この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。

【Q.受講のきっかけは?】
友人(石川県加賀市で、起業者の移住や地域・行政との関係構築のサポートをしている)から松岡正剛さんの千夜千冊や編集学校の話は聞いていました。
その友人に編集学校の体験イベントがあるけど行く? といわれ、「編集」というワードに共感する部分を感じていたので、きっと得るものがあるだろうと受講を決めました。
【Q.エディットツアーを通じて得たこと、学んだこと、新しい発見はありましたか?】
私は、金箔を編集し、現在の価値としてアウトプットすることをしています。金箔の会社で商品開発しているということ。ですね。
今まで、商品開発をするなどの経験を通じてなんとなく感じていたことや手法、アウトプットするということ。今回受講して、世に溢れるあらゆる事象が対象であり適応可能な型として、それが体系化・言語化されていて、いままでの感覚的な理解を、体系的な理解に深化できたように思います。つまり腑に落ちました。
導入で出てきた、プロセスを理解・意識することの重要性は、非常に共感する部分です。
ワークがいくつもあったのですが、特に、情報の「地」と「図」の考え方は印象的で、情報の捉え方が発想の拡げ方に繋がり、シンプルなことだけど興味深かったです。いままで浅瀬でぷかぷか浮いていた私も、岸から離れ、もっと広く深い海に出られる可能性を得ました。
【Q.今後にどう活かしたいですか?】
まずは、今回得た体験版の編集術を実用しながら、身に着けていきたいと思います。仕事でもプライベートでも、面白くなると思うんです。
私は感覚的に楽しむこと(編集を介在させない時間)も好きですが、編集する能力を身に着けることで、最終的にはそれを使い分けられるところまでいけたらいいな、と思います。
なんだか、人生が倍豊かになるような予感がします! 長旅になりそうです。
八田英子
編集工学を世界に広めるために編集工学研究所に入所した元SE。不適な笑みを湛えながら、問答無用でばさばさと人を斬りまくる。編集的先達は沢田研二。
【参加者募集】常識破りのお茶×読書×編集体験!5/17(土) 「本楼共茶会」ライチ茶篇を開催します
5月17日(土)、松岡正剛プロデュースのブックサロンスペース「本楼」にて、お茶×読書×編集で参加者のみなさまを意外な世界へお連れする「本楼共茶会」(ほんろうともちゃかい)を開催します。5度目となる今回は「ライチ茶」を入口 […]
イシス編集学校は、世界でたった1つの「方法」の学校です。 学校だけど、普通の学校ではない。 e-ラーニングだけど、普通のe-ラーニングではない。 オンライン学校説明会では、イシス編集学校での 編集稽古を簡単なワークで体験 […]
イシス編集学校は、世界でたった1つの「方法」の学校です。 どんな料理にも、スポーツにも、思考にも「型」があります。 「型」が分かるとカタヤブリができるけれど、 「型」が分からなければカタナシになってしまう。 […]
【オンライン・無料】2月23日(日・祝)に学校説明会開催します
イシス編集学校は、世界でたった1つの「方法」の学校です。 どんな料理にも、スポーツにも、基本の動作や型があり、 思考にも「型」があります。 「型」を学び、ありとあらゆる物事を編集的に捉えることが できると、 […]
【オンライン・無料】2月13日(木)夜の学校説明会開催します
どんな料理にも、スポーツにも、基本の動作や型があり、 思考にも「型」があります。 それを学ぶのが、イシス編集学校「方法」の学校です。 入門前にはネットで学ぶことに不安がありますよね。 -どのようなお題が出 […]
コメント
1~3件/3件
2025-06-10
この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。
2025-06-10
藤森は人間の生と死のプロセスをノートに書きつけ、霊がどこに行くかをずっと考えてきた。そして人間が死ぬ場所としてドンピシャの高さを見つけ出している。それが檜の1本柱の上に建つ地上4mの《徹》だ。春になると満開の桜の中に茶室が浮かび上がる。桜は死を連想させる。この高さの絶妙さを目の当たりにすると、美しさだけでなく恐怖さえも感じてしまうのだ。
2025-06-06
音夜會の予習には『愛は愛とて何になる』(小学館)が是非ともおススメ。松岡校長も寄稿しています。
さらに、あがた森魚さんの映画監督第一作「僕は天使ぢゃないよ」は、なかなかの怪作なのでご興味のある方は是非どうぞ。
監督・脚本・主演・歌唱あがた森魚で、他にも横尾忠則、大瀧詠一、緑魔子、桃井かおり、山本コウタロー、泉谷しげる、鈴木慶一などなど無駄に豪華キャストなのに、なぜかヒロイン役が一般人(たぶん...)で、びっくりするほどのセリフ棒読み。さすがにこれはダメだろうと思いながら観ているうちに、だんだんこの子がいい感じに見えてくるから不思議。あがたさんの「愛の理想形」を結晶化させたような作品です。