この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。

多読アレゴリアWEEK開催中!!!!!
12月2日のオープンに向けて、全12クラブが遊刊エディストを舞台に告知合戦を繰り広げます。どのクラブも定員に届き次第、募集終了です。すでに締切間近のクラブもいくつかあるので、希望のクラブに絶対入りたいという方はお早めの申込をオススメします!!!!!
軽井沢別想フロンティアは、シーズンごとに変わるテーマで散策や読書、地図づくりや創文に親しみつつ、ヴァーチャルにもリアルにも軽井沢を編集して行くことを愉しむ倶楽部です。
夢はいつもかへつて行つた 山の麓のさびしい村に
水引草に風が立ち
草ひばりのうたひやまない
しづまりかへつた午さがりの林道を
――のちのおもひに―立原道造――
軽井沢は、いつの時代も、また行きたくなる場所なのです。中山道を歩く旅人から始まり、宣教師、文化人など、多くの人がこの地に魅せられ、幾たびも訪れ、文人の堀辰雄や川端康成は、ついには家を建てました。
場所にはその場所になるべき何かが備わっている。
その場所からはきっと何かが醸成されているか、何かが放埒されている。
その何かによって、そこは特別な場所になる。
トポス(topos)には記憶が結びついています。軽井沢という土地が記憶する何かが、軽井沢に心惹かれる人の心の中にある何かを呼び起こすのでしょう。
軽井沢別想フロンティアはその「何か」に注意のカーソルを当てます。
プログラムでは、シーズンテーマにあわせて自分のトポスを見つけ、なぜそこに心惹かれるのか、その地に眠る記憶は何か、自分とトポスのアイダに関係線を引いていきます。そのトポスが、あなたが何度も訪れたくなる別想・軽井沢となるのです。
軽井沢を訪れたことがない人でも、本や写真を通して軽井沢に心惹かれるものがあるなら全然大丈夫。倶楽部を運営する守り人からのお題に答えていけば、遊民(倶楽部メンバー)は、自分が抱いている軽井沢のイメージをベースにした自分のトポスを持つことができます。
<クラブの構成> <稽古プログラム> <四季折々のイベント> |
軽井沢のリアルとヴァーチャルを行ったり来たりでインタースコアできるのが、軽井沢別想フロンティアのユニークネスです。
軽井沢は四季が豊かです。
12月開講のシーズンテーマは「しんしん・軽井沢」!
辞書を引くと、深々、森々、津々、駸々…様々なしんしんがあります。
連想シソーラスを広げ、守り人たちと一緒に、別想&リアル軽井沢の「しんしん」をデュアルに愉しみませんか?
皆さんの遊民登録をお待ちしています。
多読アレゴリア【軽井沢別想フロンティア】
【定員】20名
【開講日】2024年12月2日(月)
【申込締切日】2024年11月25日(月)
【受講費】月額11,000円(税込)*リアル開催の座(イベント)は別途会費制
*2クラブ目以降は、半額でお申し込みいただけます。
1クラブ申し込みされた方にはクーポンが発行されますので、そちらをご利用の上、2クラブ目以降をお申し込みください。
【開催期間】2024冬 2024年12月2日(月)~2025年2月23日(日)以後順次決定
お申し込みはこちらから
https://shop.eel.co.jp/products/detail/765
アイキャッチ画像:軽井沢別想フロンティア×山内貴暉
EDO風狂連(田中優子監修):EDOで別世が立ち上がるーーEDO風狂連花鳥風月之船立
多読ジムClassic:読書術をアップデート!自分だけのヴァージョン探し
OUTLYING CLUB(武邑光裕監修):少数なれど熟したり。はぐれ者で行こう!
軽井沢別想フロンティア:軽井沢にべつそうを!
大河ばっか!:Coming soon
群島ククムイ(今福龍太監修):Coming soon
千夜千冊パラダイス:Coming soon
身体多面体茶論:Coming soon
音づれスコア:Coming soon
中原洋子
編集的先達:ルイ・アームストロング。リアルでの編集ワークショップや企業研修もその美声で軽やかにこなす軽井沢在住のジャズシンガー。渋谷のビストロで週一で占星術師をやっていたという経歴をもつ。次なる野望は『声に出して歌いたい日本文学』のジャズ歌い。
【多読アレゴリア:軽井沢別想フロンティア倶楽部】軽井沢のトポスを編む旅へ。
あなたは、軽井沢と聞いて何を想像する? 森の静寂、別荘地の古い門、文豪の残した一行、それとも、朝靄に浮かぶ小径の、名もない風景? 軽井沢は、ただの避暑地ではない。 そこには、歴史と自然が織りなす無数の「 […]
【多読アレゴリア:軽井沢別想フロンティア倶楽部】別想の軽井沢で自分だけのトポスを深掘りしてみる
こんにちは 軽井沢別想フロンティアの守り人モリーナです。 私たちの倶楽部は、軽井沢をリアルにもヴァーチャルにも徹底的に愉しもうというコンセプトのもと生まれました。目指すのは別荘開拓ならぬ「別想開拓」です。   […]
地球を止めてくれ! なぜ、おりられないのか?【ニッチも冊師も☆中原洋子】
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コメント
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2025-06-10
この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。
2025-06-10
藤森は人間の生と死のプロセスをノートに書きつけ、霊がどこに行くかをずっと考えてきた。そして人間が死ぬ場所としてドンピシャの高さを見つけ出している。それが檜の1本柱の上に建つ地上4mの《徹》だ。春になると満開の桜の中に茶室が浮かび上がる。桜は死を連想させる。この高さの絶妙さを目の当たりにすると、美しさだけでなく恐怖さえも感じてしまうのだ。
2025-06-06
音夜會の予習には『愛は愛とて何になる』(小学館)が是非ともおススメ。松岡校長も寄稿しています。
さらに、あがた森魚さんの映画監督第一作「僕は天使ぢゃないよ」は、なかなかの怪作なのでご興味のある方は是非どうぞ。
監督・脚本・主演・歌唱あがた森魚で、他にも横尾忠則、大瀧詠一、緑魔子、桃井かおり、山本コウタロー、泉谷しげる、鈴木慶一などなど無駄に豪華キャストなのに、なぜかヒロイン役が一般人(たぶん...)で、びっくりするほどのセリフ棒読み。さすがにこれはダメだろうと思いながら観ているうちに、だんだんこの子がいい感じに見えてくるから不思議。あがたさんの「愛の理想形」を結晶化させたような作品です。