【多読アレゴリア】2025春シーズンは音楽本やリアルイベントも充実!(音づれスコア)

2025/02/17(月)12:00
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 この喫茶店のコーヒーを淹れる音が好きで、つい長居してしまう。

 朝のランニングのお供には、この曲が欠かせない。

 この音楽を聴くと、ある思い出が一瞬でよみがえってくる。

 

 私たちの身のまわりには、本当にさまざまな音や音楽があふれています。心地よい音もあれば耳を塞ぎたくなる音もある。音楽といっても、ジャズ、ロック、ヒップホップ、クラシックなど、「ジャンル」という切り口だけでもたくさんあります。またバレエや能や演劇などの舞台芸術にも、音や音楽は欠かせません。ライブ、スピーカー、イヤホンなどの視聴メディアもさまざまで、無限大の音楽体験が可能な現在では、たとえ同じ音楽を同じ場所で聴いたとしても、その印象や想起されることは、人の数だけあります。

 

 「イシス(編集学校)を見れば、世界がわかる」とは、イシス編集学校 校長・松岡正剛の言葉です。同じように、「音づれスコアを見れば、(聴覚を媒介に)世界がわかる」と言い換えることもできるのではないかと思います。それは、例えば次のような点からです。

 

1.音楽室でのお題によって、未知の音・歌・音楽を発見する

editcafe上のラウンジスペース「音楽室」には、既存の音や歌について問い直したり、音楽に対する見方や聴き方を再編集するような問いがあります。例えば、自身の音楽体験をクロニクルにしたり、楽器のアーキタイプを調べたり、音楽における自由と不自由の境界線を考えたりなど。

音づれスコアでは、このような問いを通じて、今まで気づかなかった、音や歌や音楽との関係があきらかにしていきます。

 

2.音楽によって編集される自己に気づく

歌も音楽も自己も全て「情報」ととらえるならば、音楽と共に生活している私たちは、音楽を聴いたりつくったり演奏する一方で、「音楽という情報によって編集された存在である」とも言えるのではないでしょうか。

実際に、音づれスコアの冬シーズンでは、音楽と自己が相互に編集されていることを感じられるような場面が、多々見られています。

 

3.それぞれの「好み」ごと対話していくことで、新しい音楽体験をうみだす

読書好きやスポーツ好きの人たちが、自然とコミュニティをつくったり、独自の活動をはじめていくように、あらゆる情報は「好み」が加わることで、より充実していきます。音づれスコアでは、単に歌や音楽を扱うだけでなく、そこに「好み」も含めて対話をしていくことで、この場そのものが、新しい音楽体験を相互的にうみだしていく場となっていく可能性を秘めています。

 

何より強調したいのは、音づれスコアは、日々から切り離された特別な場所ではなく、例えば、自宅の洗面所や行きつけのスーパーや、お気に入りの古本屋のように、それぞれの日常の延長線上にある場所でありたい、ということです。

 

音づれスコアに集う人たちの参加目的や興味の方向は、「自分の知らない音楽を知りたい」「音楽について言葉で表現したい」「本を一緒に読むように、音楽を一緒に楽しみたい」「なぜ人は音楽を好きだと思うのかを知りたい」など、本当にさまざまです。

 

2025年春シーズンでは、音や音楽に関する本を媒介にした対話の機会やリアルイベントなど、より相互的なコミュニケーションを充実させていく予定です。ぜひみなさんとご一緒に、新しい歌や音楽体験を発見していけたら嬉しいです。

 

多読アレゴリア「音づれスコア」

聴匠:岡村豊彦

響師:瀬尾真喜子

譜匠:上杉公志

 

(文:上杉公志 アイキャッチ:山内貴暉)

 


多読アレゴリア2025春「音づれスコア」
【定員】20名
【申込】https://shop.eel.co.jp/products/tadoku_allegoria_2025haru
【開講期間】2025年3月3日(月)~2025年5月25日(日)
【申込締切】2025年2月24日(月)
【受講資格】どなたでも受講できます
【受講費】月額11,000円(税込)

 


【2025春 多読アレゴリアWEEK】

2025春 始動★多読アレゴリア募集スタート!!!!!

