この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。

多読アレゴリアWEEKスタート!!!!!
12月2日のオープンに向けて、全12クラブが遊刊エディストを舞台に告知合戦を繰り広げます。どのクラブも定員に届き次第、募集終了です。すでに締切間近のクラブもいくつかあるので、希望のクラブに絶対入りたいという方はお早めの申込をオススメします!!!!!
「レンチュウ、イヤ、レンジュウサン……」「カジャク、シジャク……」
令和六年神無月某日戌の刻、インターネットを介し集まりたるは七人のおんなとおとこ。田中優子宗風(学長)に導かれ「江戸の方法を用いて、読み・書き・遊ぶ」を旗印とするEDO風狂連、その船出に向け知略巡らす面々である。
「読相練磨(どくそう れんま)」で取り組むは『蔦屋重三郎ーー江戸を編集した男』(文春新書)が宜しかろう」とは後見の木村久美子【月】匠。風狂連大元締め、米田奈穂【風】師は「畏れ多くも優子宗風の新刊本。蔦重は時の人にしておあつらえ向き也」と応じる。読相練磨は江戸/EDOに纏わる本を多読共読しつつ「方法日本」に迫るもの。EDO風狂連稽古三本柱が一つである。
稽古には連句を巻く「書屋俳諧(しょおく はいかい)」もあり。場の仕立てを練るは大武美和子に福澤美穂子。「歌雀」「詩雀」という二羽の【鳥】に扮して座を仕切ることを決すると、「連句はじっさいにおこないてこそ面白さがわかるもの」と説く。もう一人の後見・田中晶子【花】伝所長に吉居奈々風師、「いかにも楽しげなり。我ら連中(読衆)に交じりて参加せん」と鼻息荒し。
「“アバター”をつくりゃんせ。号を持ち自ら連の亭主になり、新しいメディエーションに向かわん」とは別世の若衆・中村麻人風師。一同、浮世と別世を行き来しつつリアルな催し・草紙をつくらんと「遊山表象(ゆさん ひょうしょう)」の見取り図を描く。宗風を囲んでの講義あり座学あり、更には大江戸の面影たどる「神田川周遊クルーズ」も目論見中と聞けば、心躍らぬが無理というもの。
これにて【花鳥風月】そろい踏み! いざ二十の連中、EDO風狂連の小舟に乗りて春夏秋冬共に遊ばん。
文:吉居奈々
アイキャッチ画像:EDO風狂連×山内貴暉
多読アレゴリア【EDO風狂連】
【定員】20名
【開講日】2024年12月2日(月)
【申込締切日】2024年11月25日(月)
【受講費】月額11,000円(税込)*リアル開催の座(イベント)は別途会費制
*2クラブ目以降は、半額でお申し込みいただけます。
1クラブ申し込みされた方にはクーポンが発行されますので、そちらをご利用の上、2クラブ目以降をお申し込みください。
【開催期間】2024冬 2024年12月2日(月)~2025年2月23日(日)以後順次決定
お申し込みはこちらから
https://shop.eel.co.jp/products/detail/765
EDO風狂連(田中優子監修):EDOで別世が立ち上がるーーEDO風狂連花鳥風月之船立
多読ジムClassic:Coming soon
勝手にアカデミア:Coming soon
OUTLYING CLUB(武邑光裕監修):Coming soon
群島ククムイ(今福龍太監修):Coming soon
千夜千冊パラダイス:Coming soon
身体多面体茶論:Coming soon
音づれスコア:Coming soon
大河ばっか!:Coming soon
軽井沢別想フロンティア:Coming soon
エディスト編集部
編集的先達:松岡正剛
「あいだのコミュニケーター」松原朋子、「進化するMr.オネスティ」上杉公志、「職人肌のレモンガール」梅澤奈央、「レディ・フォト&スーパーマネジャー」後藤由加里、「国語するイシスの至宝」川野貴志、「天性のメディアスター」金宗代副編集長、「諧謔と変節の必殺仕掛人」吉村堅樹編集長。エディスト編集部七人組の顔ぶれ。
イシス編集学校のアドバイザリー・ボード「ISIS co-mission」(イシス・コミッション)に名を連ねる9名のコミッション・メンバーたちが、いつどこで何をするのか、編集的活動、耳寄りニュースなど、予定されている動静を […]
田中優子の酒上夕書斎|第一夕『普賢』石川淳(2025年5月27日)
学長 田中優子が一冊の本をナビゲートするYouTube LIVE番組「酒上夕書斎(さけのうえのゆうしょさい」。書物に囲まれた空間で、毎月月末火曜日の夕方に、大好きなワインを片手に自身の読書遍歴を交えながら語ります。 &n […]
【多読アレゴリアTV】一倉広美の「イチクラ!」着物をアートでコーデする
芽吹きの春から滴りの夏へ。いよいよ熱を帯びてきた多読アレゴリアの旬をお届けします。松岡正剛より「支度天」の名を受けたダンドリ仕掛け人・武田英裕キャスターと共に、守師範の一倉広美がアシスタントをつとめる『多読アレゴリアTV […]
この春オープンした「多読ジムClassic(25春)」も、数日のアディショナルタイムを経て、5月28日に今シーズンを無事に終了しました。3つのトレーニングお題を一挙出題! という初の試みのなか、好きなお題から、自由に行っ […]
イシス編集学校で予定されている毎月の活動をご案内する短信「イシスDO-SAY(ドウ-セイ)」。 6月のDo-Sayをお届けします。今月はイベントを多数予定していますよ!そして、イシス編集学校初のクラブ活動 […]
コメント
1~3件/3件
2025-06-10
この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。
2025-06-10
藤森は人間の生と死のプロセスをノートに書きつけ、霊がどこに行くかをずっと考えてきた。そして人間が死ぬ場所としてドンピシャの高さを見つけ出している。それが檜の1本柱の上に建つ地上4mの《徹》だ。春になると満開の桜の中に茶室が浮かび上がる。桜は死を連想させる。この高さの絶妙さを目の当たりにすると、美しさだけでなく恐怖さえも感じてしまうのだ。
2025-06-06
音夜會の予習には『愛は愛とて何になる』(小学館)が是非ともおススメ。松岡校長も寄稿しています。
さらに、あがた森魚さんの映画監督第一作「僕は天使ぢゃないよ」は、なかなかの怪作なのでご興味のある方は是非どうぞ。
監督・脚本・主演・歌唱あがた森魚で、他にも横尾忠則、大瀧詠一、緑魔子、桃井かおり、山本コウタロー、泉谷しげる、鈴木慶一などなど無駄に豪華キャストなのに、なぜかヒロイン役が一般人(たぶん...)で、びっくりするほどのセリフ棒読み。さすがにこれはダメだろうと思いながら観ているうちに、だんだんこの子がいい感じに見えてくるから不思議。あがたさんの「愛の理想形」を結晶化させたような作品です。