この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。

世間が年忘れに励む12月20日(金)、本楼では本〆會が催された。松岡校長の親しい方々とイシス編集学校の師範・師範代たちで総勢100名を超える参加者が集い、一年を振り返り言葉を交わし合った。
この日は12月24日(火)発売の千夜千冊エディション『編集力』のジャケットにもなっているあのスカジャンもお目見えした。
お酒や食事を楽しみながらゆるやかに始まり、宴は夜中まで続く。太田香保総匠のお手製サングリアはあっという間に売り切れた。
松岡校長から今年を振り返ってご挨拶。
現在、Youtube番組「ツッカム正剛」で対談をしているファッションデザイナー・川西遼平さんが松岡校長と一年半かけて作った”松岡正剛服”も並んだ。スカジャン、シャツ、ジャケット、パンツ、ベスト、小物など全て受注生産となる。スカジャンは10着限定。
松岡×川西の対談は4回に渡り配信される。現在2回目まで視聴できる。
最新の千夜千冊エディション『編集力』と写真に収められた松岡校長。
“松岡正剛服”を撮影したのは写真家の渡辺眸さん。
“千夜千冊”を着る男、学林局・穂積晴明
川西遼平さんも本〆會に駆けつけ、打ち上げでは「ツッカム正剛」が数時間に渡り真夜中まで展開された。
打ち上げも終わり、人が少なくなった夜更けの本楼でしばしの寛ぎ。スタッフたちと談話をした後、千夜千冊の執筆のためデスクに戻った。結局、松岡校長だけは「本〆」とはならなかった。
後藤由加里
編集的先達:石内都
NARASIA、DONDENといったプロジェクト、イシスでは師範に感門司会と多岐に渡って活躍する編集プレイヤー。フレディー・マーキュリーを愛し、編集学校のグレタ・ガルボを目指す。倶楽部撮家として、ISIS編集学校Instagram(@isis_editschool)更新中!
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コメント
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2025-06-10
この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。
2025-06-10
藤森は人間の生と死のプロセスをノートに書きつけ、霊がどこに行くかをずっと考えてきた。そして人間が死ぬ場所としてドンピシャの高さを見つけ出している。それが檜の1本柱の上に建つ地上4mの《徹》だ。春になると満開の桜の中に茶室が浮かび上がる。桜は死を連想させる。この高さの絶妙さを目の当たりにすると、美しさだけでなく恐怖さえも感じてしまうのだ。
2025-06-06
音夜會の予習には『愛は愛とて何になる』(小学館)が是非ともおススメ。松岡校長も寄稿しています。
さらに、あがた森魚さんの映画監督第一作「僕は天使ぢゃないよ」は、なかなかの怪作なのでご興味のある方は是非どうぞ。
監督・脚本・主演・歌唱あがた森魚で、他にも横尾忠則、大瀧詠一、緑魔子、桃井かおり、山本コウタロー、泉谷しげる、鈴木慶一などなど無駄に豪華キャストなのに、なぜかヒロイン役が一般人(たぶん...)で、びっくりするほどのセリフ棒読み。さすがにこれはダメだろうと思いながら観ているうちに、だんだんこの子がいい感じに見えてくるから不思議。あがたさんの「愛の理想形」を結晶化させたような作品です。