第149回伝習座速報 宮川[守]師範はどこを向く?

2020/03/28(土)20:30
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陽も落ちて密度と熱量の増す149回伝習座。

 

「用法1指南語り」を担当するのは粘菌櫻座教室の学衆全員を卒門に導いた宮川大輔[守]師範。

「学衆をノセる指南の『3ぽん』」と題し、先達師範代の教室模様を列挙によって、師範代ー学衆間のインタースコアの方法を伝授した。

 

まず挙げたのが学衆目線でリバースエンジニアリングすること。

加えて、特に最初のコップのお題では「あなたが持っているものをどんどん出していいよ。なんでも受け止めますよ」という師範代の構えをオンラインを感じさせないゼストで伝えていた。

 

Zoomの画面でもうなずいたり、メモを取ったりする面々がある一方で、誰もが疑問に思っていたのは宮川師範が常に右上を向いていたことだ。

「右上にアンチョコを貼ってたんですかね」「考えるときに右上を向く癖があるとか?」「あっちに別のカメラがあるんじゃないですか?」などの憶測が飛び交った。

 

真相は現時点で謎のままだが、きっと南を向いていたに違いない。

  • 上杉公志

    編集的先達:パウル・ヒンデミット。前衛音楽の作編曲家で、感門のBGMも手がける。誠実が服をきたような人柄でMr.Honestyと呼ばれる。イシスを代表する細マッチョでトライアスロン出場を目指す。エディスト編集部メンバー。

コメント

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山田細香

2025-06-10

 この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
 建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。

山田細香

2025-06-10

 藤森は人間の生と死のプロセスをノートに書きつけ、霊がどこに行くかをずっと考えてきた。そして人間が死ぬ場所としてドンピシャの高さを見つけ出している。それが檜の1本柱の上に建つ地上4mの《徹》だ。春になると満開の桜の中に茶室が浮かび上がる。桜は死を連想させる。この高さの絶妙さを目の当たりにすると、美しさだけでなく恐怖さえも感じてしまうのだ。

堀江純一

2025-06-06

音夜會の予習には『愛は愛とて何になる』(小学館)が是非ともおススメ。松岡校長も寄稿しています。
さらに、あがた森魚さんの映画監督第一作「僕は天使ぢゃないよ」は、なかなかの怪作なのでご興味のある方は是非どうぞ。
監督・脚本・主演・歌唱あがた森魚で、他にも横尾忠則、大瀧詠一、緑魔子、桃井かおり、山本コウタロー、泉谷しげる、鈴木慶一などなど無駄に豪華キャストなのに、なぜかヒロイン役が一般人(たぶん...)で、びっくりするほどのセリフ棒読み。さすがにこれはダメだろうと思いながら観ているうちに、だんだんこの子がいい感じに見えてくるから不思議。あがたさんの「愛の理想形」を結晶化させたような作品です。