【多読アレゴリア:身体多面体茶論】其儘身体尽し

2025/02/11(火)19:00
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 「きいーたか きいーたか」
 「きいーたぞ きいーたぞ」

 「さればこんにち、当茶論にシーズン2のあることを聞いたか、と申したのじゃ」

 「あいにく愚僧はそのことはとんと存じませぬ」

  ・・・

 「ゴホン、愚僧もよくは存じませぬが、先日T躯匠のお供をいたしましたおりに伺いましたお話を其の儘に、ここでちょっとばかりいたしましょう」


◇そもそも身体多面体茶論とは?

 これまで身体を多面的に観たことがあるか、身体の再編集を尽して、遊ぼう。身体はあらゆる地のもとで違った姿を見せている、目的であり、手段であり、モノであり、コトである。何処かと連続しており、断続もしている。知覚体であり、メディアでもある。生まれたときから付きまとっている身体、我々はそれについてほとんど知らない。
 当茶論は、身体の共読を通して身体を巡る様々な編集を試みる、そんな野心的な場を提供します。みなさん、自分なりの身体観を創りあげていきましょう。


◇では、身体を多面的に読み解くためにどうするの?

 ・お題に答えたり、他の人の回答をみて、それにコメントしたりして、身体に関するあれこれを交わし合います。一人じゃ読み解けない【共読また茶論】のなせる技です。
 ・リアル&オンラインでの各種イベントを開催します。身体の動かし方や、食に関する五感に震わせ、その感覚を皆で交わし合う時間は格別です。
   

 多面的な身体観を作り上げるためのアプローチとして、シーズン毎に異なるXYZの3軸を設定し進めていきます。

 

 ~シーズン2の3軸と課題本~

  X軸=メディア身体 ・・・多様なる身体芸術という視点
     三浦雅士著『考える身体』河出文庫文庫

  Y軸=数学身体  ・・・世界を数で見るという視点
     森田真生著『数学する身体』、『計算する生命』新潮文庫

  Z軸=道具身体  ・・・道具としての身体、道具を扱う身体という視点
     伊藤亜紗著『体はゆく』文藝春秋、&Premium特別編集 『暮らしの道具と日用品カタログ』マガジンハウス


 ここでは、メディア身体について少々紹介します。課題本である『考える身体』によれば、

・人は意識において考えるよりも先に、まず身体において考えているというべきだろう。
・想像力といえば、意識の問題と考えられがちだが、そうではない。それはまず身体の問題なのだ。
・いまや近代の全体が問い直されているのである。美術も音楽も、いや文学さえもが、じつは全身的な感受の対象であることが明らかになりつつある。

 編集者で、文芸評論家で、舞踊研究者で、日本芸術院会員でもある著者は、ネアンデルタール人とクロマニヨン人を分かつのは、芸術であり、象徴的活動であり、広い意味でのシャーマニズムであるといいます。はじめに芸術あり、その想像力の源には身体が大いに関わっているようです。芸術を享受する身体、そこではいったい何が起こっているのでしょう。
 

 メディア身体を多面的に捉えるためのリアル&オンラインでのイベントとして、ボイトレ&歌うイベントを企画しています。その内容は、歌を通じて自分がしたことのない身体表現に挑戦してみるというもの。自分の身体をメディアとしてとらえたときに、自分の中の感覚にどのような新しい感覚が生まれるかお楽しみに。

 

◇シーズン2から参加されるみなさんへ、特典は?

 シーズン1に開催した各イベントのアーカイブ映像の視聴(有料)を用意しています。詳細は参加されてからのお楽しみ。

 X軸=進化身体
  機能解剖学とピラティスワークショップ
 Y軸=美食身体
  栄養コンシェルジェワークショップ
 Z軸=資本主義身体
  投資オンラインセミナー

 

 また、シーズン1からの継続お題への参加が自由です。

 「簡単ではありますが、愚僧の話はここでおしまいです。茶論一同、みなさんの参加をお待ちしてまーす。」

 


多読アレゴリア2025春「身体多面体茶論」
【定員】20名
【申込】https://shop.eel.co.jp/products/tadoku_allegoria_2025haru
【開講期間】2025年3月3日(月)~2025年5月25日(日)
【申込締切】2025年2月24日(月)
【受講資格】どなたでも受講できます
【受講費】月額11,000円(税込)
 ※ クレジット払いのみ
 ※ 初月度分のみ購入時決済
 以後毎月26日に翌月受講料を自動課金
 例)2025春申し込みの場合
 購入時に2025年3月分を決済
 2025年3月26日に2025年4月分、以後継続
 ・2クラブ目以降は、半額でお申し込みいただけます。
 ・1クラブ申し込みされた方にはクーポンが発行されますので、
  そちらをご利用の上、2クラブ目以降をお申し込みください。
【お問合せ】allegoria@eel.co.jpまでご連絡ください


文:身体多面体茶論

アイキャッチ画像:身体多面体茶論×山内貴暉

 

【2025春 多読アレゴリアWEEK】

2025春 始動★多読アレゴリア募集スタート!!!!!

 

▼着物コンパ倶楽部

New! 2025春に始まります〜(vol.1)

 

▼MEditLab for ISIS

編集術を使って、医学ゲームをつくる!?

 

▼勝手にアカデミア

はとさぶ連衆は鎌倉に集い俳句を詠みつつアカデミア構想に巻き込まれるの巻

 

▼軽井沢別想フロンティア倶楽部

別想の軽井沢で自分だけのトポスを深掘りしてみる

 

▼大河ばっか!

べらぼう絢華帳 ~江戸を編む蔦重の夢~ その五

 

▼よみかき探Qクラブ

読むこと・書くことは、アタマの中で思うことから始まる

 

▼身体多面体茶論

其儘身体尽し

 

  • エディスト編集部

    編集的先達:松岡正剛
    「あいだのコミュニケーター」松原朋子、「進化するMr.オネスティ」上杉公志、「職人肌のレモンガール」梅澤奈央、「レディ・フォト&スーパーマネジャー」後藤由加里、「国語するイシスの至宝」川野貴志、「天性のメディアスター」金宗代副編集長、「諧謔と変節の必殺仕掛人」吉村堅樹編集長。エディスト編集部七人組の顔ぶれ。

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  • 水無月

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コメント

1~3件/3件

山田細香

2025-06-10

 この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
 建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。

山田細香

2025-06-10

 藤森は人間の生と死のプロセスをノートに書きつけ、霊がどこに行くかをずっと考えてきた。そして人間が死ぬ場所としてドンピシャの高さを見つけ出している。それが檜の1本柱の上に建つ地上4mの《徹》だ。春になると満開の桜の中に茶室が浮かび上がる。桜は死を連想させる。この高さの絶妙さを目の当たりにすると、美しさだけでなく恐怖さえも感じてしまうのだ。

堀江純一

2025-06-06

音夜會の予習には『愛は愛とて何になる』(小学館)が是非ともおススメ。松岡校長も寄稿しています。
さらに、あがた森魚さんの映画監督第一作「僕は天使ぢゃないよ」は、なかなかの怪作なのでご興味のある方は是非どうぞ。
監督・脚本・主演・歌唱あがた森魚で、他にも横尾忠則、大瀧詠一、緑魔子、桃井かおり、山本コウタロー、泉谷しげる、鈴木慶一などなど無駄に豪華キャストなのに、なぜかヒロイン役が一般人(たぶん...)で、びっくりするほどのセリフ棒読み。さすがにこれはダメだろうと思いながら観ているうちに、だんだんこの子がいい感じに見えてくるから不思議。あがたさんの「愛の理想形」を結晶化させたような作品です。