この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。

2000年に産声をあげたネットの学校[イシス編集学校]は、2020年6月1日に20周年を迎えた。現在開講中の第45期の師範代まで、1期ずつ数珠つなぎにしながら、20年のクロニクルを紹介する。
小泉内閣が誕生した2001年。米国ではブッシュ政権が発足し、9.11同時多発テロが起こりました。ユニバーサル・スタジオ・ジャパンが開園し、イチローがシアトル・マリナーズでメジャーデビューした頃、第3期は編集学校にとってチャレンジングな一年でした。教室数も少なく、師範代育成も夜明け前。様々な事情で師範代交代が相次ぐ中、木村久美子、太田香保、大川雅生、佐々木千佳も師範代として登板。最後まで全うしたのは武沢護師範代のみでした。「教育の情報化」が政策として始まったこの時期、数学教師の武沢師範代は編集工学研究所で開発をしていたデジタルプロダクトを自身の授業に取り入れたりとプロジェクトにも関わり、編集学校と蜜月を過ごしていました。
…2001年05月04日
◉「一カ月に一度くらいは地球の上に乗って回っているんだということを思い出しなさいね」
…2001年08月02日
◎らしさ(feel)で生命を見る一夜
…2001年12月21日
>師範代これからメッセージ>
数ある学びの場の中で、イシスをみつけることができた人はなんと幸運な人たちだろう。
deカルト教室 武沢護
Designed by 穂積晴明
【図版引用】
・George W.Bush from Wikipedia Public Commons
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:George-W-Bush.jpeg
・Junichiro Koizumi from Wikipedia CC 4.0
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Junichiro_Koizumi_20010426.jpg
・iPod from Wikipedia CC2.5
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Ipod_1G.png
・WTC smoking on 9-11 from Flicker Michael Foran
https://www.flickr.com/photos/pixorama/239262070/in/pool-29934416@N00/
後藤由加里
編集的先達:石内都
NARASIA、DONDENといったプロジェクト、イシスでは師範に感門司会と多岐に渡って活躍する編集プレイヤー。フレディー・マーキュリーを愛し、編集学校のグレタ・ガルボを目指す。倶楽部撮家として、ISIS編集学校Instagram(@isis_editschool)更新中!
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コメント
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2025-06-10
この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。
2025-06-10
藤森は人間の生と死のプロセスをノートに書きつけ、霊がどこに行くかをずっと考えてきた。そして人間が死ぬ場所としてドンピシャの高さを見つけ出している。それが檜の1本柱の上に建つ地上4mの《徹》だ。春になると満開の桜の中に茶室が浮かび上がる。桜は死を連想させる。この高さの絶妙さを目の当たりにすると、美しさだけでなく恐怖さえも感じてしまうのだ。
2025-06-06
音夜會の予習には『愛は愛とて何になる』(小学館)が是非ともおススメ。松岡校長も寄稿しています。
さらに、あがた森魚さんの映画監督第一作「僕は天使ぢゃないよ」は、なかなかの怪作なのでご興味のある方は是非どうぞ。
監督・脚本・主演・歌唱あがた森魚で、他にも横尾忠則、大瀧詠一、緑魔子、桃井かおり、山本コウタロー、泉谷しげる、鈴木慶一などなど無駄に豪華キャストなのに、なぜかヒロイン役が一般人(たぶん...)で、びっくりするほどのセリフ棒読み。さすがにこれはダメだろうと思いながら観ているうちに、だんだんこの子がいい感じに見えてくるから不思議。あがたさんの「愛の理想形」を結晶化させたような作品です。