【多読アレゴリア:身体多面体茶論④】「身体」を読む(資本主義身体編)

2024/11/28(木)12:00
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好評につき、多読アレゴリアの申込受付を12月1日(日)まで延長しました。なお、どのクラブも定員に届き次第募集終了です。すでに締切間近のクラブもいくつかあるので、希望のクラブに絶対入りたいという方はお早めの申込をオススメします!!!!!


 

なぜ、身体を考える上で、進化、美食、資本主義の三軸なのか

 Z軸=資本主義 ・・・資本主義のもとで取引される身体を知るという視点
    カウシック・スンター・ラジャン著『バイオ・キャピタル』青土社

 

ここでは、身体を「資本主義」の視点から考えていきます。

人間は進化の過程で、身体を拡張する技術により「人工物」をつくり、文化・文明を発展させてきました。その過程で、労働の対価として賃金が払われるようになり、「身体」の商品化はさまざまな形で行われてきました。そして、我々は自分たちの「身体」そのものを観察し、生命についての新しい知識を獲得するに至りました。近年、ゲノム学の急速な進展によって生命科学は「情報科学」となって展開をつづけています。

『バイオ・キャピタル』では、

・ゲノム学は、特に生-資本にとって、重要な認識論的・テクノロジー的なシフトを表象している。
・ゲノム学が何を意味するかは、テクノロジーのイノベーションもしくは認識論的な発展の帰結というだけではなく、その時代において何が潜在的に成功を導くビジネスモデルであると考えられているのかによって条件づけられている。


ゲノム学は「情報としての生命」が単なる「比喩」ではなく、実際に「商品化」されることが可能な物質的な現実となりました。
生命科学は資本主義の新たな段階を表象するものとされています。「身体」とビジネスや「資本主義」のあいだをゲノム学がつなぐという構図です。身体多面体茶論としては、これは見逃せません。

 

 ◆身体多面体的ネオバロック 其の5

  イシス発、マネタイズと社会実装へ!そんな実験の場をしつらえます。


マネタイズとは英語の“monetize”からくるビジネス用語です。 直訳すれば「収益化」という意味ですが、そう、ここではお金も編集の対象にしますヨ。
『医薬とバイオ』業界へ注目して投資及び結果をレポートする、そんなイベントを企画しています。医薬やバイオベンチャー銘柄について共読し、それを女性や男性に見立てて魅力を語り、交わし合い、選定して投資します。さて、どの銘柄を贔屓にしましょうか、どんな銘柄番付ができるのか?楽しみですね。

 

 

さて、何事も先ずは共読からはじまります。Editcafe上で、オンライン上で、そしてリアルな場での交わし合いが必須です。

 

 ◆身体多面体的ネオバロック 其の5

  T氏の★秘密基地茶論★でのイベントに特別招待!リアルな場での交わし合いを行います。秘密基地?、詳細はまだ明かせませんが、さてさてどんな場になるのでしょう。

 

ここまで4回にわたって「身体を読む」ための切り口をご紹介してきました。身体の見方に正解があるわけではありません。進化身体、美食身体、資本主義身体
という、これらの3つのXYZから「身体」の何が浮かび上がるか、をてすりに身体論を交わしていければと考えています。

 

私とはなにか、私はどこから来てどこへいくのか。

・現代は皆が共有できる世界観が持ちにくいのではないでしょうか。
・あえていうなら、新しい神話をつくる必要があると思うのです。

・生きる喜びを大切にするための世界観をつくりあげたいと思うのです。

「生命誌」は、科学の方法で得られる知識を大切にしながらも、それで人間を説明するのではなく、そこから世界観をつくっていくものであるとしています。我々はこの考え方に強く共感し、身体多面体茶論を始めます。面白いと思われた方は、ぜひ、申込みください。

 


多読アレゴリア「身体多面体茶論」
【定員】20名
【開講日】2024年12月2日(月)
【申込締切日】2024年12月1日(日)
【受講費】月額11,000円(税込)
*2クラブ目以降は、半額でお申し込みいただけます。
1クラブ申し込みされた方にはクーポンが発行されますので、そちらをご利用の上、
2クラブ目以降をお申し込みください。
【開催期間】2024冬 2024年12月2日(月)~2025年2月23日(日)以後順次決定

お申し込みはこちらから
https://shop.eel.co.jp/products/detail/765


文:身体多面体茶論一同

アイキャッチ画像:身体多面体茶論×山内貴暉

 

 

【多読アレゴリアWEEK!全12クラブ一覧】

早い者勝ち? 多読アレゴリアとは何か!!!!!!!!!?

