この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。

クリスマス・イブの12月24日、イシス編集学校の多読ジムSP「村田沙耶香を読む」の読了式を開催します。イベントの目玉はなんと言っても、村田沙耶香さんと松岡正剛校長が対談するスペシャル・セッション。本コースを受講していない方もオンライン視聴できるので、ぜひご参加ください。お申込み詳細はこちらです。
https://edist.isis.ne.jp/just/tadokugym-muratasayaka-special/
イベントは1)読了式、2)村田沙耶香さんによる「特別賞」発表・講評、3)村田沙耶香×松岡正剛校長【スペシャル・セッション】の三部構成です。
読了式では、現在進行中の多読ジムSP「村田沙耶香を読む」受講者の修了作品が公開され、優秀作品には村田沙耶香さんご本人が選出する特別賞「村田沙耶香賞」が授与されます。
上記リンク「遊刊エディスト」の記事に掲載しましたとおり、本コースの修了制作の形式は漫画でも写真でも詩歌でも絵画でも書評でもなんでもあり。自由なルールで、いわば村田沙耶香トリビュートのようなかたちをとるわけですが、いったいどんな作品が飛び出してくるのか。そして、栄えある村田沙耶香賞は誰が手にするのか。その様子はオンライン視聴でもご覧いただけるので、こちらもどうぞご期待ください。
村田沙耶香×松岡正剛のスペシャル・セッションでは、村田沙耶香を読むことの魅力、村田沙耶香という人間の魅力を松岡正剛校長がぞんぶんに引き出してくれることでしょう。二人の再会は雑誌「スタジオ・ボイス」(2017年10月号)の鼎談企画「来るべきエロス」以来のことです。この貴重な機会をぜひお見逃しなく!
Info
◉多読ジム スペシャルコース「村田沙耶香を読む」読了式◉
∈日時:2022年12月24日(土)14:00~17:00
∈出演:村田沙耶香(小説家、多読ジムスペシャル著者ゲスト)
松岡正剛(イシス編集学校校長)
∈プログラム:
1)読了式
2)村田沙耶香さんによる「特別賞」発表・講評
3)村田沙耶香×松岡正剛校長【スペシャル・セッション】
∈オンライン参加:3000円(受講生以外の方)
*お申込み後、zoomのアクセスキーをお送りします。
12月23日(金)18:00までにお申込みください。
∈URL:https://shop.eel.co.jp/products/detail/467
∈お問合せ先:イシス編集学校 学林局 front_es@eel.co.jp
金 宗 代 QUIM JONG DAE
編集的先達:宮崎滔天
最年少《典離》以来、幻のNARASIA3、近大DONDEN、多読ジム、KADOKAWAエディットタウンと数々のプロジェクトを牽引。先鋭的な編集センスをもつエディスト副編集長。
photo: yukari goto
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コメント
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2025-06-10
この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。
2025-06-10
藤森は人間の生と死のプロセスをノートに書きつけ、霊がどこに行くかをずっと考えてきた。そして人間が死ぬ場所としてドンピシャの高さを見つけ出している。それが檜の1本柱の上に建つ地上4mの《徹》だ。春になると満開の桜の中に茶室が浮かび上がる。桜は死を連想させる。この高さの絶妙さを目の当たりにすると、美しさだけでなく恐怖さえも感じてしまうのだ。
2025-06-06
音夜會の予習には『愛は愛とて何になる』(小学館)が是非ともおススメ。松岡校長も寄稿しています。
さらに、あがた森魚さんの映画監督第一作「僕は天使ぢゃないよ」は、なかなかの怪作なのでご興味のある方は是非どうぞ。
監督・脚本・主演・歌唱あがた森魚で、他にも横尾忠則、大瀧詠一、緑魔子、桃井かおり、山本コウタロー、泉谷しげる、鈴木慶一などなど無駄に豪華キャストなのに、なぜかヒロイン役が一般人(たぶん...)で、びっくりするほどのセリフ棒読み。さすがにこれはダメだろうと思いながら観ているうちに、だんだんこの子がいい感じに見えてくるから不思議。あがたさんの「愛の理想形」を結晶化させたような作品です。