【速報!】村田沙耶香賞発表 多読SP

2022/12/24(土)18:07
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村田沙耶香賞はいったい誰が手にするのか…!?

 

本日、多読ジムSP村田沙耶香篇の読了式が豪徳寺・本楼でおこなわれた。
読了式では、修了作品に対してアワードが贈呈された。アワードは、村田沙耶香さんご本人が選出する村田沙耶香賞、そしてメッセージ賞、メソッド賞、メディア賞の四賞だ。

メディア・メソッド・メッセージは、編集学校のメディエーションの型である3M(Media・Method・Message)からとられている。メッセージ賞は木村久美子月匠、メソッド賞は小倉加奈子析匠、メディア賞は金宗代代将が選出した。

 

3Mが重視された理由は、今回の修了作品の制作ルールの自由度にある。修了制作は、村田さんの希望もあり、漫画でも写真でも詩歌でも絵画でも書評でもなんでもあり、というきわめて自由度の高いルールが設定された。そのため、実際に提出された作品も、漫画、写真、詩歌、絵本、エッセイ等、編集学校史上、稀に見る豊かなバリエーションのメディエーションが出揃った。そのぶん、個人のメディエーションの力が問われたというわけだ。そこで3M三賞の授与が決定した。

村田沙耶香賞、メッセージ賞、メソッド賞、メディア賞の受賞者には、それぞれの賞の選出者から賞品として本が贈呈される。気になる村田沙耶香賞の賞品とは…。


◆メッセージ賞 村山明日香さん◆

 

賞品:『アホウドリの迷信』

 

◆メソッド賞 山田細香さん◆

 

賞品:『植物は<未来>を知っている』

 

◆メディア賞 山本春奈さん◆

 

賞品:『誰も知らないレオ・レオーニ』

 

◆村田沙耶香賞 山田細香さん◆

 

賞品:村田沙耶香さん所蔵の『文學界』

 

村田沙耶香賞は山田細香さんが受賞した。山田さんはメソッド賞も同時受賞し、ダブル受賞となった。

授賞式後には、村田沙耶香さんからサプライズ特別賞の発表もあり、山田細香さん、山本春奈さん、村山明日香さん、上杉公志さんにクリスマスプレゼントとして、キャンドルが贈られた。

 

  • 金 宗 代 QUIM JONG DAE

    編集的先達:宮崎滔天
    最年少《典離》以来、幻のNARASIA3、近大DONDEN、多読ジム、KADOKAWAエディットタウンと数々のプロジェクトを牽引。先鋭的な編集センスをもつエディスト副編集長。
    photo: yukari goto

コメント

1~3件/3件

山田細香

2025-06-10

 この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
 建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。

山田細香

2025-06-10

 藤森は人間の生と死のプロセスをノートに書きつけ、霊がどこに行くかをずっと考えてきた。そして人間が死ぬ場所としてドンピシャの高さを見つけ出している。それが檜の1本柱の上に建つ地上4mの《徹》だ。春になると満開の桜の中に茶室が浮かび上がる。桜は死を連想させる。この高さの絶妙さを目の当たりにすると、美しさだけでなく恐怖さえも感じてしまうのだ。

堀江純一

2025-06-06

音夜會の予習には『愛は愛とて何になる』(小学館)が是非ともおススメ。松岡校長も寄稿しています。
さらに、あがた森魚さんの映画監督第一作「僕は天使ぢゃないよ」は、なかなかの怪作なのでご興味のある方は是非どうぞ。
監督・脚本・主演・歌唱あがた森魚で、他にも横尾忠則、大瀧詠一、緑魔子、桃井かおり、山本コウタロー、泉谷しげる、鈴木慶一などなど無駄に豪華キャストなのに、なぜかヒロイン役が一般人(たぶん...)で、びっくりするほどのセリフ棒読み。さすがにこれはダメだろうと思いながら観ているうちに、だんだんこの子がいい感じに見えてくるから不思議。あがたさんの「愛の理想形」を結晶化させたような作品です。