この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。

エディスト編集部から、学生の皆さんに耳寄り情報のおとどけです。
2024年春、編集工学研究所のイシス編集学校チームで、インターンを募集することになりました。今回は、特にエンジニアに興味・関心のある学生を歓迎します。
インターンとして参加していただく方には、イシス編集学校の事務局機能を担う学林局のプロジェクトに関わっていただきます。事務局といっても、活動は本当に多岐にわたります。講座運営、イベント、デザイン、映像編集、ウェブ制作、ウェブ管理、書籍化、システム運用、広告・宣伝、広報、外部とのプロジェクト、プロジェクト・マネジメントなどなどなど。仕事の内容は様々ですが、やる気さえあれば、初めてでも大丈夫です。スタッフと一緒に動きながら、仕事を覚え、プログラミングを学んでいっていただきます。
まずは以下のようなステップを体験いただきます。
・学校主催の各種イベントのサポート
・イシス編集学校の講座について学ぶ
・その後、プログラミングの学習・社内システムの開発等のサポート
編集学校でインターンとして仕事をするということは、「編集工学を学ぶこと」そのものです。「編集工学」は、編集工学研究所所長であり、イシス編集学校校長の松岡正剛が創始しました。ここでは、すべてのプロジェクトに、編集工学の考え方が取り入れられており、これをベースに思考し、行動し、表現していきます。ですので、ぜひ「編集工学」に関心のある方が志望してくださることをお待ちしています。もちろん、わからないことや困ったことがあれば、スタッフたちがサポートします。
仕事や学びの要素だけでなく、プロジェクトには楽しめる要素もたくさんあります。例えば、開催されるワークショップやイベントも、魅力いっぱいです。ワークショップでは、2万冊の蔵書を誇るブックサロンスペース本楼で、参加者を招いて本を使ったブック・ワークを実施したり。イベントでは、編集工学研究所著『情報の歴史21』(という分厚い歴史ガイドブック)を使って、各界著名人を招いてお話をおききしたり。とにかく知的刺激まんさい、好奇心をくすぐる活動ばかりです。毎回、スタッフはイベント・クルーとして、イベントの下準備、司会、参加者のエスコート、テーブルコーチ、音響・映像・写真、オンライン配信など、マルチに活躍します。そんななかで、もしかしたら、松岡正剛校長から直接アドバイスやフィードバックをもらう機会もあるかもしれません。
編集学校チームでは、過去に2人の学生が、インターンを経て正社員になりました。彼らは、学生の頃に編集学校で学び、そこで興味をもってインターンを始めました。今では日夜スタッフとして力を発揮しています。若いながらも責任ある仕事を任されていて、日々成長しています。
ここで、その2人を紹介します。
◆デザインの若きエース、穂積
大学在学中にイシス編集学校の基本コース[守]を受講。その際に興味をもって、インターンに参加。はじめは大手化粧品会社から依頼を受けたプロジェクト・チームに入り、サポート。編集学校の難関コース[離]を終えたのちに、デザイナーになると道を決める。今は編集学校のデザイン・ワークを一手に引き受け、作品をつくり続けている。
◇穂積を知る:
・イシスをDAN ZENにする7人【iGen001】穂積晴明 外郎売りからDJまで 多芸多才のデザイナー
・【オツ千vol.55 外伝】ムナーリでペアーノなデザイン探訪
◇仕事ポートフォリオの一例:
ビジネス・パーソンを対象にしたリベラルアーツ・プログラム「ハイパーエディティングプラットフォーム[AIDA]」のロゴ、イメージ画像、空間デザインは穂積が担当する
松岡正剛校長の著作『知の編集工学』(増補版)の装丁は、穂積によるデザイン・ワーク
◆編集に恋焦がれ獲得した道、山内
大学受験の試験問題となっていた松岡正剛の著作に高校時代に出会い、編集工学を知る。大学在学中にイシス編集学校へ入門。応用コース[破]受講時から、イベント『情報の歴史を読むシリーズ』に足しげく通い、編集工学研究所で働きたいことを熱心にアピール。インターンとして関わるようになり、さまざまなサポート業務を経て、映像編集という得意を認められる。現在は画像編集、映像編集で腕を伸ばすべくプロジェクトにあたる。
◇山内を知る:
◇仕事ポートフォリオの一例:
ハイパーエディティングプラットフォーム[AIDA]の中で、ビジネス・パーソンを対象に、学林局 吉村堅樹 林頭が行った編集工学の講義”義疏”を、1分動画にまとめた。
さあ、あなたも、編集学校チームに参加して、編集工学の世界を体験してみませんか。エンジニア志望者を優先しますが、興味・関心のある方はぜひお問い合わせを。応募方法や条件などの詳細は、以下のリンクからご覧ください。ご応募をお待ちしています!
編集で社会の未来を切り開きたい人、募集中
募集要項はこちら
エディスト編集部
編集的先達:松岡正剛
「あいだのコミュニケーター」松原朋子、「進化するMr.オネスティ」上杉公志、「職人肌のレモンガール」梅澤奈央、「レディ・フォト&スーパーマネジャー」後藤由加里、「国語するイシスの至宝」川野貴志、「天性のメディアスター」金宗代副編集長、「諧謔と変節の必殺仕掛人」吉村堅樹編集長。エディスト編集部七人組の顔ぶれ。
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2025-06-10
この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。
2025-06-10
藤森は人間の生と死のプロセスをノートに書きつけ、霊がどこに行くかをずっと考えてきた。そして人間が死ぬ場所としてドンピシャの高さを見つけ出している。それが檜の1本柱の上に建つ地上4mの《徹》だ。春になると満開の桜の中に茶室が浮かび上がる。桜は死を連想させる。この高さの絶妙さを目の当たりにすると、美しさだけでなく恐怖さえも感じてしまうのだ。
2025-06-06
音夜會の予習には『愛は愛とて何になる』(小学館)が是非ともおススメ。松岡校長も寄稿しています。
さらに、あがた森魚さんの映画監督第一作「僕は天使ぢゃないよ」は、なかなかの怪作なのでご興味のある方は是非どうぞ。
監督・脚本・主演・歌唱あがた森魚で、他にも横尾忠則、大瀧詠一、緑魔子、桃井かおり、山本コウタロー、泉谷しげる、鈴木慶一などなど無駄に豪華キャストなのに、なぜかヒロイン役が一般人(たぶん...)で、びっくりするほどのセリフ棒読み。さすがにこれはダメだろうと思いながら観ているうちに、だんだんこの子がいい感じに見えてくるから不思議。あがたさんの「愛の理想形」を結晶化させたような作品です。