 

▼着物コンパ倶楽部

New! 2025春に始まります〜(vol.1)

お稽古しないクラブです(vol.2)

部外活動と春夏秋冬はこんなことをします(vol.3)

 

▼MEditLab for ISIS

編集術を使って、医学ゲームをつくる!?

 

▼勝手にアカデミア

はとさぶ連衆は鎌倉に集い俳句を詠みつつアカデミア構想に巻き込まれるの巻

 

▼軽井沢別想フロンティア倶楽部

別想の軽井沢で自分だけのトポスを深掘りしてみる

 

▼大河ばっか!

べらぼう絢華帳 ~江戸を編む蔦重の夢~ その五

 

▼よみかき探Qクラブ

読むこと・書くことは、アタマの中で思うことから始まる

 

▼身体多面体茶論

其儘身体尽し

 

▼終活読書★四門堂

春の門は花と詩がいっぱい!

 

▼OUTLYING CLUB

OUTLYINGの精神──生成AI時代の編集と思考の自由

 

▼千夜千冊パラダイス

◎3/3(月)スタート◎シーズン2は《編集術の奥義》につながる千夜が登場!

 

▼群島ククムイ

霧の向こうの青・碧・藍・翡翠色の海

 

▼音づれスコア

2025春シーズンは音楽本やリアルイベントも充実!

  • エディスト編集部

    編集的先達:松岡正剛
    「あいだのコミュニケーター」松原朋子、「進化するMr.オネスティ」上杉公志、「職人肌のレモンガール」梅澤奈央、「レディ・フォト&スーパーマネジャー」後藤由加里、「国語するイシスの至宝」川野貴志、「天性のメディアスター」金宗代副編集長、「諧謔と変節の必殺仕掛人」吉村堅樹編集長。エディスト編集部七人組の顔ぶれ。

  • ISIS co-mission (イシス編集学校アドバイザリー・ボード)

    イシス・コミッション DO-SAY 2025年6月

    イシス編集学校のアドバイザリー・ボード「ISIS co-mission」(イシス・コミッション)に名を連ねる9名のコミッション・メンバーたちが、いつどこで何をするのか、編集的活動、耳寄りニュースなど、予定されている動静を […]

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    学長 田中優子が一冊の本をナビゲートするYouTube LIVE番組「酒上夕書斎(さけのうえのゆうしょさい」。書物に囲まれた空間で、毎月月末火曜日の夕方に、大好きなワインを片手に自身の読書遍歴を交えながら語ります。 &n […]

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  • 水無月

    イシスDO-SAY 2025年6月

    イシス編集学校で予定されている毎月の活動をご案内する短信「イシスDO-SAY(ドウ-セイ)」。   6月のDo-Sayをお届けします。今月はイベントを多数予定していますよ!そして、イシス編集学校初のクラブ活動 […]

コメント

1~3件/3件

山田細香

2025-06-10

 この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
 建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。

山田細香

2025-06-10

 藤森は人間の生と死のプロセスをノートに書きつけ、霊がどこに行くかをずっと考えてきた。そして人間が死ぬ場所としてドンピシャの高さを見つけ出している。それが檜の1本柱の上に建つ地上4mの《徹》だ。春になると満開の桜の中に茶室が浮かび上がる。桜は死を連想させる。この高さの絶妙さを目の当たりにすると、美しさだけでなく恐怖さえも感じてしまうのだ。

堀江純一

2025-06-06

音夜會の予習には『愛は愛とて何になる』(小学館)が是非ともおススメ。松岡校長も寄稿しています。
さらに、あがた森魚さんの映画監督第一作「僕は天使ぢゃないよ」は、なかなかの怪作なのでご興味のある方は是非どうぞ。
監督・脚本・主演・歌唱あがた森魚で、他にも横尾忠則、大瀧詠一、緑魔子、桃井かおり、山本コウタロー、泉谷しげる、鈴木慶一などなど無駄に豪華キャストなのに、なぜかヒロイン役が一般人(たぶん...)で、びっくりするほどのセリフ棒読み。さすがにこれはダメだろうと思いながら観ているうちに、だんだんこの子がいい感じに見えてくるから不思議。あがたさんの「愛の理想形」を結晶化させたような作品です。