◎速報◎脳内探険?巨大パズル?年末恒例「本どこ屋」!

2023/12/22(金)15:30
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れんこん、ぎんなん、にんじん、きんかん、かんてん、うんどん(うどん)など「ん」がつく食べ物をたべると「運(うん)」が呼び込めるといわれる冬至。スーパーにはなんきん(かぼちゃ)がズラリと並ぶが、イシスも「ん」がつくものでは負けていない。豪徳寺ISIS館に約6万冊も並ぶ本(ほん)だ。しこたま運を呼び込んでくれそうな本たちに囲まれ、年末恒例の「本どこ屋」がはじまった。

 

●いざ脳内探険へ!

10日ほど前、学林局・八田英子律師からイシス編集学校の師範代あてに届いたお誘いメールにはこう書かれていた。

豪徳寺ISIS館では、毎年年末の本棚煤払いを「本どこ屋」と呼んで、恒例行事となっています。松岡校長の頭の中とソージ関係にある本楼・学林堂・応接室で本棚からのメッセージを感じながらの大ソージです。

校長がこの1年に新たに読んだ本たちを本楼のブビンガテーブルに並べ、ふさわしい棚に配架したり、すでに本棚に収まっている本を並べ直したりするのですが、1冊1冊の本に触れると、意外な発見があったり、校長のマーキング本に出会ったりして、なかなか楽しいです。

 

本棚煤払いと聞いてただの大掃除と思ったひと?「松岡校長の頭のなかとソージ(相似)関係にある本棚をソージ(掃除)する」という八田律師のダジャレをスルーしてはいけない。松岡正剛の脳内探険ができる世界にここだけの歳末行事なのだ。

 

▲(上)朝10時、イシス編集学校学林局・編集工学研究所・松岡正剛事務所のスタッフ、そしてイシス編集学校の師範・師範代・学衆の有志が本楼にあつまった。(下)セイゴオ脳内アドベンチャーをナビゲートするのは、松岡正剛事務所の寺平賢司さんと編集工学研究所の根岸麻恵さん(アイキャッチ画像)

▲(上)兵庫から新幹線に乗って前のりして駆けつけたプロカメラマン野住千恵子師範代(下)ただいま51[破]師範代登板中のアスレティックトレーナー紀平尚子師範代。本どこ屋の感想を尋ねると「気持ちいい~♡」

 

▲(上)ほんのれんラジオでおなじみ、編集工学研究所チーフエディター仁禮洋子さん(中)52[守]も受講しながら西へ東へ駆け回る編集工学研究所映像ディレクター小森康仁さん(下)大学司書で文楽フェチでおいしいカレーを求めてどこにでもいく米田奈穂師範

 

▲(上)教室の師範代に誘われて本楼初訪問の学衆・永田聖人さん。「図書館では書庫に入っていてなかなか見ることができないような古い本も、ここでは実際に手に取ることができるのがたのしい」とニコニコ(中)はやあがりの三浦純子師範代はひとあし先に「ダブり本」(重複している本が出てきたら持ち帰れるかも…というのも本どこ屋の密かな愉しみ♪)をゲット。いまではレアものになったイシス編集学校15周年記念のメモ帳(下)ももらって大喜びで帰っていた。

 

●このあとは巨大パズルがスタート!

ひととおり本棚の煤払いが終わったあとは、本の配架・並べ直しがはじまる。八田律師が「校長がこの1年に新たに読んだ本たちを本楼のブビンガテーブルに並べ、ふさわしい棚に配架したり、すでに本棚に収まっている本を並べ直したりする」と書いていた部分だ。ISIS館の本の並びをすべて脳内インプットしているといわれる寺平が陣頭指揮をとり、この本は2階の◯◯コーナーへ、この本は3階の◯◯コーナーへ、これは階段の◯◯へなどと次々に指示を出す。さながらISIS館全体をつかった巨大パズルのようだが、これが格別におもしろい。

 

本どこ屋は本日20時まで開催予定。

 

イシス編集学校の指導陣、学衆のみなさんのドタ参もお待ちしています!

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  • ▲小森セレクトのBGMがみなさんの入場を待っている(つい先ほど松岡校長も本楼に入場!)

  • 福井千裕

    編集的先達:石牟礼道子。遠投クラス一で女子にも告白されたボーイッシュな少女は、ハーレーに跨り野鍛冶に熱中する一途で涙もろくアツい師範代に成長した。日夜、泥にまみれながら未就学児の発達支援とオーガニックカフェ調理のダブルワークと子育てに奔走中。モットーは、仕事ではなくて志事をする。

コメント

1~3件/3件

山田細香

2025-06-10

 この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
 建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。

山田細香

2025-06-10

 藤森は人間の生と死のプロセスをノートに書きつけ、霊がどこに行くかをずっと考えてきた。そして人間が死ぬ場所としてドンピシャの高さを見つけ出している。それが檜の1本柱の上に建つ地上4mの《徹》だ。春になると満開の桜の中に茶室が浮かび上がる。桜は死を連想させる。この高さの絶妙さを目の当たりにすると、美しさだけでなく恐怖さえも感じてしまうのだ。

堀江純一

2025-06-06

音夜會の予習には『愛は愛とて何になる』(小学館)が是非ともおススメ。松岡校長も寄稿しています。
さらに、あがた森魚さんの映画監督第一作「僕は天使ぢゃないよ」は、なかなかの怪作なのでご興味のある方は是非どうぞ。
監督・脚本・主演・歌唱あがた森魚で、他にも横尾忠則、大瀧詠一、緑魔子、桃井かおり、山本コウタロー、泉谷しげる、鈴木慶一などなど無駄に豪華キャストなのに、なぜかヒロイン役が一般人(たぶん...)で、びっくりするほどのセリフ棒読み。さすがにこれはダメだろうと思いながら観ているうちに、だんだんこの子がいい感じに見えてくるから不思議。あがたさんの「愛の理想形」を結晶化させたような作品です。