【こまつ座への招待状】東京裁判を扱った公演『夢の泪』 井上ひさし生誕90年記念第1弾 4/6開幕

2024/04/02(火)19:23
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わたしたち日本人は、

どうしてこうも心楽しまない日々を送っているのでしょうか。
どうしてこうもどことなく不安な毎日を過ごしているのでしょうか。

 

日本国は、わたしたち国民が自らの手で
そのあり方を創ってくことのできる民主主義の国であるはず、
それなのにどうして、
こうもなにもかもがうまく行かないのでしょうか。 

――井上ひさし

 

イシス編集学校で学ぶみなさんのもとに、劇場への招待状が届きました。校長松岡正剛と親交も深く、12[守]胸中サンズイ教室で学んだこともある井上麻矢さんからです。

 

井上麻矢さんは、ご存知のとおり、劇団こまつ座の代表。父・井上ひさしさんから、こまつ座を託されることになった経緯については、千夜千冊1625夜『夜中の電話』にも詳しく描かれています。校長松岡正剛が、2016年に肺がん手術にあたる前々夜に公開されたこの千夜には、イシスを託さんとする校長の思いも切々と綴られています。


4月6日(土)から29日(月・祝)まで、紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYAにてこまつ座第149回公園『夢の泪』が上演されます。東京裁判という硬質なテーマを笑いと音楽に乗せて編集したこの作品。校長松岡は、井上ひさしさんは「自分が死んで新作がつくれなくなっても、これまでの作品が上演されていればいくらでも新作に匹敵する感動がつくれると確信していたこと」に脱帽したといいます。劇団こまつ座の舞台に触れることで、様式の伝習と伝承を体感できるでしょう。

 


こまつ座 第149回公演 

『夢の泪』

井上ひさし生誕90年第一弾


《東京公演》
4月6日(土)- 4月29日(月・祝)
紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYA

 

作: 井上ひさし

演出:栗山民也
出演:ラサール石井 秋山菜津子 瀬戸さおり 久保酎吉 粕谷吉洋 藤谷理子 板垣桃子 前田旺志郎 土屋佑壱 朴勝哲

 

 

▼詳細はこまつ座HPから
http://www.komatsuza.co.jp/index.html

 

▼イシス編集学校のみなさんへのご優待があります。

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  • 梅澤奈央

    編集的先達:平松洋子。ライティングよし、コミュニケーションよし、そして勇み足気味の突破力よし。イシスでも一二を争う負けん気の強さとしつこさで、講座のプロセスをメディア化するという開校以来20年手つかずだった難行を果たす。校長松岡正剛に「イシス初のジャーナリスト」と評された。
    イシス編集学校メルマガ「編集ウメ子」配信中。

コメント

1~3件/3件

山田細香

2025-06-10

 この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
 建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。

山田細香

2025-06-10

 藤森は人間の生と死のプロセスをノートに書きつけ、霊がどこに行くかをずっと考えてきた。そして人間が死ぬ場所としてドンピシャの高さを見つけ出している。それが檜の1本柱の上に建つ地上4mの《徹》だ。春になると満開の桜の中に茶室が浮かび上がる。桜は死を連想させる。この高さの絶妙さを目の当たりにすると、美しさだけでなく恐怖さえも感じてしまうのだ。

堀江純一

2025-06-06

音夜會の予習には『愛は愛とて何になる』(小学館)が是非ともおススメ。松岡校長も寄稿しています。
さらに、あがた森魚さんの映画監督第一作「僕は天使ぢゃないよ」は、なかなかの怪作なのでご興味のある方は是非どうぞ。
監督・脚本・主演・歌唱あがた森魚で、他にも横尾忠則、大瀧詠一、緑魔子、桃井かおり、山本コウタロー、泉谷しげる、鈴木慶一などなど無駄に豪華キャストなのに、なぜかヒロイン役が一般人(たぶん...)で、びっくりするほどのセリフ棒読み。さすがにこれはダメだろうと思いながら観ているうちに、だんだんこの子がいい感じに見えてくるから不思議。あがたさんの「愛の理想形」を結晶化させたような作品です。