この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。

〈編集〉とは、雑誌編集や動画編集などの特定の分野に限られた行為ではありません。私たちは普段の生活の中でもたくさんの〈編集〉を行っていることをご存知ですか?
仕事のために身支度をしたり、通勤の移動中に音楽を聴くこと、仕事の資料作成や会議での対話、帰りに買い物をしたり、料理をすること、全てが〈編集〉です。イシス編集学校では、このように私たちが無意識におこなっている〈編集〉を意識的に扱えるようにする方法を学び、自分自身の思考のクセを更新していく方法を学ぶことができます。
クリスマス近づく12月19日(木)、スペシャルバージョンのエディットツアーを開催します。エディットツアーとは、編集稽古の入り口をご案内する体験型のワークショップ。通常はイシス編集学校を受講されたことがない方を中心に募集をするのですが、今回のイベントでは、広く〈編集〉に関心のある皆様のご参加を歓迎いたします。
会場は、東京豪徳寺にあるイシス編集学校の本拠地「本楼」です。会場の本楼は、松岡正剛の蔵書2万冊で埋め尽くされた本好きにはたまらないブックサロンスペースです。さらにスペシャルバージョンということで、クリスマスにちなんだ軽食も振る舞われます。体験型のワークショップですが、ぜひクリスマスのディナーショーに参加するような気分でご参加くださいませ。
クリスマス目前のスペシャルツアーを担当するのは、一昨年・昨年に引き続き、師範代の上杉公志。
音大(作曲科)卒で、作曲や演奏会の企画などを行う上杉は、編集工学研究所の「『情報の歴史21』プロジェクト」など松岡正剛事務所の業務にも携わり、松岡校長のいきた編集の実践を身近で学びました。
12月にスタートした多読アレゴリアでは、イシス初となる聴覚情報をテーマにした音楽クラブ「音づれスコア」の企画・運営メンバーの一人として活動しています。
食を担当するのは、番匠・師範、今期は同朋衆として関わるなど、イシス編集学校「守」の旬を見守り続けている若林牧子。仕事では野菜ソムリエや江戸東京野菜コンシェルジュの資格を持つ、食と農のコーディネーターです。
音楽と食、そして編集工学のレクチャー&ワーク。聴くもの、食べるものにも〈編集〉で満ち満ちていることが発見できる2時間半のクリスマス・エディティングショーです。お一人でも、あるいは知り合いや大切な方とご一緒に、知の贈り物としてお愉しみください。
★お申し込みはこちらから★
(アイキャッチ:山内貴暉)
■エディットツアー クリスマス特別編 ~ 音楽と編集の夕べ ~
イシス編集学校で学ぶ「編集工学」や「編集術」について、レクチャーと共にワークショップ形式で体験いただきます。こちらのエディットツアーは、音楽と軽食ドリンク付きのクリスマス特別バージョンとなっております。
■日時:2024年12月19日(木)19:00-21:30
■費用(参加費・食材費込み):3,000円(税抜・軽食ドリンク付)
■会場:編集工学研究所「本楼」(世田谷区赤堤)
■定員:限定12名様(先着順)
■対象:どなたでもご参加いただけます
■ナビゲーター:イシス編集学校 師範代 上杉公志(作曲家)
■料理提供:イシス編集学校 師範 若林牧子(食と農のコーディネーター)
■お申込:こちら(https://shop.eel.co.jp/products/detail/797)よりお申し込みください。
※過去のクリスマス・エディットツアーの様子は、こちらをご覧ください。
X’masエディットディナーショー初開催!オネスティ上杉が奏でる編集WS
※会場の本楼については、こちらをご覧ください。
上杉公志
編集的先達:パウル・ヒンデミット。前衛音楽の作編曲家で、感門のBGMも手がける。誠実が服をきたような人柄でMr.Honestyと呼ばれる。イシスを代表する細マッチョでトライアスロン出場を目指す。エディスト編集部メンバー。
「松岡正剛の方法にあやかる」とは?ーー55[守]師範陣が実践する「創守座」の場づくり
「ルール」とは一律の縛りではなく、多様な姿をもつものである。イシス編集学校の校長・松岡正剛は、ラグビーにおけるオフサイドの編集性を高く評価していた一方で、「臭いものに蓋」式の昨今のコンプライアンスのあり方を「つまらない」 […]
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「講座の中で最高に面白い」吉村林頭が語る「物語の力」とは【87感門】
イシス編集学校の校長・松岡正剛が、編集工学において、「方法日本」と並んで大切にしていた方法。その一つが「物語」であり、この物語の方法を存分に浴びることができる場が、イシス編集学校の[遊]物語講座である。 「 […]
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コメント
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2025-06-10
この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。
2025-06-10
藤森は人間の生と死のプロセスをノートに書きつけ、霊がどこに行くかをずっと考えてきた。そして人間が死ぬ場所としてドンピシャの高さを見つけ出している。それが檜の1本柱の上に建つ地上4mの《徹》だ。春になると満開の桜の中に茶室が浮かび上がる。桜は死を連想させる。この高さの絶妙さを目の当たりにすると、美しさだけでなく恐怖さえも感じてしまうのだ。
2025-06-06
音夜會の予習には『愛は愛とて何になる』(小学館)が是非ともおススメ。松岡校長も寄稿しています。
さらに、あがた森魚さんの映画監督第一作「僕は天使ぢゃないよ」は、なかなかの怪作なのでご興味のある方は是非どうぞ。
監督・脚本・主演・歌唱あがた森魚で、他にも横尾忠則、大瀧詠一、緑魔子、桃井かおり、山本コウタロー、泉谷しげる、鈴木慶一などなど無駄に豪華キャストなのに、なぜかヒロイン役が一般人(たぶん...)で、びっくりするほどのセリフ棒読み。さすがにこれはダメだろうと思いながら観ているうちに、だんだんこの子がいい感じに見えてくるから不思議。あがたさんの「愛の理想形」を結晶化させたような作品です。