この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。

毎月公開されるEdist記事は30本以上! Edist 編集部メンバーが厳選した、見逃せない ”今月の推しキジ” をお届けします。
今回は、チーム渦から羽根田月香さんにSelectionへ参加いただきました!チーム渦といえば、”ISIS wave”、学衆コラムがおもしろい。エディストには、比較的イシス編集学校を長く続けている方々が執筆していますが、このコラムは、途中で少しお稽古を離れている方々に、日常に感じる”編集”を語っていただくシリーズです。それぞれに日常で編集を発見している感じが秀逸です。マツコのイチオシです(笑)
いきなり マツコ’ plus One! ?
?もうすでにして14人の皆さんがコラムを綴られています、ISIS Wave!!!
おっと、話を戻しまして、、、さあ、今月はいったいどの記事が推されたのか?
それでは今月の推しキジをどうぞ。
⦿軽井沢風越学園の中学生「編集」でみらいをつくる!【ワークショップレポ】
「毎日を編集稽古状態にする」を今もっとも実践している一人。それが福井千裕さんです。春の感門之盟での本格デビュー以降、わずか半年のあいだに遊刊エディストに寄せた記事は26本。平均すれば、週1本以上という驚異的なペースです。
この記事は、この半年間の集大成ともいえる大作で、軽井沢にある風越学園での編集ワークショップをレポートしたものです。ワークショップを担当したエディスト編集長の吉村林頭も絶賛。とにもかくにも、まずは一読ください! ──上杉 公志
⦿今福龍太×松岡正剛「次の島影を求めて」【多読SP・読了式レポート】
本楼での至福時間といえば、2018年8月に開催された風韻講座特別篇「半冬氾夏の会・夏秋の渡り」(ゲスト小津夜景)がダントツですが、あの時と双璧をなすイベントが「多読ジムSP今福龍太を読む」読了式でした。
今福さんの言葉が本楼の隅々まで柔らかく響きわたって、おなかが温かくなる心地がしました。読衆のみなさんは今福さんの言葉に気持ちを重ねて、それでいて、一人ひとりが抱く今福龍太は十人十色。たくさんの今福龍太が本楼に溢れていたのでした。
今夏の出来事を「希有」という二文字から切り出し、エディストに刻んでくださったおかげで、いつでもあの時に戻れる気がします。── 後藤 由加里
マツコ’s Plus one!
ホンロウにたくさんのゲストがいらっしゃり、松岡校長と対談されていますが、今福龍太さんといえば、校長にプライベートな贈り物をされたことがセイゴオちゃんねるでニュースになっていましたよ!
?特別映像 松岡正剛 歪んだ真珠 produced by 今福龍太
⦿【15分で新書3冊】9/3(日)イシス編集学校 多読ジムによる「目次読書ワークショップ」開催します
多読ジムがいよいよ未入門者にも開放される。限定10名での新しき門はどのようなスタートを切るのか。その冊師を務めるのが、[守]名番匠でもあり、九州支所・九天玄氣組の懐刀でもある石井梨香である。自らワークショップナビゲータも務め、門へと誘う姿が凛々しい。ワークショップはすでに終わってしまったが、多読ジムの新門はまだ空いている。歴史を刻む最初の入門者は誰か。──吉村 堅樹
?マツコ’ plus One!?
あわせてよみたい!
【申込受付中】多読ジム<入門編>で新しい読書体験をしませんか?
(申込締切:10月2日(月))
4 チーム渦 羽根田’s 推しキジ!
─ 図書室の郷愁でPick!
⦿[AIDA]シーズン1 ボードインタビュー:岩井克人さん◆前編 資本主義に対抗できる普遍的なシステムとは
1953年に成立した学校図書館法は、公立私立問わず小中高への図書室の設置を義務付けています。では「編集の学校」であるイシスの図書室は何処なのか? じつは6万冊の蔵書を誇る知の殿堂「本楼」ではなく、ここエディストではないかと思わせてくれたのが今回の記事でした。取材構成も巧みで編集八段錦に則った語り手の突出も神々しい本アーカイブ。思い起こせば学校の図書室は誰でも出入り自由で、やさしい図書委員や司書が過去の名作なんかをお勧めしてくれていました。膨大なイシスの活動記録から卓越したエディスト司書が選りすぐった本アーカイブを読んだとき、陽が傾いた放課後の図書室と、他ならぬ自分に選んでくれた本を読むしあわせまで思い出したのでした。──羽根田 月香
みなさんのオシは、見つかりましたか?
以上、2023年8月の記事から、エディスト編集部の”イチ推しキジ” を厳選してお届けしました。
エディスト編集部
編集的先達:松岡正剛
「あいだのコミュニケーター」松原朋子、「進化するMr.オネスティ」上杉公志、「職人肌のレモンガール」梅澤奈央、「レディ・フォト&スーパーマネジャー」後藤由加里、「国語するイシスの至宝」川野貴志、「天性のメディアスター」金宗代副編集長、「諧謔と変節の必殺仕掛人」吉村堅樹編集長。エディスト編集部七人組の顔ぶれ。
イシス編集学校のアドバイザリー・ボード「ISIS co-mission」(イシス・コミッション)に名を連ねる9名のコミッション・メンバーたちが、いつどこで何をするのか、編集的活動、耳寄りニュースなど、予定されている動静を […]
田中優子の酒上夕書斎|第一夕『普賢』石川淳(2025年5月27日)
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【多読アレゴリアTV】一倉広美の「イチクラ!」着物をアートでコーデする
芽吹きの春から滴りの夏へ。いよいよ熱を帯びてきた多読アレゴリアの旬をお届けします。松岡正剛より「支度天」の名を受けたダンドリ仕掛け人・武田英裕キャスターと共に、守師範の一倉広美がアシスタントをつとめる『多読アレゴリアTV […]
この春オープンした「多読ジムClassic(25春)」も、数日のアディショナルタイムを経て、5月28日に今シーズンを無事に終了しました。3つのトレーニングお題を一挙出題! という初の試みのなか、好きなお題から、自由に行っ […]
イシス編集学校で予定されている毎月の活動をご案内する短信「イシスDO-SAY(ドウ-セイ)」。 6月のDo-Sayをお届けします。今月はイベントを多数予定していますよ!そして、イシス編集学校初のクラブ活動 […]
コメント
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2025-06-10
この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。
2025-06-10
藤森は人間の生と死のプロセスをノートに書きつけ、霊がどこに行くかをずっと考えてきた。そして人間が死ぬ場所としてドンピシャの高さを見つけ出している。それが檜の1本柱の上に建つ地上4mの《徹》だ。春になると満開の桜の中に茶室が浮かび上がる。桜は死を連想させる。この高さの絶妙さを目の当たりにすると、美しさだけでなく恐怖さえも感じてしまうのだ。
2025-06-06
音夜會の予習には『愛は愛とて何になる』(小学館)が是非ともおススメ。松岡校長も寄稿しています。
さらに、あがた森魚さんの映画監督第一作「僕は天使ぢゃないよ」は、なかなかの怪作なのでご興味のある方は是非どうぞ。
監督・脚本・主演・歌唱あがた森魚で、他にも横尾忠則、大瀧詠一、緑魔子、桃井かおり、山本コウタロー、泉谷しげる、鈴木慶一などなど無駄に豪華キャストなのに、なぜかヒロイン役が一般人(たぶん...)で、びっくりするほどのセリフ棒読み。さすがにこれはダメだろうと思いながら観ているうちに、だんだんこの子がいい感じに見えてくるから不思議。あがたさんの「愛の理想形」を結晶化させたような作品です。