ジャイアンは「あれ」がこわい【82感門】

2023/09/17(日)14:18
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ジャイアンといえば妹思い。ジャイ子をこの上なく可愛がっている。イシスのジャイアンこと角山祥道師範は、昨日に引き続いてジャイ子(一倉広美師範代)を引き連れ感門之盟DAY2の前説に登場した。

 

前説の持ち時間は20分。本楼参加は叶わずとも、どうしても感門之盟には出たい!というオンライン参加者たちを一気に場に惹きこむことがミッションだ。DAY1の前説は、ジャイ子効果もあいまって大いに盛り上がり、編集ミニワークも織り交ぜながらあっという間の20分だった。

 

だがなにかが足りない。ジャイアントいえば…そう、「あれ」だ。

 

▲角山は第51期[守]基本コースの師範、一倉は五七五クノー教室を率いる師範代としてDay1では卒門式にも登壇した。

 

あの人は悪魔 AH!」

 

ジャイアンの歌声が本楼に響き渡る。ジャイアンリサイタルの強行だ(ジャイアンのくせにうまい)。今回の感門之盟のテーマ「エディットデモンストレーション」の「デーモン」に肖りうたったのは、キャンディーズの名曲『やさしい悪魔』だった。「やさしい」と「悪魔」というイメージの離れた言葉を組み合わせるのは編集術のひとつ「やわらかいダイヤモンド」という型。DAY2はこれをお題にミニワークをしようという。だが隣のジャイ子はひとこと「その曲、知らないです~」

 

ジャイアンは「えー知らないの~!?」とガッカリした。しかし「編集術」を身につけたイシスのジャイアンはひと味違うのだ。

 

「ほんとうは『やさしい悪魔』をお題にしようと思ってたんですが、【のの字】の編集でひっくり返します!題して、【悪魔の◯◯】!!」

 

 

その時だった。ジャイアンといえば、のもうひとつの「あれ」の声がした。

 

ぜんぜんひっくり返ってないじゃん。「の」がない。

 

角山ジャイアンが応用コース[破]で学んでいた頃の教室の師範代、福田容子だ。

▲第50期[破]応用コースでは番匠として講座全体を支えた福田。校長をして「あと7人の福田容子が欲しい」といわしめたのはイシス人なら誰でも知っている。

 

Zoomでは見えないところで、唯一頭が上がらないデーモン「母ちゃん」の圧を感じながら前説を進めるジャイアンだった。

  • 福井千裕

    編集的先達:石牟礼道子。遠投クラス一で女子にも告白されたボーイッシュな少女は、ハーレーに跨り野鍛冶に熱中する一途で涙もろくアツい師範代に成長した。日夜、泥にまみれながら未就学児の発達支援とオーガニックカフェ調理のダブルワークと子育てに奔走中。モットーは、仕事ではなくて志事をする。

コメント

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山田細香

2025-06-10

 この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
 建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。

山田細香

2025-06-10

 藤森は人間の生と死のプロセスをノートに書きつけ、霊がどこに行くかをずっと考えてきた。そして人間が死ぬ場所としてドンピシャの高さを見つけ出している。それが檜の1本柱の上に建つ地上4mの《徹》だ。春になると満開の桜の中に茶室が浮かび上がる。桜は死を連想させる。この高さの絶妙さを目の当たりにすると、美しさだけでなく恐怖さえも感じてしまうのだ。

堀江純一

2025-06-06

音夜會の予習には『愛は愛とて何になる』(小学館)が是非ともおススメ。松岡校長も寄稿しています。
さらに、あがた森魚さんの映画監督第一作「僕は天使ぢゃないよ」は、なかなかの怪作なのでご興味のある方は是非どうぞ。
監督・脚本・主演・歌唱あがた森魚で、他にも横尾忠則、大瀧詠一、緑魔子、桃井かおり、山本コウタロー、泉谷しげる、鈴木慶一などなど無駄に豪華キャストなのに、なぜかヒロイン役が一般人(たぶん...)で、びっくりするほどのセリフ棒読み。さすがにこれはダメだろうと思いながら観ているうちに、だんだんこの子がいい感じに見えてくるから不思議。あがたさんの「愛の理想形」を結晶化させたような作品です。