クロニクルに大興奮(編集かあさん家)【77感門】

2021/09/05(日)10:36
img JUSTedit

 感門之盟1日目、編集かあさんは守師範代や千離衆の言葉に瞠目し、時には端然とし、ずっと動かされっぱなしだった。
 子どもたちとの会話がもっとも盛り上がったのは夜のDANZENエディションショー2である。
 PCモニターの中でイシス・フラッグがあがり音楽がはじまると、二人ともやってきた。イシス編集学校が始まった2000年20年のクロニクルを高速で振り返るムービー、それぞれの生まれ年の2007年、2013年を見逃すまいと構え、スクリーンショットでとらえる。


 最初のほうのイシス写真は「フィルムカメラっぽいね」。2006年は“かあさん”がイシスに入門した年である。渋谷・広尾のレストランでの感門之盟、松丸本舗など、懐かしい。
 長男の2007年のアイフォン、初音ミク。長女の2013年のロシア隕石、ふなっしー。進むにつれてだんだん「知ってる」「覚えてる!」が増えてくる。やきそば会ってなに?という質問も出てくる。

 


 およそ10分で2020年に到達。ムービーが終わった。
「2021年はないんだ」
 それは、今、途中だから。
「2021年のニュースでぜったい入るのは、オリンピックだね。それからタリバン」と長男。
 3つにするなら?と問いかけてみる。
「これから3か月に起こることじゃない?」
 もしかしたら総裁選かなと話すと「次が第100代の首相になるらしい」。
 クロニクル、作ってみようよとふたたび持ちかける。

 この10分間が暮らしに差しはさまれることで、これから3か月のニュースの見方がちょっと変わる。
 歴史の学びの始まりが教科書からじゃないなんてなんてゼータク。これがもっとフツーになったらいい。そうだ、子ども編集学校の「お題」にしてみよう。お題は「断点」だという松岡正剛校長のオープニング・トークとつながる。

  • 松井 路代

    編集的先達:中島敦。2007年生の長男と独自のホームエデュケーション。オペラ好きの夫、小学生の娘と奈良在住の主婦。離では典離、物語講座では冠綴賞というイシスの二冠王。野望は子ども編集学校と小説家デビュー。

  • 編集かあさんvol.54「おおきなかぶ」の舞台裏

    「子どもにこそ編集を!」 イシス編集学校の宿願をともにする編集かあさん(たまにとうさん)たちが、「編集×子ども」「編集×子育て」を我が子を間近にした視点から語る。 子ども編集ワークの蔵出しから、子育てお悩みQ&Aまで。 […]

  • 【Archive】編集かあさんコレクション「月日星々」2025/4/25更新

    「編集×子ども」「編集×子育て」を我が子を間近にした視点から語る、編集かあさんシリーズ。 庭で、街で、部屋で、本棚の前で、 子供たちの遊びを、海よりも広い心で受け止める方法の奮闘記。 2024年10月29日更新 【Arc […]

  • 編集かあさんvol.53 社会の縁側で飛び跳ねる【82感門】DAY2

      「子どもにこそ編集を!」 イシス編集学校の宿願をともにする編集かあさん(たまにとうさん)たちが、「編集×子ども」「編集×子育て」を我が子を間近にした視点から語る。 子ども編集ワークの蔵出しから、子育てお悩み […]

  • 編集かあさんvol.52 喧嘩するならアナキズム【82感門】DAY1

      「子どもにこそ編集を!」 イシス編集学校の宿願をともにする編集かあさん(たまにとうさん)たちが、「編集×子ども」「編集×子育て」を我が子を間近にした視点から語る。 子ども編集ワークの蔵出しから、子育てお悩み […]

  • 【追悼・松岡正剛】「たくさんの生きものと遊んでください。」

    校長に本を贈る   松岡正剛校長に本を贈ったことがある。言い出したのは当時小学校4年生だった長男である。  学校に行けないためにありあまる時間を、遊ぶこと、中でも植物を育てることと、ゲッチョ先生こと盛口満さんの本を読む […]

コメント

1~3件/3件

山田細香

2025-06-10

 この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
 建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。

山田細香

2025-06-10

 藤森は人間の生と死のプロセスをノートに書きつけ、霊がどこに行くかをずっと考えてきた。そして人間が死ぬ場所としてドンピシャの高さを見つけ出している。それが檜の1本柱の上に建つ地上4mの《徹》だ。春になると満開の桜の中に茶室が浮かび上がる。桜は死を連想させる。この高さの絶妙さを目の当たりにすると、美しさだけでなく恐怖さえも感じてしまうのだ。

堀江純一

2025-06-06

音夜會の予習には『愛は愛とて何になる』(小学館)が是非ともおススメ。松岡校長も寄稿しています。
さらに、あがた森魚さんの映画監督第一作「僕は天使ぢゃないよ」は、なかなかの怪作なのでご興味のある方は是非どうぞ。
監督・脚本・主演・歌唱あがた森魚で、他にも横尾忠則、大瀧詠一、緑魔子、桃井かおり、山本コウタロー、泉谷しげる、鈴木慶一などなど無駄に豪華キャストなのに、なぜかヒロイン役が一般人(たぶん...)で、びっくりするほどのセリフ棒読み。さすがにこれはダメだろうと思いながら観ているうちに、だんだんこの子がいい感じに見えてくるから不思議。あがたさんの「愛の理想形」を結晶化させたような作品です。