この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。

毎月公開されるEdist記事は30本以上! Edist 編集部メンバーが厳選した、見逃せない ”今月の推しキジ” をお届けします。
今月から、新しく立ち上がった「チーム渦」を代表して、角山ジャイアン祥道師範がセレクションに参加します。熟練の技に編集術の学びを活かすプロのライターがどの記事をPickするのか?!
そして、最近、エディスト・ライターへの「文章講座」を開発・実施し、ますます人気を博する梅澤奈央師範も、今回のPickに登場です。
皆さんの推しキジはどれでしたか? それでは今月のイチオシ、いってみよぅー!
◎遊刊エディスト編集部◎ 吉村堅樹 林頭, 金宗代 代将, 川野貴志 師範, 後藤由加里 師範, 上杉公志 師範代, 梅澤奈央 師範、角山祥道 師範、松原朋子 師範代
3月のイシスのビッグイベントといえば「感門之盟」。その舞台裏で新しくエディストの「JUSTチーム」がうまれ、新しいチームのあり方でイシスのJUSTを伝える試みがスタートしたことをご存知ですか^^
イシス歴も様々な6名(この記事の公開時点)がチームにジョインされています。教室での編集稽古で、学衆の多様なあり方が教室をよりイキイキさせるように、JUSTのメンバーのバックボーンやチームへの関与のあり方もその時々で色々で多様でありたいと願っています。
気になるJUSTチームのメンバーのお名前と記事一覧へのリンクはこちらです↓
新!Justチーム
これからもご注目くださいませ^^ ──上杉 公志
イシス編集学校の”今”を伝える遊刊エディストのなかで、最も重要視されている記事カテゴリー。実施されるイベントや、今まさに起こった出来事を、その日のうちにレポートしたものが、このカテゴリーに認定される。エディスト創刊以来、JUST記事は吉村、上杉などが中心に執筆してきたが、今回、JUST記事を専門で執筆する「チーム」が誕生。これを「JUSTチーム」と呼ぶ。
マツコ’s Plus one?!
JUST記事を書くために必要な15の編集技法を、64技法から抽出してみたぜ。
01収集、02選択、07要約、08凝縮、14配置、
27引用、34強調、42補加、43削除、47構造、
50焦点、51報道、53筋道、55場面、60通訳、
文章は「書き出し」で決まります。パッと切りだす。スッと差しだす。松岡校長のいう「ポッと出」こそが、記事の命です。先日の感門之盟でデビューを飾ったJUSTチームの記事にも、見事な「ポッと出」がありました。めでたく紅白2種類の記事をご紹介します。
まずはこちら。清水幸江さんが感門団の舞台裏を描いた記事です。
この冒頭、読んでみてくださいよ。「黒膜の奥で、赤玉が蠢く」 痺れました。本楼にてカメラやマイクなどテクニカルまわりを担当する「黒膜衆」と、参加者をおもてなしする「感門団」をミメロギアするなんて、清水さんが史上初なのではないでしょうか。ミメロギアは、関係なさそうな二者間のあいだに関係線を見つけるという方法だという本質を思いださせてくれました。
赤玉のつぎは、白花とまいりましょう。北條玲子さんが書いたオープニング記事です。
⦿花が咲く 律走エディトリアリティスタート【第81回感門之盟】
「本楼に、凛とした花が咲きほこる」 和装の麗しい長島順子師範代と佐々木千佳局長のお写真とともに、なんとも華やかな記事が感門の開幕を告げてくれました。「桜の長島・木蓮の佐々木」と対比させたことで、「花」に焦点を絞ったブレないまっすぐなメッセージとなりました。清水さん、北條さんのミメロギアに敬意を表し、この2記事をセットでオシ記事に選びます。── 梅澤 奈央
マツコ’s Plus one!
?お題:ウメ子の文章講座をJUSTせよ!
?編集記者ウメコが秘伝のNGルールをついに開示!? (執筆:畑本ヒロノブ)
?ネタのタネ ウメコが明かす取材の奥義@JUSTライターデビュー直前講座(執筆:清水幸江)
?気まぐれ猫を惹きつけろ! 遊刊エディスト ライティングのコツ(執筆:北條玲子)
長野から汁講ドキュメント記事が届きました。
49[破]で華岡晃生師範が担当していた2教室には長野在住者が多いという。
善光寺周辺に点在する長野のISISスポットを巡る合同汁講レポート。寒空の下でも編集仲間と過ごす時間がとてもあたたかなものであったことを、写真と文章で伝えてくれています。参加した学衆一人ひとりのプロフィールがいきいきと描かれているところも出色。遊刊エディストで有名人となった”エアサックス加藤”の楽しげな表情にも注目です。──後藤 由加里
4 角山’s 推しキジ!
─ チーム渦・角山’s 推しキジ!─ ウズウズを発見、でPick!
