているうちに、だんだんこの子がいい感じに見えてくるから不思議。あがたさんの「愛の理想形」を結晶化させたような作品です。