【特集】ETS群島リレー04@福岡 リノベーションミュージアムに肖って

2019/10/07(月)08:16
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 エディットツアースペシャル2019が福岡からスタートした。8月10日に行われたエディットツアーのテーマは「福岡をリノベーション」。会場となった旧博多市街のリノベーションミュージアム冷泉荘に肖った。


 ワークショップは参加者8名が福岡の情報を出しあうことから始まった。情報の地を変えながら連想することで、食、歴史、地理、生活など多様な視点の「たくさんの福岡」が引きだされる。それらを編集思考素で関連づけると情報の見え方が変わる。


 メインワークは、ここまでにそろえた情報と「今年に入って購入したもの」を結びつけ、福岡を面白くする企画を立てることだ。グループワークに入ってから20分後、「米づくりの思いが詰まったギフト」「観光客が寄ってくる美と健康の都市福岡」「自由と相互尊重の国USQ独立」の3本が仕上がった。20分あれば、初めて出会ったメンバーと手持ちの情報だけで企画を立てることができる。参加者はその秘訣に分け入っていく。

  • 石井梨香

    編集的先達:須賀敦子。懐の深い包容力で、師範としては学匠を、九天玄氣組舵星連としては組長をサポートし続ける。子ども編集学校の師範代もつとめる律義なファンタジスト。趣味は三味線と街の探索。

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コメント

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山田細香

2025-06-10

 この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
 建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。

山田細香

2025-06-10

 藤森は人間の生と死のプロセスをノートに書きつけ、霊がどこに行くかをずっと考えてきた。そして人間が死ぬ場所としてドンピシャの高さを見つけ出している。それが檜の1本柱の上に建つ地上4mの《徹》だ。春になると満開の桜の中に茶室が浮かび上がる。桜は死を連想させる。この高さの絶妙さを目の当たりにすると、美しさだけでなく恐怖さえも感じてしまうのだ。

堀江純一

2025-06-06

音夜會の予習には『愛は愛とて何になる』(小学館)が是非ともおススメ。松岡校長も寄稿しています。
さらに、あがた森魚さんの映画監督第一作「僕は天使ぢゃないよ」は、なかなかの怪作なのでご興味のある方は是非どうぞ。
監督・脚本・主演・歌唱あがた森魚で、他にも横尾忠則、大瀧詠一、緑魔子、桃井かおり、山本コウタロー、泉谷しげる、鈴木慶一などなど無駄に豪華キャストなのに、なぜかヒロイン役が一般人(たぶん...)で、びっくりするほどのセリフ棒読み。さすがにこれはダメだろうと思いながら観ているうちに、だんだんこの子がいい感じに見えてくるから不思議。あがたさんの「愛の理想形」を結晶化させたような作品です。