最近の守のエディストが熱い。これがその代表です。この記事にはいくつかの仕掛けがあって、ひとつめは書き出しです。これ、既存メディアではできません(どこか[守]の教室を思わせる文字の並びです)。もうひとつは、50[守]が終わったその日の夜に出した、という即応性。そしてひとつのコースが終わった、という内側の出来事を事件化することで外に接続していること。「校内壁新聞の世界化」です。ここに大きな渦が生まれています。 ──角山祥道
角山師範と言えば、渦チームでも、[守]の指導人としても、エディストをにぎわせてくださっていますよ〜!ジャイアン、おそるべし♪
マツコ’s Plus one!???
渦1:チーム渦presents, コースを終えた学衆さんが、その後の日々を綴ります
?ルル3条で挑んだ病院編集――石川英昭の ISIS wave
?身体×言葉×音楽のインタースコア――松岡竜大のISIS wave
渦2:51[守]指導陣によるリレー・コラムがスタート!
⦿【ISIS BOOK REVIEW】芥川賞『荒地の家族』書評~ 介護者の場合
芥川賞、直木賞をブックレビューする第二弾。久しぶりに物語王子の異名を持つ宮前鉄也が魅せた。母の介護と作品の朗読を重ね、書評に仕上げた編集は、[破]アリストテレス賞の知文術でもぜひ手本にしてもらいたい。15年前のアリストテレス大賞受賞者の腕前がいささかも衰えていないことを見せてくれた。 ──吉村 堅樹
みなさんのオシは、見つかりましたか?
以上、2023年3月の記事から、エディスト編集部の”イチ推しキジ” を厳選してお届けしました。
エディスト編集部
編集的先達:松岡正剛
「あいだのコミュニケーター」松原朋子、「進化するMr.オネスティ」上杉公志、「職人肌のレモンガール」梅澤奈央、「レディ・フォト&スーパーマネジャー」後藤由加里、「国語するイシスの至宝」川野貴志、「天性のメディアスター」金宗代副編集長、「諧謔と変節の必殺仕掛人」吉村堅樹編集長。エディスト編集部七人組の顔ぶれ。
イシス編集学校のアドバイザリー・ボード「ISIS co-mission」(イシス・コミッション)に名を連ねる9名のコミッション・メンバーたちが、いつどこで何をするのか、編集的活動、耳寄りニュースなど、予定されている動静を […]
田中優子の酒上夕書斎|第一夕『普賢』石川淳(2025年5月27日)
学長 田中優子が一冊の本をナビゲートするYouTube LIVE番組「酒上夕書斎(さけのうえのゆうしょさい」。書物に囲まれた空間で、毎月月末火曜日の夕方に、大好きなワインを片手に自身の読書遍歴を交えながら語ります。 &n […]
【多読アレゴリアTV】一倉広美の「イチクラ!」着物をアートでコーデする
芽吹きの春から滴りの夏へ。いよいよ熱を帯びてきた多読アレゴリアの旬をお届けします。松岡正剛より「支度天」の名を受けたダンドリ仕掛け人・武田英裕キャスターと共に、守師範の一倉広美がアシスタントをつとめる『多読アレゴリアTV […]
この春オープンした「多読ジムClassic(25春)」も、数日のアディショナルタイムを経て、5月28日に今シーズンを無事に終了しました。3つのトレーニングお題を一挙出題! という初の試みのなか、好きなお題から、自由に行っ […]
イシス編集学校で予定されている毎月の活動をご案内する短信「イシスDO-SAY(ドウ-セイ)」。 6月のDo-Sayをお届けします。今月はイベントを多数予定していますよ!そして、イシス編集学校初のクラブ活動 […]
コメント
1~3件/3件
2025-06-10
この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。
2025-06-10
藤森は人間の生と死のプロセスをノートに書きつけ、霊がどこに行くかをずっと考えてきた。そして人間が死ぬ場所としてドンピシャの高さを見つけ出している。それが檜の1本柱の上に建つ地上4mの《徹》だ。春になると満開の桜の中に茶室が浮かび上がる。桜は死を連想させる。この高さの絶妙さを目の当たりにすると、美しさだけでなく恐怖さえも感じてしまうのだ。
2025-06-06
音夜會の予習には『愛は愛とて何になる』(小学館)が是非ともおススメ。松岡校長も寄稿しています。
さらに、あがた森魚さんの映画監督第一作「僕は天使ぢゃないよ」は、なかなかの怪作なのでご興味のある方は是非どうぞ。
監督・脚本・主演・歌唱あがた森魚で、他にも横尾忠則、大瀧詠一、緑魔子、桃井かおり、山本コウタロー、泉谷しげる、鈴木慶一などなど無駄に豪華キャストなのに、なぜかヒロイン役が一般人(たぶん...)で、びっくりするほどのセリフ棒読み。さすがにこれはダメだろうと思いながら観ているうちに、だんだんこの子がいい感じに見えてくるから不思議。あがたさんの「愛の理想形」を結晶化させたような作品です。