初代は康代?! 千夜千冊クイズ全問正解で勝ち抜いたツワモノはダレだ?【77感門】

2021/09/04(土)23:06
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77回感門之盟「DAN ZEN ISIS」の初日、ひときわエンターテイニングなコーナーが出現した。その名も「千夜DANZENクイズ─問感応答へ~ん─」である。参加者全員がスタンドアップ状態からスタート。1問ごとに不正解者が脱落していくというサバイバルモードで行われた。

 

Zoom越しに参加者が全員画面オンした映像は圧巻。次々と脱落者が消えていく仕掛けは、オンライン感門ならでは。初日最高に盛り上がる時間となった。

 

◆第1ラウンド◆

ここで、Edistをご覧の皆さんにも、出題されたクイズをいくつか紹介してみたい。

クイズは、千夜千冊編集長である松岡正剛事務所スタッフ寺平とイシス編集学校学林局林頭吉村が作成したものだ。そう簡単には答えられないようにつくられている。

 

あなたはこの難問に答えられるか?もちろん、ウェブで千夜千冊を検索せずに答えられたし!

 

 

 

 

▲「千夜千冊を毎日読んでいる人ならわかりますよね」と煽る寺平。「正解は◯で〜す」と羽織も鮮やかな佐々木が意気揚々コールした瞬間、寺平が「バツです!」とひっくり返すサプライズ。

佐々木「え、でも台本が」 寺平「第1問だけいろいろあって差し替えたんです」

「先が思いやられる……」と松岡はソファに沈む。

 

 

 

 

▲第4問では、「いずれ◯◯を取り上げるつもりですよ」と校長からオフレコの千夜予告が入った。

 

本楼が湧いたのはこちらのお題。

 

 

 

このあたりで生き残ったのは、本楼参加の鈴木康代([守]学匠)と、Zoom参加の井上シーザー(47[守]師範)に絞られた。続いては、千夜千冊の著者で「太田香保総匠が顔のタイプの哲学者」などフェチの発現する問題に翻弄され、二人とも不正解が続く。

▲大笑いしながら見守る太田。お気に入りは、ブルデューサイードウィトゲンシュタイン? 康代とシーザーの答えを見るなり、大きく手でバッテン印。

 

「みんな正解しろよ〜」との校長の叫びも虚しく、サドンデス状態が続いたが、勝敗が決まったのはこの1問。

 

 

めでたく康代が正答し、初代クイズ王に輝いた。

康代は校長とハイタッチをして喜びを爆発させたが、ヒーローインタビューで「松岡正剛校長の◯◯◯が共通する著者のお題を外したことは、初代クイズ王としては悔やまれます」としおらしく語った。

 

▲敗北に顔をゆがませる井上シーザー。この様子を見て、次コーナーのため控えていた[離]の火元から「6[離]と同じ展開」と囁かれた。

じつはこのお題、遊刊エディスト愛読者であれば正解が可能なサービス問題であった。

⇒あの書はここに [interview]『うたかたの国』編集者 米山拓矢に聞くうたの未来【ろ】『擬』もどいて、セイゴオくどく

 

 

◆第2ラウンド◆

 

「簡単すぎるのでは」と林頭吉村の懸念とは裏腹に、当初の目論見より3倍速で参加者が脱落する。見かねて第2ラウンドに突入。

 

前回準優勝のシーザーは粘りの試合を見せたものの、ラスト一問で敗退。第2代クイズ王の座は、47[守]師範代桑田淳平(極性アンバンドル教室)が勝ち取った。勝因は「林頭と穂積さんによる『オツ千』を聞いていたこと」。

ふたりのラジオから、字紋の意味を学んでいたようだ。クイズ王になるためには、千夜千冊とともに伴走メディアであるオツ千と遊刊エディストの愛読が必須であることが実証された。

 

▲初代王者の隣で、破顔一笑する師範代くわじゅん。

 

 

◆第3ラウンド◆

 

しかしまだまだ、終わらない。

吉村「あと何分あるの?」 寺平「13分」 吉村「やりましょう!」

正解者が少ないことから、まだ準備した問題が残っているのだ。第3戦がスタート。1題目にして、初代王者康代、第2代王者くわじゅん、そしてダークホース・シーザーも敗退する大波乱。

校長は不正解が続く状況を見て、「ショックだなあ〜」とタバコをふかす。激戦の第3戦を制したのは、新師範代・秦祐也(35[花]放伝生)。スマート&クールな出で立ちの秦が、思わずガッツポーズを決めた。教室名発表を翌日に控え、幸先のよいスタートを切った。

▲秦は35[花]きってのロジカル派。編集工学へのクリアなまなざしが買われ、花伝エディットツアーにもテーブルコーチとして参戦。

 

 

◆第4ラウンド◆

テクニカルチームの心配をよそに、規定時間を延長するほど盛り上がった第4ラウンド。

 

 

 

 

 

最終ラウンドはこちらのお題を手書きで書きあげた、加藤めぐみ(47[守]どんでんコマンド教室学衆・35[花]錬成師範)が制し、「桂大介([離]右筆)が手掛けたサイボーグ説」がさらに信憑性を増すこととなった。

▲通常、長時間のZoom会議でも微動だにしない加藤。喜びでブレる挙動は極めてレア。

 

 

クイズ王となった4名には、校長サイン入りの『千夜千冊虎の巻』が賞品として贈られる。校長は「サインは震える手で書くよ」と落胆した面持ち。イシス学衆たるもの、校長松岡のダンゼンの粋である千夜を貪り読むべし。各自が新たな渇望を見つけたクイズ大会であった。

 

 

写真:上杉公志、梅澤奈央

文:松原朋子、梅澤奈央

クイズ:寺平賢司、吉村堅樹

スライドデザイン:穂積晴明

元ネタ:松岡正剛

  • エディスト編集部

    編集的先達:松岡正剛
    「あいだのコミュニケーター」松原朋子、「進化するMr.オネスティ」上杉公志、「職人肌のレモンガール」梅澤奈央、「レディ・フォト&スーパーマネジャー」後藤由加里、「国語するイシスの至宝」川野貴志、「天性のメディアスター」金宗代副編集長、「諧謔と変節の必殺仕掛人」吉村堅樹編集長。エディスト編集部七人組の顔ぶれ。

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コメント

1~3件/3件

山田細香

2025-06-10

 この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
 建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。

山田細香

2025-06-10

 藤森は人間の生と死のプロセスをノートに書きつけ、霊がどこに行くかをずっと考えてきた。そして人間が死ぬ場所としてドンピシャの高さを見つけ出している。それが檜の1本柱の上に建つ地上4mの《徹》だ。春になると満開の桜の中に茶室が浮かび上がる。桜は死を連想させる。この高さの絶妙さを目の当たりにすると、美しさだけでなく恐怖さえも感じてしまうのだ。

堀江純一

2025-06-06

音夜會の予習には『愛は愛とて何になる』(小学館)が是非ともおススメ。松岡校長も寄稿しています。
さらに、あがた森魚さんの映画監督第一作「僕は天使ぢゃないよ」は、なかなかの怪作なのでご興味のある方は是非どうぞ。
監督・脚本・主演・歌唱あがた森魚で、他にも横尾忠則、大瀧詠一、緑魔子、桃井かおり、山本コウタロー、泉谷しげる、鈴木慶一などなど無駄に豪華キャストなのに、なぜかヒロイン役が一般人(たぶん...)で、びっくりするほどのセリフ棒読み。さすがにこれはダメだろうと思いながら観ているうちに、だんだんこの子がいい感じに見えてくるから不思議。あがたさんの「愛の理想形」を結晶化させたような作品です。