やっぱり近大生、おもろいやん【51守開講】

2023/05/12(金)12:58
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 まるで大喜利だった。お題は「今まで人に言ったことがない自己紹介」。秘密をさらすわけではない。今まで他人に伝えることのなかった自分の情報に注意のカーソルを向けて、自己紹介しようというのだ。

 

 51[守]が開講した5月8日、近畿大学(近大、大阪府東大阪市)で入門者を対象にリアル交流会が開かれた。10代の1回生から60代の通信学部生まで、Zoomを含め17人がガラス張りの教室ビブリオシアター「ACT-116」に集った。

 

 イシス編集学校学林局・衣笠純子の進行で一人一人が前に出て話す。初めて顔を合わせる学生は席に着いた時から緊張気味。大丈夫かな、の心配は…杞憂だった。みんな臆することなくノリノリで「人に言ったことがない自己紹介」を発表していく。

 

お土産で買った煎餅が割れてしまって。どう渡そうか考えています
新発売、割れ煎餅ですと言って渡しては?


メークをしながらドラマを見ていたら、感動シーンで涙が出てメークやりなおしました

お題を考えながらメークするといいかも

 

読んでいた本がおもしろくて徹夜したんですが、数日経つとタイトルも内容も忘れてしまった
逆に、その本が気になってきた

 

友達と夜9時くらいから始めたゲームが盛り上がって、気が付くと朝5時!
読書もゲームも、熱中すれば徹夜で遊ぶ近大生

 

親の前で新聞を読むふりをして、顔を隠して二度寝しています
新聞は何に使える? 新しいお題001番だ

 

 さすが大阪の大学、笑いが程よく包まれている(右側のツッコミは筆者の心の声です)。場が十分温まったところで実際のお題001番「コップは何に使える?」に挑戦する。制限時間は5分。ここでも、あっという間に20個以上上げたツワモノがいる。さっそく発表してもらおう。

 

「サランラップのCMに使う」
「キャラクターグッズにする」
「積んでピラミッドをつくる」…
いきなりサランラップのCMとは。コップ単体だけでなく、他の情報と組み合わせて、新しい情報を作り出している。もう編集の中級者レベルです。

 

 これでまだ開講初日である。近大生おそるべし。「あの学衆の回答おもしろいなぁ」と思ったら、それは近大生かもしれない。

 


イシス編集学校51[守]近大番
 梅澤奈央、景山和浩、齋藤成憲、後藤由加里(イシス編集学校)
 衣笠純子、橋本英人(編集工学研究所)


 

  • 景山和浩

    編集的先達:井上ひさし。日刊スポーツ記者。用意と卒意、機をみた絶妙の助言、安定した活動は師範の師範として手本になっている。その柔和な性格から決して怒らない師範とも言われる。

コメント

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山田細香

2025-06-10

 この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
 建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。

山田細香

2025-06-10

 藤森は人間の生と死のプロセスをノートに書きつけ、霊がどこに行くかをずっと考えてきた。そして人間が死ぬ場所としてドンピシャの高さを見つけ出している。それが檜の1本柱の上に建つ地上4mの《徹》だ。春になると満開の桜の中に茶室が浮かび上がる。桜は死を連想させる。この高さの絶妙さを目の当たりにすると、美しさだけでなく恐怖さえも感じてしまうのだ。

堀江純一

2025-06-06

音夜會の予習には『愛は愛とて何になる』(小学館)が是非ともおススメ。松岡校長も寄稿しています。
さらに、あがた森魚さんの映画監督第一作「僕は天使ぢゃないよ」は、なかなかの怪作なのでご興味のある方は是非どうぞ。
監督・脚本・主演・歌唱あがた森魚で、他にも横尾忠則、大瀧詠一、緑魔子、桃井かおり、山本コウタロー、泉谷しげる、鈴木慶一などなど無駄に豪華キャストなのに、なぜかヒロイン役が一般人(たぶん...)で、びっくりするほどのセリフ棒読み。さすがにこれはダメだろうと思いながら観ているうちに、だんだんこの子がいい感じに見えてくるから不思議。あがたさんの「愛の理想形」を結晶化させたような作品です。