十三[離]退院式開幕 第72回感門之盟

2019/11/09(土)13:59
img JUSTedit

 「いきなりはじめます」

 

 第二季[離] 坪井美香の文巻朗読により、第72回 感門之盟「世界読書奥義伝 第十三季 [離] 退院式」が開幕した。

 

 [離]とは、イシス編集学校の中でも唯一の、松岡正剛校長直伝プログラムである。松岡校長による書き下ろしのオリジナルテキスト「文巻」を通じて、世界の見方・読み方・語り方を体得する、19週間の上級コースだ。2019年11月9日、午後12時半より、退院式(修了式)が、五反田DNPホールで行われている。

 

 「十三離の諸君、おめでとうございます。ようやく、ここにきました。

 

 私は文巻を書き、学衆の諸君がそこに穴埋めをする。「問感応答返」をする。火元組(指導陣)がいて学衆がいる。テキストは編集的に成長して、成長的に編集されていく。自分が書いたものがこれだけ変容する。十三離の中で、文巻の書き換えが起こっている。離においては劇的に、編集的成長を遂げている。

 

 千離衆と共に、たったいま退院した現役の離学衆をほめたたえる日となりました。こういう日を迎えられることをうれしく誇りに思います」。

 

 松岡校長は退院式の開幕と、29名の離学衆の退院を祝した。

  • 上杉公志

    編集的先達:パウル・ヒンデミット。前衛音楽の作編曲家で、感門のBGMも手がける。誠実が服をきたような人柄でMr.Honestyと呼ばれる。イシスを代表する細マッチョでトライアスロン出場を目指す。エディスト編集部メンバー。

コメント

1~3件/3件

山田細香

2025-06-10

 この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
 建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。

山田細香

2025-06-10

 藤森は人間の生と死のプロセスをノートに書きつけ、霊がどこに行くかをずっと考えてきた。そして人間が死ぬ場所としてドンピシャの高さを見つけ出している。それが檜の1本柱の上に建つ地上4mの《徹》だ。春になると満開の桜の中に茶室が浮かび上がる。桜は死を連想させる。この高さの絶妙さを目の当たりにすると、美しさだけでなく恐怖さえも感じてしまうのだ。

堀江純一

2025-06-06

音夜會の予習には『愛は愛とて何になる』(小学館)が是非ともおススメ。松岡校長も寄稿しています。
さらに、あがた森魚さんの映画監督第一作「僕は天使ぢゃないよ」は、なかなかの怪作なのでご興味のある方は是非どうぞ。
監督・脚本・主演・歌唱あがた森魚で、他にも横尾忠則、大瀧詠一、緑魔子、桃井かおり、山本コウタロー、泉谷しげる、鈴木慶一などなど無駄に豪華キャストなのに、なぜかヒロイン役が一般人(たぶん...)で、びっくりするほどのセリフ棒読み。さすがにこれはダメだろうと思いながら観ているうちに、だんだんこの子がいい感じに見えてくるから不思議。あがたさんの「愛の理想形」を結晶化させたような作品です。