【77感門】オレのものはおまえのもの。編集はジャイアンだってスネ夫のママに変えていく

2021/09/05(日)17:22
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編集は人をここまで変えるのか。

 

そう実感させたのがP-1 Grand Prixを圧倒的優勝に導いたあの師範代

学衆渾身のプランを盛り上げるべく、

あらゆる場でクイズへの回答参加を頼んで回るなどの根回し編集も微笑ましく、

「おまえのものはオレのもの、オレのものもオレのもの、ぼえぇぇぇぇ~!」、

と叫んでいたジャイアンの面影はそこにはない。

 

すべては愛する学衆たちのため。

師範を大道具扱いすることだって厭わない。

 

教室全員を輝かせるぜ、だってオレのものはおまえのものだもん、

この子たちって最高なんザマス~!

 

そんな声が聞こえてきそうな、

チーム一丸力がDANZENなプレゼンテーションと優勝だった。

 

▲本楼の桟敷から身を乗り出し、黒子に徹する北原ひでお

 

写真:梅澤奈央

  • 羽根田月香

    編集的先達:水村美苗。花伝所を放伝後、師範代ではなくエディストライターを目指し、企画を持ちこんだ生粋のプロライター。野宿と麻雀を愛する無頼派でもある一方、人への好奇心が止まらない根掘りストでもある。愛称は「お月さん」。

コメント

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山田細香

2025-06-10

 この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
 建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。

山田細香

2025-06-10

 藤森は人間の生と死のプロセスをノートに書きつけ、霊がどこに行くかをずっと考えてきた。そして人間が死ぬ場所としてドンピシャの高さを見つけ出している。それが檜の1本柱の上に建つ地上4mの《徹》だ。春になると満開の桜の中に茶室が浮かび上がる。桜は死を連想させる。この高さの絶妙さを目の当たりにすると、美しさだけでなく恐怖さえも感じてしまうのだ。

堀江純一

2025-06-06

音夜會の予習には『愛は愛とて何になる』(小学館)が是非ともおススメ。松岡校長も寄稿しています。
さらに、あがた森魚さんの映画監督第一作「僕は天使ぢゃないよ」は、なかなかの怪作なのでご興味のある方は是非どうぞ。
監督・脚本・主演・歌唱あがた森魚で、他にも横尾忠則、大瀧詠一、緑魔子、桃井かおり、山本コウタロー、泉谷しげる、鈴木慶一などなど無駄に豪華キャストなのに、なぜかヒロイン役が一般人(たぶん...)で、びっくりするほどのセリフ棒読み。さすがにこれはダメだろうと思いながら観ているうちに、だんだんこの子がいい感じに見えてくるから不思議。あがたさんの「愛の理想形」を結晶化させたような作品です。