この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。

〈編集〉とは、本や雑誌の編集者だけの専売特許ではありません。私たちは生きているだけで、無数の〈編集〉を行っています。人と話したり、料理をしたり、さらには、着る服を選ぶことも、音楽を聴くことも、スポーツをすることもすべて〈編集〉です。イシス編集学校では、もはや無意識になってしまった〈編集〉を見直して、自分自身の思考のクセを打ち破っていく方法を4ヶ月で身につけます。
クリスマス近づく12月17日(日)、スペシャルバージョンのエディットツアーを開催します。エディットツアーとは、編集稽古の入り口をご案内する体験型のワークショップ。会場は、東京豪徳寺にあるイシス編集学校の本拠地「本楼」です。スペシャルバージョンということで、通常は2時間のところ、3時間に拡大。より多くの方にご参加いただけるよう、マチネ(昼・14:00〜)とソワレ(夜・18:00〜)の2回開催(各回定員12名)をします。
会場の本楼は、松岡正剛の蔵書2万冊で埋め尽くされた本好き垂涎のブックサロンスペース。通常は非公開、このツアーが2023年最後の一般公開の機会となります。
クリスマス目前のスペシャルツアーを担当するのは、昨年に引き続き、師範代の上杉公志。編集工学研究所の「『情報の歴史21』プロジェクト」や松岡正剛事務所の業務に携わりながら、作曲家として活動。桐朋学園音楽大学作曲科卒、音符をことばのように扱うイシスのマエストロです。
この日のために本楼に電子ピアノを持ち込み、ある曲のあるフレーズを生演奏。何気ない音の並びにも〈編集〉が凝らされていることが体感できるでしょう。
さらに「音楽には美食も欠かせない」ということで、今回も特別な軽食とドリンクをご提供。手掛けるのは、番匠として基本コース[守]を見守ってきた、ベテランにして、仕事では野菜ソムリエや江戸東京野菜コンシェルジュの資格を持つなど、野菜や果物との出会いに日々ときめく若林牧子
音楽と食、そして編集工学のレクチャー&ワーク。聴くもの、食べるものにも〈編集〉で満ち満ちていることが発見できる3時間のクリスマス・エディティングショーです。お一人でも、あるいは知り合いや大切な方とご一緒に、知の贈り物としてお愉しみください。
★お申し込みはこちらから★
(アイキャッチ:山内貴暉)
■エディットツアー 特別編 ~音楽と編集のクリスマス~
本屋でもなければ、図書館でもない。世田谷豪徳寺にあるブックスペースを開放し、クリスマス限定エディットツアーを開催!!
松岡正剛事務所でスタッフとして働きながら、作曲家としても活動する桐朋学園音楽大学作曲科卒業の上杉公志師範代が、生演奏と共にみなさまをご案内させていただきます。音楽と編集のゆうべを存分にお楽しみください。
■日時:2023年12月17日(日)
・マチネ(昼)開催:14:00-17:00
・ソワレ(夜)開催:18:00-21:00
■費用(参加費・食材費込み):3,500円(税抜き・軽食ドリンク付き)
■会場:編集工学研究所「本楼」(世田谷区赤堤)
■定員:限定12名様(先着順)
■対象:どなたでもご参加いただけます。
■ナビゲーター:イシス編集学校師範代 上杉公志(作曲家)
■料理提供:イシス編集学校師範 若林牧子(食と農のコーディネーター)
■内容:未入門の方に向けて、イシス編集学校で学ぶ「編集術」の概要を、レクチャーと共にワークショップ形式で「編集稽古」を体験いただきます。こちらのエディットツアーは、音楽と軽食ドリンク付きのクリスマス特別バージョンとなっております。
■お申込:こちら(https://shop.eel.co.jp/products/detail/629)よりお申し込みください。
※こちらのエディットツアーは、イシス編集学校未入門の方を対象としております。入門者の皆様は、未入門の方を1名以上ご同伴の場合に限りご参加可能です。その場合はそれぞれにお申込みいただき、お問い合わせ欄に同伴者様のお名前をご記入ください。
※過去のクリスマス・エディットツアーの様子は、こちらをご覧ください。
X’masエディットディナーショー初開催!オネスティ上杉が奏でる編集WS
※会場の本楼については、こちらをご覧ください。
エディスト編集部
編集的先達:松岡正剛
「あいだのコミュニケーター」松原朋子、「進化するMr.オネスティ」上杉公志、「職人肌のレモンガール」梅澤奈央、「レディ・フォト&スーパーマネジャー」後藤由加里、「国語するイシスの至宝」川野貴志、「天性のメディアスター」金宗代副編集長、「諧謔と変節の必殺仕掛人」吉村堅樹編集長。エディスト編集部七人組の顔ぶれ。
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2025-06-10
この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。
2025-06-10
藤森は人間の生と死のプロセスをノートに書きつけ、霊がどこに行くかをずっと考えてきた。そして人間が死ぬ場所としてドンピシャの高さを見つけ出している。それが檜の1本柱の上に建つ地上4mの《徹》だ。春になると満開の桜の中に茶室が浮かび上がる。桜は死を連想させる。この高さの絶妙さを目の当たりにすると、美しさだけでなく恐怖さえも感じてしまうのだ。
2025-06-06
音夜會の予習には『愛は愛とて何になる』(小学館)が是非ともおススメ。松岡校長も寄稿しています。
さらに、あがた森魚さんの映画監督第一作「僕は天使ぢゃないよ」は、なかなかの怪作なのでご興味のある方は是非どうぞ。
監督・脚本・主演・歌唱あがた森魚で、他にも横尾忠則、大瀧詠一、緑魔子、桃井かおり、山本コウタロー、泉谷しげる、鈴木慶一などなど無駄に豪華キャストなのに、なぜかヒロイン役が一般人(たぶん...)で、びっくりするほどのセリフ棒読み。さすがにこれはダメだろうと思いながら観ているうちに、だんだんこの子がいい感じに見えてくるから不思議。あがたさんの「愛の理想形」を結晶化させたような作品です。