この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。

エディットカフェを開いてみれば、目に飛び込んで来るのは、「シン★お笑い大惨寺」のアイコン。突如出現したラウンジに目が点になっていることでしょう。
すでに同ラウンジでも、こっそり開設されている分院ラウンジ(Facebook)でも、目から鼻に抜けた目利きの衆たちのテスト回答が始まっています。
目の寄る所へは玉も寄る。目の毒、気の毒、大惨寺の毒。毒を喰らわばなんとやら。フグも毒があるからうまい。
というわけで、分院のやりとりの一部をこっそり紹介しましょう。さあ宴会です。
題 丸くて高そうなものを挙げてください。
〇参加者A「金環食!」
●出武将 「手が届かない! 掴めそうな夢。仕方ないから、かわらけでも投げ込みましょう」
〇参加者B「2億4千万の瞳」
●出武将 「インドなら28億1千万弱の瞳! ルピー払いなら円に換算して478,800,000円だ!」
〇参加者C「八尺瓊勾玉」
●出武将 「高いっ!値が張れん! 真夏の挿し木じゃな。そういえば、この玉と鏡を海から引き揚げたときの岩松与三の網が当寺にあるのじゃが、これは高いじゃろうか? 岩松のサイン入りじゃが」
〇参加者D「真珠」
●出武将 「おおお! 一番手が届きそうな回答。思わずAmazonでポチりそうになってしまった! 買うちゃる、買うちゃる!」
〇参加者F「火星!」
●出武将 「球体全部、原野商法で!」
〇参加者G「タイタニック号の浮き輪」
●出武将 「うおーん(号泣)」
〇参加者H「大谷のサインボール」
●出武将 「ボールの皮だけ3割引きで」
〇参加者E「龍の首の珠。かぐや姫に出てくるお宝」
●出武将 「歴史的にすんごく高い! まず、龍を捕まえなければならない。その龍の首に球があるかどうか確かめなければならぬ。その球をどう手に入れるか検討しなければならない。結局『他で代用できないか?』と言う話になり、最後は『かぐや姫でなくても…』と、お客様が逃げますナ」
角山祥道
編集的先達:藤井聡太。「松岡正剛と同じ土俵に立つ」と宣言。花伝所では常に先頭を走り感門では代表挨拶。師範代登板と同時にエディストで連載を始めた前代未聞のプロライター。ISISをさらに複雑系(うずうず)にする異端児。角山が指南する「俺の編集力チェック(無料)」受付中。https://qe.isis.ne.jp/index/kakuyama
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スイッチは押せばいい。誰もがわかっている真理だが、得てして内なるスイッチを探し出すのは難しい。結局、見当違いのところを押し続け、いたずらに時が流れる。 4月20日の43期[花伝所]ガイダンスは、いわば、入伝生たちへの […]
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コメント
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2025-06-10
この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。
2025-06-10
藤森は人間の生と死のプロセスをノートに書きつけ、霊がどこに行くかをずっと考えてきた。そして人間が死ぬ場所としてドンピシャの高さを見つけ出している。それが檜の1本柱の上に建つ地上4mの《徹》だ。春になると満開の桜の中に茶室が浮かび上がる。桜は死を連想させる。この高さの絶妙さを目の当たりにすると、美しさだけでなく恐怖さえも感じてしまうのだ。
2025-06-06
音夜會の予習には『愛は愛とて何になる』(小学館)が是非ともおススメ。松岡校長も寄稿しています。
さらに、あがた森魚さんの映画監督第一作「僕は天使ぢゃないよ」は、なかなかの怪作なのでご興味のある方は是非どうぞ。
監督・脚本・主演・歌唱あがた森魚で、他にも横尾忠則、大瀧詠一、緑魔子、桃井かおり、山本コウタロー、泉谷しげる、鈴木慶一などなど無駄に豪華キャストなのに、なぜかヒロイン役が一般人(たぶん...)で、びっくりするほどのセリフ棒読み。さすがにこれはダメだろうと思いながら観ているうちに、だんだんこの子がいい感じに見えてくるから不思議。あがたさんの「愛の理想形」を結晶化させたような作品です。