終活読書★死生堂:あらたな死生観に出会う道行き

よみかき探Qクラブ:求ム!愉快なよみかき「探Q」人

EDO風狂連(田中優子監修):EDOで別世が立ち上がるーーEDO風狂連花鳥風月之船立

多読ジムClassic:読書術をアップデート!自分だけのヴァージョン探し

勝手にアカデミア:勝手にトポスで遊び尽くす

勝手にアカデミア②:文化を遊ぶ、トポスに遊ぶ

勝手にアカデミア③:2030年の鎌倉ガイドブックを創るのだ!

OUTLYING CLUB(武邑光裕監修):少数なれど熟したり。はぐれ者で行こう!

軽井沢別想フロンティア:軽井沢にべつそうを!

緊急瓦版!『多読アレゴリア 大河ばっか!』ーー本が連なり、歴史の大河へ

大河ばっか!①:「大河ばっか!」の源へ(キャラクター・ナレーター編)

大河ばっか!②:「大河ばっか!」の源へ(物語マザー編)

大河ばっか!③:「大河ばっか!」の源へ(温故知新編)

群島ククムイ(今福龍太監修):季節風に乗って島あしびの旅へ!

身体多面体茶論①:「身体」を斬る(導入編)

身体多面体茶論②:「身体」を読む(進化身体編)

身体多面体茶論③:「身体」を読む(美食身体編)

身体多面体茶論④:「身体」を読む(資本主義身体編)

千夜千冊パラダイス①:シーズン1のKEY千夜は、松岡正剛「原点」の一冊!

音づれスコア:Coming soon

  • エディスト編集部

    編集的先達:松岡正剛
    「あいだのコミュニケーター」松原朋子、「進化するMr.オネスティ」上杉公志、「職人肌のレモンガール」梅澤奈央、「レディ・フォト&スーパーマネジャー」後藤由加里、「国語するイシスの至宝」川野貴志、「天性のメディアスター」金宗代副編集長、「諧謔と変節の必殺仕掛人」吉村堅樹編集長。エディスト編集部七人組の顔ぶれ。

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    イシス・コミッション DO-SAY 2025年6月

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コメント

1~3件/3件

山田細香

2025-06-10

 この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
 建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。

山田細香

2025-06-10

 藤森は人間の生と死のプロセスをノートに書きつけ、霊がどこに行くかをずっと考えてきた。そして人間が死ぬ場所としてドンピシャの高さを見つけ出している。それが檜の1本柱の上に建つ地上4mの《徹》だ。春になると満開の桜の中に茶室が浮かび上がる。桜は死を連想させる。この高さの絶妙さを目の当たりにすると、美しさだけでなく恐怖さえも感じてしまうのだ。

堀江純一

2025-06-06

音夜會の予習には『愛は愛とて何になる』(小学館)が是非ともおススメ。松岡校長も寄稿しています。
さらに、あがた森魚さんの映画監督第一作「僕は天使ぢゃないよ」は、なかなかの怪作なのでご興味のある方は是非どうぞ。
監督・脚本・主演・歌唱あがた森魚で、他にも横尾忠則、大瀧詠一、緑魔子、桃井かおり、山本コウタロー、泉谷しげる、鈴木慶一などなど無駄に豪華キャストなのに、なぜかヒロイン役が一般人(たぶん...)で、びっくりするほどのセリフ棒読み。さすがにこれはダメだろうと思いながら観ているうちに、だんだんこの子がいい感じに見えてくるから不思議。あがたさんの「愛の理想形」を結晶化させたような作品です。