この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。

そもそも「編集」って何ですか? イシス編集学校に興味をおもちの方が、かならず抱く疑問です。その疑問にお答えする場をご用意しました。無料の学校説明会です。
イシスで学ぶ「編集」とは、書籍や雑誌、動画といった狭義の「編集」よりも幅広いものです。人と会話するとき、毎日の献立を考えるとき、企画を立てるとき、仕事や日々の生活のあらゆるシーンでの頭の使い方が変わります。
9月2日の学校説明会では、フリーランスの書籍編集者として働く田中むつみ師範代が、イシスで身に付く「編集術」についてみなさまにご案内します。田中師範代は、大学卒業後、出版社に就職し、長年にわたり雑誌編集に従事。あるとき、イシス編集学校の「編集力チェック」のバナー広告に出合い、「自分には編集力があるんだろうか?」「そもそも編集力って何?」と疑問に思ったといいます。
2015年にイシス編集学校に入門してから8年。イシスで学んだ「編集思考素」という型が、書籍編集にも役立つのはなぜなのか。入門してから、本の読み方はどんなふうに変わったのか。90分で、実体験もまじえながらたっぷりとお伝えします。
イシス編集学校 学校説明会
■日時:2023年9月2日(土)14:00~15:30(リアル開催)
■費用:無料
■会場:編集工学研究所「本楼」(世田谷区赤堤)
■定員:限定15名様まで
■対象:未入門者のみなさま
■内容:イシス編集学校で学べることや、編集稽古・教室での学びの仕組みをご案内します。ミニワークで編集稽古を体験いただけます。Q&Aタイムもありますので、気になることは何でもご質問ください。ふだんは一般公開されていない「本楼」を見学するまたとないチャンスです。
■ナビゲーター:田中むつみ(書籍編集者、文章添削士)
■お申し込みはこちらから:https://shop.eel.co.jp/products/detail/556
●学校説明会参加者の声
・受動的な説明会をイメージしていましたが、実際に参加してみると複数のお題に回答し、詳細なコメントをいただけて、大変楽しく密度の濃い時間を過ごせました。(40代、男性、コンピューター関連技術職)
・お題を解く行為がスポーツのように感じられて爽快感がありました。編集力の効用として、聞く力も身に着くのではないか、という発見もあり、大変有意義な時間でした。(50代、女性、会社員)
・自分で発想することも楽しかったですが、人の考えを聴くのも刺激になりました。自由に意見を出し合える場が心地よかったです。
型があることにより、思考の筋道が明確になり、制限が思考の手綱を握っているように思えました。(30代、男性、総務・人事・事務)
梅澤奈央
編集的先達:平松洋子。ライティングよし、コミュニケーションよし、そして勇み足気味の突破力よし。イシスでも一二を争う負けん気の強さとしつこさで、講座のプロセスをメディア化するという開校以来20年手つかずだった難行を果たす。校長松岡正剛に「イシス初のジャーナリスト」と評された。
イシス編集学校メルマガ「編集ウメ子」配信中。
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コメント
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2025-06-10
この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。
2025-06-10
藤森は人間の生と死のプロセスをノートに書きつけ、霊がどこに行くかをずっと考えてきた。そして人間が死ぬ場所としてドンピシャの高さを見つけ出している。それが檜の1本柱の上に建つ地上4mの《徹》だ。春になると満開の桜の中に茶室が浮かび上がる。桜は死を連想させる。この高さの絶妙さを目の当たりにすると、美しさだけでなく恐怖さえも感じてしまうのだ。
2025-06-06
音夜會の予習には『愛は愛とて何になる』(小学館)が是非ともおススメ。松岡校長も寄稿しています。
さらに、あがた森魚さんの映画監督第一作「僕は天使ぢゃないよ」は、なかなかの怪作なのでご興味のある方は是非どうぞ。
監督・脚本・主演・歌唱あがた森魚で、他にも横尾忠則、大瀧詠一、緑魔子、桃井かおり、山本コウタロー、泉谷しげる、鈴木慶一などなど無駄に豪華キャストなのに、なぜかヒロイン役が一般人(たぶん...)で、びっくりするほどのセリフ棒読み。さすがにこれはダメだろうと思いながら観ているうちに、だんだんこの子がいい感じに見えてくるから不思議。あがたさんの「愛の理想形」を結晶化させたような作品です。