この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。

ダイバーシティ&インクルージョン、心理的安全性、個々の強み……。いま、私たちが働く社会では、組織のありかたを変えていこうという動きが強くなってきています。新しい概念やルールや意見が、どんどん入ってくる。それによって組織は変革するいっぽうで、働く人にとっては、賛否両論うずまく意見をどのように処理したらよいのか、迷うこともあるでしょう。
とある金融機関の人事として、人材育成や採用などに携わる森川絢子師範がそのひとりでした。人や組織にかかわる仕事をするなかで、社内外から投げかけられる意見や情報の波に飲まれそうになった2021年春。なんとか、自分なりの考えをもちたいと焦っていたころ、編集学校の存在を家族が教えてくれたといいます。
入門してみると、「編集学校で学んだ『型』や『方法』を使うことで、見方を変えたり広げたりすることに新鮮な驚きと喜びを感じた」という森川師範。また、そのような編集術を身につけるプロセスにも感動したとか。イシスでは、受講生一人ひとりの個性に光をあて、それを引きだしていく「指南」が師範代から届けられるのが大きな特徴。
「編集学校に身をおいていると、社会で言及されているD&Iや心理的安全性などを実践するヒントがここにあると感じます」
学ぶ内容だけでなく、学ぶプロセスにも、仕事に活かせる何かを見つけたようです。
イシス編集学校では、2024年5月の開講にむけて学校説明会を開催いたします。2月25日(日)14時から15時30分まで、オンラインで開催。参加費は無料です。ナビゲーターは、森川師範。学校説明会では、簡単なワークを交えながら、森川師範が感動したというイシス編集学校独自の「お題→回答→指南」という稽古スタイルや、見方を変えることのできる編集の型や方法をお伝えいたします。
組織運営に行きづまりを感じておられる方、ご自身や働く仲間の発想をほぐしたい方、D&Iの実践にヒントを探しておられる方などに、とくに参考になる内容です。ぜひご参加ください。
学校説明会
2024年春イシス編集学校[守]基本コースが、5月13日(月)に開講します。いつでもどこからでもエクササイズができるユニークなしくみです。
5月の開講に先駆け、オンライン(Zoom)にて学校説明会行います。
内容をご体験いただくほか、受講方法のご説明や、受講にあたって気になることなど個別のご質問にもお答えします。
ご参加は無料です。
イシス編集学校 学校説明会
| ・イシス編集学校でまなべること
| ・編集稽古、教室でのまなびのしくみ
| ・Q&Aタイム
■日時:2024年2月25日(日)14:00-15:30
■費用:無料
■会場:オンライン(お申し込みの方にZoomアドレスをご案内します)
■人数:限定15名様まで
■ナビゲーター:イシス編集学校師範 森川絢子
■内容:イシス編集学校で学べる内容をわかりやすくご説明します。イシス独自の「編集稽古」をワークショップ形式で体験いただけます。少人数での開催となりますので、個別でのご相談にもじっくりとご対応いたします。
■申し込み:https://shop.eel.co.jp/products/detail/645
申込締切:2月22日(木)12:00
梅澤奈央
編集的先達:平松洋子。ライティングよし、コミュニケーションよし、そして勇み足気味の突破力よし。イシスでも一二を争う負けん気の強さとしつこさで、講座のプロセスをメディア化するという開校以来20年手つかずだった難行を果たす。校長松岡正剛に「イシス初のジャーナリスト」と評された。
イシス編集学校メルマガ「編集ウメ子」配信中。
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2025-06-10
この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。
2025-06-10
藤森は人間の生と死のプロセスをノートに書きつけ、霊がどこに行くかをずっと考えてきた。そして人間が死ぬ場所としてドンピシャの高さを見つけ出している。それが檜の1本柱の上に建つ地上4mの《徹》だ。春になると満開の桜の中に茶室が浮かび上がる。桜は死を連想させる。この高さの絶妙さを目の当たりにすると、美しさだけでなく恐怖さえも感じてしまうのだ。
2025-06-06
音夜會の予習には『愛は愛とて何になる』(小学館)が是非ともおススメ。松岡校長も寄稿しています。
さらに、あがた森魚さんの映画監督第一作「僕は天使ぢゃないよ」は、なかなかの怪作なのでご興味のある方は是非どうぞ。
監督・脚本・主演・歌唱あがた森魚で、他にも横尾忠則、大瀧詠一、緑魔子、桃井かおり、山本コウタロー、泉谷しげる、鈴木慶一などなど無駄に豪華キャストなのに、なぜかヒロイン役が一般人(たぶん...)で、びっくりするほどのセリフ棒読み。さすがにこれはダメだろうと思いながら観ているうちに、だんだんこの子がいい感じに見えてくるから不思議。あがたさんの「愛の理想形」を結晶化させたような作品です。