松岡正剛写真 展示します [8/22(火)〜27(日) 東京 渋谷]

2023/08/18(金)08:30 img
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 ソール・ライター展が渋谷ヒカリエで開催中だ。(会期8月23日まで)洗練された構図、溢れる色彩、丁寧な視線。「神秘的なことは馴染み深い場所で起きると思っている。なにも、世界の裏側まで行く必要はないんだ」という言葉を遺しているように、ニューヨーク イースト・ヴィレッジを50年以上に渡り、撮り続けたソール・ライター。だからと言って、ニューヨークを通して何かを伝えたいというメッセージ性はあまり感じられず、いちいち説教くさくないところがかえって街の抒情を感じさせてくれる。とりわけ、足元だけでジョン・ケージを撮った一枚は秀逸だ。部分で全体を伝えるというアプローチは、どこまでも憧れていたい方法である。

 

 ソール・ライターに肖って、というわけではありませんが、渋谷の小さいギャラリーで行われるグループ展で校長松岡正剛の写真を展示します。ポートレートや書斎での執筆風景など、この一年で撮影した写真5点。今回ははじめて松岡正剛という人物に触れる人たちのために作品を組み立てましたが、校長に馴染みのある方もあまり見ることがないであろうカットも含めました。果たして”神秘的なこと“は撮れているかどうか。この夏限りの展示になります。写真で校長松岡を味わってみたい方、お気軽にお立ち寄りください。(作者はときどき在廊します)

 

協力:松岡正剛事務所、株式会社百間

 


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 会期:2023年8月22日(火)〜8月27日(日)

 時間:11:00〜19:00 [最終日11:00-16:30]

 入場:無料

 会場:ギャラリー・ルデコ(渋谷駅東口徒歩5分)


 

  • 後藤由加里

    編集的先達:石内都
    NARASIA、DONDENといったプロジェクト、イシスでは師範に感門司会と多岐に渡って活躍する編集プレイヤー。フレディー・マーキュリーを愛し、編集学校のグレタ・ガルボを目指す。倶楽部撮家として、ISIS編集学校Instagram(@isis_editschool)更新中!

コメント

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山田細香

2025-06-10

 この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
 建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。

山田細香

2025-06-10

 藤森は人間の生と死のプロセスをノートに書きつけ、霊がどこに行くかをずっと考えてきた。そして人間が死ぬ場所としてドンピシャの高さを見つけ出している。それが檜の1本柱の上に建つ地上4mの《徹》だ。春になると満開の桜の中に茶室が浮かび上がる。桜は死を連想させる。この高さの絶妙さを目の当たりにすると、美しさだけでなく恐怖さえも感じてしまうのだ。

堀江純一

2025-06-06

音夜會の予習には『愛は愛とて何になる』(小学館)が是非ともおススメ。松岡校長も寄稿しています。
さらに、あがた森魚さんの映画監督第一作「僕は天使ぢゃないよ」は、なかなかの怪作なのでご興味のある方は是非どうぞ。
監督・脚本・主演・歌唱あがた森魚で、他にも横尾忠則、大瀧詠一、緑魔子、桃井かおり、山本コウタロー、泉谷しげる、鈴木慶一などなど無駄に豪華キャストなのに、なぜかヒロイン役が一般人(たぶん...)で、びっくりするほどのセリフ棒読み。さすがにこれはダメだろうと思いながら観ているうちに、だんだんこの子がいい感じに見えてくるから不思議。あがたさんの「愛の理想形」を結晶化させたような作品です。