装いも「題バシティ」に肖って 佐々木局長・司会オープニングメッセージ【79感門】

2022/09/10(土)15:37
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硬貨を入れてハンドルをゴリッゴリッと回す。回すたびにガラガラとプラスチックがぶつかる音がする。そしてカラカラとカプセルが飛び出す。中身はなんだろうとワクワクしてカプセルに手を伸ばすーー。

 

師範代からの「お題」を開くときの気持ちは、ガチャガチャのカプセルを開ける瞬間のワクワクに似ているのかもしれない。

 

ガチャガチャに擬いた今回の感門之盟のためのデザイン。手がけたのは、松岡校長も太鼓判を押す編集工学研究所の穂積晴明デザイナー

 

2022年9月10日(土)13:00。イシス編集学校の感門之盟がはじまった。

 

そのオープニングを彩るのは佐々木千佳局長。「イシスは2000年の開校からお題の学校でした」と、イシスにとって編集稽古のエンジンである「お題」にあやかった今回の感門テーマ「イシス題バシティ」へ寄せる思いを語った。

 

 

初日の司会をつとめるのは、尾島可奈子と鈴木亮太の[守]師範ペア。尾島師範は[花]の錬成師範から満を持して[守]師範へ、鈴木師範は2013年の30[守]以来の10年ぶりの師範と、フレッシュな二人が48[破]突破式、37花放伝式、50守冠界式を寿ぐ。

 

尾島可奈子師範。「鈴木康代[守]学匠が『社会のあらゆることがイシスの中にある』とおっしゃっていた通りだった。イシスは編集稽古をつうじた『社会編集』をしていると気づいた」と初の[守]師範を振り返った。

 

鈴木亮太師範。大企業の社長から一転し、大学生が描く未来の社会づくりの支援するビジネスをしている。「いつも職場で師範代がいたらいいなと考えていた」と、社会にとって師範代のような人材が必要と語った。

 

 

司会の二人は「題バシティ」という感門テーマを「お題」ととらえ、自らの装いでその「回答」をしている。尾島師範は「ダイバーシティ」の連想から、ネクタイを締めて「男装」ファッションで登場した。ネクタイには、今日放伝式が行われることもあり「花」があしらわれている。

 

鈴木師範は、「スーツだといつもの格好になってしまう。松岡校長は黒のイメージがあったので、明るい色を意識した」と、明るいシャツに鮮やかなブルーのジャケット、白のパンツで決めた。

  • エディスト編集部

    編集的先達:松岡正剛
    「あいだのコミュニケーター」松原朋子、「進化するMr.オネスティ」上杉公志、「職人肌のレモンガール」梅澤奈央、「レディ・フォト&スーパーマネジャー」後藤由加里、「国語するイシスの至宝」川野貴志、「天性のメディアスター」金宗代副編集長、「諧謔と変節の必殺仕掛人」吉村堅樹編集長。エディスト編集部七人組の顔ぶれ。

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コメント

1~3件/3件

山田細香

2025-06-10

 この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
 建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。

山田細香

2025-06-10

 藤森は人間の生と死のプロセスをノートに書きつけ、霊がどこに行くかをずっと考えてきた。そして人間が死ぬ場所としてドンピシャの高さを見つけ出している。それが檜の1本柱の上に建つ地上4mの《徹》だ。春になると満開の桜の中に茶室が浮かび上がる。桜は死を連想させる。この高さの絶妙さを目の当たりにすると、美しさだけでなく恐怖さえも感じてしまうのだ。

堀江純一

2025-06-06

音夜會の予習には『愛は愛とて何になる』(小学館)が是非ともおススメ。松岡校長も寄稿しています。
さらに、あがた森魚さんの映画監督第一作「僕は天使ぢゃないよ」は、なかなかの怪作なのでご興味のある方は是非どうぞ。
監督・脚本・主演・歌唱あがた森魚で、他にも横尾忠則、大瀧詠一、緑魔子、桃井かおり、山本コウタロー、泉谷しげる、鈴木慶一などなど無駄に豪華キャストなのに、なぜかヒロイン役が一般人(たぶん...)で、びっくりするほどのセリフ棒読み。さすがにこれはダメだろうと思いながら観ているうちに、だんだんこの子がいい感じに見えてくるから不思議。あがたさんの「愛の理想形」を結晶化させたような作品です。