【オツ千vol.3】サブスチしてきたアートの秘密

2021/08/04(水)22:54 img img
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「おっかけ!千夜千冊ファンクラブ」。ちぢめて「オツ千」。千夜坊主こと林頭の吉村と千冊小僧ことデザイナーの穂積。「松岡正剛の千夜千冊」ファンを自認する二人が、千夜のおっかけよろしく脱線、雑談、混乱の伴走するショート・ラジオ。千夜千冊がアップされるたびに「おっかけ更新」いたします。第三回は『視覚的無意識』です。

 

 視聴はこちらから:https://anchor.fm/0krbq3v63dg/episodes/vol-31778-e15cq7v/a-a692tj8

 

 第三回は第二回に続いてのアートの千夜です。

ラスキン、マックス・エルンスト、マルセル・デュシャン、ハンス・ベルメールなどを縦糸に、ロジェ・カイヨワ、ヴァルター・ベンヤミン、チャールズ・パース、アンドレ・ルロア=グーランを横糸に現代アートを織る一夜。

 キーワードは、サブスティチューション、レディメイド、プレイ/ミスプレイ、アブダクション。なかなかの難読千夜ではありますが、軽妙に軽快に坊主と小僧が解読します。


 千夜千冊を片手に「オツ千」を聞く。夏の夜の一服の清涼剤、「オツ千」をどうぞご贔屓に。会員番号3番もお待ちしております。


当該千夜千冊
 1778夜 ロザリンド・E・クラウス『視覚的無意識』

  • 穂積晴明

    イシス編集学校方源、編集工学研究所デザイナー、「おっかけ千夜千冊」の千冊小僧。『情報の歴史21』『知の編集工学 増補版』ほか、編集学校のあらゆるものをデザインするが、疲れ目に祟り目でたまに目にカビが生える。

コメント

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山田細香

2025-06-10

 この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
 建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。

山田細香

2025-06-10

 藤森は人間の生と死のプロセスをノートに書きつけ、霊がどこに行くかをずっと考えてきた。そして人間が死ぬ場所としてドンピシャの高さを見つけ出している。それが檜の1本柱の上に建つ地上4mの《徹》だ。春になると満開の桜の中に茶室が浮かび上がる。桜は死を連想させる。この高さの絶妙さを目の当たりにすると、美しさだけでなく恐怖さえも感じてしまうのだ。

堀江純一

2025-06-06

音夜會の予習には『愛は愛とて何になる』(小学館)が是非ともおススメ。松岡校長も寄稿しています。
さらに、あがた森魚さんの映画監督第一作「僕は天使ぢゃないよ」は、なかなかの怪作なのでご興味のある方は是非どうぞ。
監督・脚本・主演・歌唱あがた森魚で、他にも横尾忠則、大瀧詠一、緑魔子、桃井かおり、山本コウタロー、泉谷しげる、鈴木慶一などなど無駄に豪華キャストなのに、なぜかヒロイン役が一般人(たぶん...)で、びっくりするほどのセリフ棒読み。さすがにこれはダメだろうと思いながら観ているうちに、だんだんこの子がいい感じに見えてくるから不思議。あがたさんの「愛の理想形」を結晶化させたような作品です。