この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。

梅が咲き桜が咲いて入学、入社、入門…49[守]が開講して2週間、お疲れではないだろうか?
イシス編集学校は開講して2週間。お題も回答も指南もバンバン届く。毎日イキイキとした交わし合いが絶えない。まるで疲れ知らずだ。 開講日「感応おにぎり教室」に学衆の点呼が届きはじめた。
教室初の回答は出題2時間後に届いた。師範代の宮坂由香は、回答が届いた喜びを文字と記号に散りばめて指南を返す。
そんな宮坂の指南には、毎回おにぎりを模した記号がつく。例えばこんな感じだ。
指南をもらった学衆Sはおにぎり記号にいち早く気づいた。
Sは師範代のアブダクションの方法にも興味津々。さりげなく差し出されたおにぎりを口に放り込むと編集稽古が面白くなる。 感応おにぎり教室の学衆は稽古の振り返りも秀逸だ。
「お題」と「指南」いう温かいご飯とお茶を差し出す師範代に「回答」というおにぎりの具を入れて、教室をむすぶ学衆たち。これから本格的に自己紹介も始まり、伏せていたものが徐々に開いていく。
『この学校は知識を学ぶところではなく、どんな時にも勇気 と知恵が発揮できる方法を身につける学校なのです。』 と松岡校長は[守]学衆にエールを送る。
どんなおにぎりの具にするか、おにぎりをいつ食べるかも編集方針だ。お腹を空かせて、ヒューリスティックな問感応答返に前のめりに向かおう。
まだ間に合う49[守]速修コース |
新井和奈
編集的先達:中島みゆき。三児の母とは思えない美貌に、朝2時起き研鑽で産後セルフケアインストラクターになる気合、そこに愛嬌抜群の相互編集力を掛け合わせるとアイドル・ママになる。アイドルのまま、そのまま師範へ、そして編集道へ邁進中!
コメント
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2025-06-10
この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。
2025-06-10
藤森は人間の生と死のプロセスをノートに書きつけ、霊がどこに行くかをずっと考えてきた。そして人間が死ぬ場所としてドンピシャの高さを見つけ出している。それが檜の1本柱の上に建つ地上4mの《徹》だ。春になると満開の桜の中に茶室が浮かび上がる。桜は死を連想させる。この高さの絶妙さを目の当たりにすると、美しさだけでなく恐怖さえも感じてしまうのだ。
2025-06-06
音夜會の予習には『愛は愛とて何になる』(小学館)が是非ともおススメ。松岡校長も寄稿しています。
さらに、あがた森魚さんの映画監督第一作「僕は天使ぢゃないよ」は、なかなかの怪作なのでご興味のある方は是非どうぞ。
監督・脚本・主演・歌唱あがた森魚で、他にも横尾忠則、大瀧詠一、緑魔子、桃井かおり、山本コウタロー、泉谷しげる、鈴木慶一などなど無駄に豪華キャストなのに、なぜかヒロイン役が一般人(たぶん...)で、びっくりするほどのセリフ棒読み。さすがにこれはダメだろうと思いながら観ているうちに、だんだんこの子がいい感じに見えてくるから不思議。あがたさんの「愛の理想形」を結晶化させたような作品です。