女・女・女 イシスのトロイカ体制に加わるのは誰だ

2022/04/19(火)18:01
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布陣を見れば、形勢がわかる。イシスの春の陣容をながめ、林頭吉村堅樹は震えあがった。「トロイカ体制じゃないか」 この春開講する[守][破][花]の3講座の指導陣3トップを、すべて女性が占めることとなったのだ。

 

イシス編集学校は、「番」でできている。「番」はふたつのものが組み合わさり、継ぎあうことを指す。[回答]と[指南]の往復による番稽古。[学衆]と[師範代]というつがい。そして[学匠]という講座リーダーに対して、[番匠]という大工に由来する役割まである。

 

昨日開講した[破]、プレワークが始まった[花]、そして開講を目前にする[守]の布陣を見てみよう。
 49[守] 学匠:鈴木康代、番匠:石井梨香若林牧子
 48[破] 学匠:原田淳子、番匠:野嶋真帆福田容子
 37[花] 所長:田中晶子、花目付:深谷もと佳林朝恵

なんとも逞しく華やかなドリームチームだ。まるでオーシャンズ8の女盗賊を見るようである。

▲上から順番に[守][破][花]指導陣。

 

イシス編集学校には、3つの情報を整理する[編集思考素]という型がある。それでなぞらえるならこうだ。

[守]は一種合成。石井の気配りと、若林の愛嬌をあわせれば、康代ができあがる。
[破]は三間連結か。駆けいだす福田に、野嶋が介添え、原田がきりりと帯を締めあげる。
[花]は三位一体だろう。いたわりの田中に、よりきりの深谷、そして、くすぐりの林

 

つづけて吉村はイシス全体を俯瞰する。世界読書奥義伝[離]の総匠は太田香保、[遊]物語講座は綴師赤羽卓美の黒一点に、月匠木村久美子、創師小濱有紀子が挟み撃ち。新設された[多読ジム]でも、冊匠大音美弥子が吠えている。

「輪読座だけか」吉村はつぶやく。バジラ高橋氏が率いるこの講座だけは、赤の勢力から独立しているらしい。校長松岡正剛の築いたイシス編集学校で、この春どんな合戦がおこなわれるか。いまからでも遅くない。気になる者は臆せず参戦せよ。

 

写真提供:後藤由加里


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  • 梅澤奈央

    編集的先達:平松洋子。ライティングよし、コミュニケーションよし、そして勇み足気味の突破力よし。イシスでも一二を争う負けん気の強さとしつこさで、講座のプロセスをメディア化するという開校以来20年手つかずだった難行を果たす。校長松岡正剛に「イシス初のジャーナリスト」と評された。
    イシス編集学校メルマガ「編集ウメ子」配信中。

コメント

1~3件/3件

山田細香

2025-06-10

 この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
 建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。

山田細香

2025-06-10

 藤森は人間の生と死のプロセスをノートに書きつけ、霊がどこに行くかをずっと考えてきた。そして人間が死ぬ場所としてドンピシャの高さを見つけ出している。それが檜の1本柱の上に建つ地上4mの《徹》だ。春になると満開の桜の中に茶室が浮かび上がる。桜は死を連想させる。この高さの絶妙さを目の当たりにすると、美しさだけでなく恐怖さえも感じてしまうのだ。

堀江純一

2025-06-06

音夜會の予習には『愛は愛とて何になる』(小学館)が是非ともおススメ。松岡校長も寄稿しています。
さらに、あがた森魚さんの映画監督第一作「僕は天使ぢゃないよ」は、なかなかの怪作なのでご興味のある方は是非どうぞ。
監督・脚本・主演・歌唱あがた森魚で、他にも横尾忠則、大瀧詠一、緑魔子、桃井かおり、山本コウタロー、泉谷しげる、鈴木慶一などなど無駄に豪華キャストなのに、なぜかヒロイン役が一般人(たぶん...)で、びっくりするほどのセリフ棒読み。さすがにこれはダメだろうと思いながら観ているうちに、だんだんこの子がいい感じに見えてくるから不思議。あがたさんの「愛の理想形」を結晶化させたような作品です。