師範代の想いに応答せよ!!   48[破]スタート!

2022/04/18(月)20:06
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  一番乗りはどなたかな? 
  正午の開講を見守る…という態勢に入る間もなく学衆が登場した。

 

  シード群生教室のIさん、なんと12時02分。
  二番手は点閃クォート教室のこちらもIさん、12時32分。
  三番手は、オリーブ・ビリーブ教室のKさん、12時56分。

 

 いずれも点呼への応答ではなく、00番の回答だ。00番セルフプロフィールは、やや凝った自己紹介お題である。開講前にあらかじめ配信してあるものとはいえ、思いきり速い。様子見などしない潔いスタートダッシュに意気込みを感じて、体温が上がった気がした。

 

 開講を控えた週末、師範代は教室への挨拶や稽古の心得などを心を込めて書き上げ、開講日に出題する文書やお題もばっちり用意した。ネット上にポワンと浮かぶ教室に確かなイメージを与えたいと、教室名にちなんだアイコンをこしらえ、ホットメッセージの語感に耳を澄ませ、ウェルカムメッセージの強弱やリズムを調整して、配置に工夫をこらす。

 

 編集学校の教室は、ささやかでフラジャイルなものだ。この世界に「ある」ために師範代は不断の努力をしている。けれども師範代ひとりががんばっても「ある」ことにならない。学衆が回答してこそ、発言してこそ、エディットしてこそ教室に「なる」。


 今はまだ書き始めたばかりの教室に、師範代と学衆が、毎日何度もやってきて、お題・回答・指南のツリーを書き進め、書き足し、書き継いでゆく。かけがえのない場所になっていくメイキングの足跡がいつも見える。聞きなれぬ、不思議なあなたの教室は、新しい仲間と一緒につくってゆく唯一無二のトポスだ。開講初日の夜はまだまだこれから。さあすぐに挨拶を!

  • 原田淳子

    編集的先達:若桑みどり。姿勢が良すぎる、筋が通りすぎている破二代目学匠。優雅な音楽や舞台には恋慕を、高貴な文章や言葉に敬意を。かつて仕事で世にでる新刊すべてに目を通していた言語明晰な編集目利き。

コメント

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山田細香

2025-06-10

 この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
 建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。

山田細香

2025-06-10

 藤森は人間の生と死のプロセスをノートに書きつけ、霊がどこに行くかをずっと考えてきた。そして人間が死ぬ場所としてドンピシャの高さを見つけ出している。それが檜の1本柱の上に建つ地上4mの《徹》だ。春になると満開の桜の中に茶室が浮かび上がる。桜は死を連想させる。この高さの絶妙さを目の当たりにすると、美しさだけでなく恐怖さえも感じてしまうのだ。

堀江純一

2025-06-06

音夜會の予習には『愛は愛とて何になる』(小学館)が是非ともおススメ。松岡校長も寄稿しています。
さらに、あがた森魚さんの映画監督第一作「僕は天使ぢゃないよ」は、なかなかの怪作なのでご興味のある方は是非どうぞ。
監督・脚本・主演・歌唱あがた森魚で、他にも横尾忠則、大瀧詠一、緑魔子、桃井かおり、山本コウタロー、泉谷しげる、鈴木慶一などなど無駄に豪華キャストなのに、なぜかヒロイン役が一般人(たぶん...)で、びっくりするほどのセリフ棒読み。さすがにこれはダメだろうと思いながら観ているうちに、だんだんこの子がいい感じに見えてくるから不思議。あがたさんの「愛の理想形」を結晶化させたような作品です。